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更新日:2024年3月21日 ページID:041451
核兵器禁止条約第2回締約国会議 一般討論演説
ニューヨーク国連本部
2023年11月29日
平和首長会議副会長スピーチ(鈴木長崎市長)
議長、各国政府代表の皆様、市民グループのリーダーの皆様、私は、長崎市長の鈴木史朗です。本日は発言する機会をいただき、深く感謝いたします。
ウクライナ危機や中東における軍事衝突が深刻化する中で、核兵器使用が具体的かつ現実的な選択肢の一つであることを示唆されるという憂慮すべき事態が生じています。
核兵器を全面的に違法とする核兵器禁止条約は、「人間」を中心に据えた安全保障の考え方に根差しています。混迷の時代にある今こそ、「78年前に原子雲の下で人間に何が起こったのか」という原点に立ち返り、「核戦争が始まったら、地球に、人類にどんなことが起きるのか」という根源的な問いに、世界全体が向き合うべき時ではないでしょうか。
今回の締約国会議を契機に、この問いに真摯に向き合う国々が増え、さらには締約国やNGO、市民社会など、核兵器廃絶を願うすべての人々が一丸となり、条約発効に至るプロセスに象徴されるようなボトムアップ型のアプローチによって、核兵器廃絶に向けた強固な包囲網を築き、世界を変える力を再び生み出すことを祈念いたします。
核兵器が人間にもたらす結末を知ることが、核兵器のない世界への出発点であり、世界を変えていく原動力にもなり得るとの確信のもと、被爆地は長崎を最後の戦争被爆地とするために、「世界中の誰にも二度と同じ体験をさせてはならない」という被爆者の思いを受け継ぎ、世界に伝え続けていくことを、ここにお約束いたします。
ご清聴ありがとうございました。
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