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更新日:2021年7月12日 ページID:037118
核兵器禁止条約の制定交渉会議に関する 日本政府の対応について
2017年04月27日
外務大臣 岸田 文雄 様
長崎市長 田上 富久
貴台におかれましては、「核兵器のない世界」の実現に向けて御尽力いただき、長崎市民を代表し、深く感謝を申し上げます。
さて先月、国連の枠組みの中で、核兵器禁止のための多国間条約に関する交渉を行う歴史的な会議が開催されました。今回の交渉会議では、参加国が活発な議論を行い、広島・長崎両市が主宰する平和首長会議としても市民社会の立場から、より多くの国が実効性のある条約制定に向けて参加できる環境づくりの必要性を訴えました。
日本政府は、核兵器国と非核兵器国の双方が参加する枠組みの中で議論を進めていくことが重要であり、核兵器国が参加しない形で条約づくりの議論が進むことは国際社会の対立を一層強めるといった主旨から、今後の会議への不参加を表明されました。
今回の日本政府の決定に対して、被爆地は深い失望を感じています。日本政府が主張するNPT等を柱とする国際的な核軍縮・不拡散体制の重要性には異論のないところですが、今回の核兵器禁止条約の議論は、これらを推進するためにも重要なものであり、核兵器禁止条約は既存の核軍縮・不拡散体制と何ら矛盾するものではないと考えるからです。
日本政府におかれましては、高齢化する被爆者の思いをしっかりと踏まえた上で、是非とも勇気を持って次回の交渉会議に参加し、核兵器国を巻き込んでいく仕組みづくりに貢献するよう求めます。そして、全ての国連加盟国による建設的な議論により実効性のある核兵器の法的禁止を実現するために、唯一の戦争被爆国として、核保有国と非核保有国の橋渡し役としての力強いリーダーシップを発揮されるよう再度要請します。
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