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更新日:2013年3月1日 ページID:006419
都市計画部 長崎駅周辺整備室
第7回 長崎駅周辺まちづくり委員会
副委員長
それでは、まず、資料1の都市施設整備の方針について議論を進めてまいりたい。前回の第6回委員会の中で、委員の皆様から頂いたご意見等を踏まえ、資料が修正されているので、事務局より説明をお願いしたい。
事務局
都市施設整備の方針について資料及びスライドに基づき説明。
副委員長
ただいまの説明の内容について、ご意見やご質問等があればお願いしたい。
A委員
駐車場の附置義務の考え方について、詳細に聞かせて頂きたい。
事務局
現在の附置義務条例では、個々の建物ごとに駐車場を整備することを基本としているが、一方で、歩道の切り下げが頻繁に行われたり、駐車車両の入出庫による歩行環境の悪化が懸念されることから、一定のゾーンごとに駐車場を集約化した方が良いのではないかという考え方である。その実現にあたっては、条例の改正も視野に入れた検討が必要であるが、現在の附置義務条例においても、建物の敷地条件などにより駐車場の設置が困難な場合においては、敷地から半径300メートル以内に駐車場を設けることを認める特例措置もある。
B委員
前回の委員会での指摘を踏まえて積極的に修正が行われており、ある程度まとまってきているのではないかと考えるが、参考までに幾つか意見を述べたい。まず、資料P1に「今後、交通事業者や交通管理者等の関係者による実施に向けた具体的な検討に繋げていく」とあるが、各地の状況を見ると、駅の機能を利用者にやさしいものとするといった観点よりも、事業者や管理者の主張が強くなってしまう傾向にある。もし可能であれば、「“利用者への配慮を十分に踏まえて”管理者等との検討に繋げていく」といった記載としてはどうか。また、旭大橋の低床化がまだ未確定であり、魚市跡地のレイアウトもまだ決まっていない状況では少し書きづらい点があるのかもしれないが、現在の状況でホテルやJRの商業施設等の建物を海側から見た場合、どのように感じられるのか。裏口、通用口的なイメージしかないが、長崎の場合、港からの景観が重要であるため、これらの端部の処理について問題意識を持っておく必要があるのではないか。今後、旭大橋線や浦上川沿いに複数の建物が建ってくる中で、端部の処理がまちまちで、通用口的なものが並んでしまった場合にどのようなイメージになるのかを考えると、やや心配な面も出てくる。今のところは、歩行者動線が入っており、これにより多少の修景は図られると思うが、海や魚市跡地からの眺望を念頭において、どこかに少し記述を加えるか、問題提起をしてみてはどうか。
副委員長
ただいまのご指摘について、事務局より何かコメントはあるか。
事務局
ご指摘の点については重要な視点であると考える。建物の南端部の処理や歩行者動線についても大きな課題として捉えているので、資料の中に出来る限り盛り込んでいきたい。
副委員長
他に何かご意見はあるか。
C委員
交通会館が現状のままということになれば、都市施設整備の方針の議論にも特に影響はないと思うが、これが地区内に移設されるとなると、方針の議論にも大きな影響が出てくるのではないか。
副委員長
事務局より、答えられる範囲で良いのでコメント頂きたい。
事務局
交通会館については、周辺のまちづくりも含めた今後のあり方について、交通事業者に対して問題提起をしたばかりであるが、現時点では移転等について具体的な話しはあっていない。ただし、交通結節機能の強化を図る上で、現在の交通会館及びその周辺で処理されているバスの機能についても、駅周辺の再整備の中で十分に検討をしていかなければならないと考えている。
副委員長
現在のところでは具体的な話はあっていないため、交通会館の機能をどこで確保するかについて、具体的には触れないということでよいか。
事務局
資料1のP6に東西駅前広場の機能分担の考え方を示しているが、東西で明確な機能分担を図るという表現の中に、交通会館が有している高速バスや郊外バス等の機能も含めて、円滑な交通結節機能を確保していくことを想定している。
副委員長
他に何かご意見はあるか。
D委員
資料1のP25では、デッキ1.のみが平面横断を検討するとされているが、他のデッキ2.、3.、4.は現状のままということなのか。可能であれば、景観面からも全面的な平面横断化を図って欲しい。
副委員長
デッキについて、事務局より補足説明をお願いしたい。
事務局
国道202号の交通量が将来的に減ってくることが前提ではあるが、デッキ1.については平面横断とすることにより、電停のバリアフリー化と併せた整備が出来ないかという方針を示している。デッキ2.については、両端にエレベーターが既に設置されており、デッキ1.の平面横断化と併せて、利用者に対して多様な横断方法を提供するといった考えもあることから、デッキ部分の修景には当然配慮をしつつ、現状のまま残しても良いのではないかと考えている。デッキ3.、4.については、将来の交通状況を踏まえながら、撤去の可能性についても検討する必要があるものと考えている。
D委員
高架広場については残すということか。
事務局
現在の考えでは、高架広場は撤去をし、平面の広場とすることを想定している。ただし、現在の高架広場付近に整備される多目的広場については、駅前広場等と一体的な空間として捉え、より交通結節機能が発揮できるような空間整備を図っていきたいと考えており、場合によっては高架広場を残した状態の方が機能的であるといった意見や考えがあれば、それも尊重したいと考えている。
副委員長
他に何かご意見はあるか。
E委員
事務局の方より、デッキ3.、4.については撤去の可能性もあるとの説明があったが、出来ればそのような方向で進めて欲しい。なお、高架広場が撤去された状態で、デッキ2.が残るということがイメージしにくいので補足で説明を頂きたい。
また、電停については、現在の長崎駅前電停は残した状態で、トランジットモール線により駅舎側へ電車を引き込んだ先に、新たな電停が出来るという解釈でよいのか。
事務局
現在のデッキ2.は国道上が幅員約2メートルで、一部区間を高架広場と共用する形になっているが、高架広場が無くなった後も、デッキ分の幅員2メートルだけは残る形をイメージしている。ただし、デッキの位置については、多目的広場や駅前広場の使い方や、バス停や電停の位置等も考慮しながら検討していくこととなる。また電停について、現在の長崎駅前電停については、国道202号の交通量の推移により車線数の変更が生じた場合は、若干の軌道の変更は想定されるものの、基本的には現在の位置は変更しないことを想定している。それを踏まえた中でトランジットモール線を計画していくこととなるが、基本的には新たな電停が駅舎の北側に出来るということを想定している。
E委員
現在、交通会館でバスを降りた方がホテルニュー長崎へ向かう場合、高架広場やデッキの形態を熟知していないとなかなかたどり着けない状況にある。高架広場やデッキ3.、4.については、是非、平面化に向けた検討を進めて欲しい。
副委員長
事務局に伺いたいが、国道202号の横断の考え方については、表現等を変える余地はあるのか。
事務局
変更の余地はある。
副委員長
表現については少し検討をしたい。他に何かご意見があるか。(特になし)
副委員長
次に「建築物整備の方針」の議論に入りたい。現在、議論の中心なっている「建物の用途」の考え方については、委員の皆様からいただいたアンケートの結果に、前回の第6回委員会で頂いたご意見を踏まえ、事務局の方で考え方が整理されている。それでは、事務局よりご説明をお願いしたい。
事務局
建築物整備の方針について資料に基づき説明。
副委員長
建築物の制限にあたっては、1.現状はもちろん、将来的にも好ましくないと考えられる建物用途、2.規模や内容、立地する場所(ゾーン)等に一定の制限が好ましいと考えられる建物用途、3.単体の建物としては好ましくはないが、複合ビル等のテナントとして誘導することにより許容することが考えられる建物用途の3つに分類し、建物の誘導を検討するとした基本的な考えや、それぞれの用途毎の誘導の考え方が整理されている。それでは、この内容について、ご意見やご質問等があればお願いしたい。
F委員
各宅地にはそれぞれ地権者がいると思うが、建物の用途については、市の方で条例の制定や行政指導等を行っていくということなのか。
事務局
この委員会は、将来の長崎駅周辺地区のあるべき姿についてご議論をしていただく場であり、極端にいえば地権者のことは少し度外視をして、自由にご意見を頂きたいと考えている。委員会としてはそれらの意見を取りまとめていくこととなるが、次のステップとして、この委員会からの提言を受けて、市と地権者で具体的に協議をしながら、地区計画という都市計画の手法に繋げていきたいと考えている。したがって、この委員会からの提言どおりになる項目もあれば、今後の地権者との協議により追加や変更となる項目も出てくると思うが、あくまで委員会としては、将来の長崎駅周辺のあるべき姿についてご意見を頂きたいと考えている。
副委員長
地区計画制度という手法があり、それに盛り込むということである。他に何かご意見はあるか。
C委員
住宅については、Aゾーン、Bゾーンでは、低層部については一定制限をしてはどうかという提案が今回あっているが、高層マンションでは、景観的な問題(ベランダの洗濯物等)が生じることも懸念される。長崎の顔となるAゾーン、Bゾーンについては、出来れば住宅は制限したほうが良いのではないか。
副委員長
Aゾーン、Bゾーンでは、住宅、共同住宅を制限してはどうかという意見である。他に何かご意見はあるか。
E委員
資料2の中で、貸金業や予備校といった用途は、事務所に含まれると考えてよいのか。現在の長崎駅前は貸金業の看板が非常に目立ち、駅周辺の再整備後もこうした業種が進出してくることも想定されるが、長崎の顔となる地区がこのような業種で埋められてしまって良いのかどうか。特定の業種を制限して良いのかという思いもあるが、比較的賑やかな駅の周りには、貸金業や予備校関連が多いように感じられるため、このような用途についてどのように考えればよいのか。また、神社や寺院、教会等については、資金力のある宗教法人であれば何らかの建物を建てることも想定されるものの、信教の自由という点を考えると制限は難しいかもしれない、これをどのように捉えていけばよいのか。
副委員長
建物の用途を、貸金業などの業種で制限が出来るのかどうか。これは店舗の問題なのか、あるいは看板の問題なのか、両面の捉え方がある問題である。また、もう一つは宗教法人等の取り扱いについてであるが、事務局で答えられる範囲で回答を頂きたい。
事務局
貸金業については、基本的に事務所等に含まれると考えられるが、予備校については、内容や形態にもよるので、次回までに整理させていただきたい。なお、ご指摘があった業種については、制限したほうが良いという意見が委員会で大勢を占めれば、方針の中に盛り込むことは可能と考えられるが、具体的な制限の手法については別途検討をしたい。また、宗教施設については、前回の委員会やアンケート等で特にご意見が無かったことから、現時点ではとりあえず制限しないこととしているが、これについても各委員のご意見を伺いながら再整理をしたいと考えている。
アドバイザー
用途規制については、強制力を持って行うとなると微妙な問題が絡んでくる。寺社、仏閣については、信教の自由を考慮した中で全ての用途地域で建築可能であり、強制力を持って規制するというのはなかなかハードルが高い。実態としては良く分かるが、具体的にどの場所が良くて、どの場所が悪いということは言いづらい面がある。また、用途を規制するにあたっては、周囲に具体的にどのような影響があるのかについて、差がつけられるのかが重要となる。例えば、銀行の窓口と貸金業の窓口で、周囲への影響として何に差があるのかと問われると難しい。そういう意味では、制限の手法についてはいろいろな工夫が必要と考えられるが、委員会の中では自由に意見を頂いてよいのではないか。
副委員長
この委員会では、具体的な手法はさておき、自由にご意見を頂きたいと思う。ただし、現実的には貸金業が駅前には乱立している状況であり、実際に規制するのは難しい面もあるのかと思う。
G委員
あくまで私見ではあるが、ギャンブル性の高いテナントの周囲に貸金業が集まってくるように思える。Cゾーンでは、麻雀屋やぱちんこ屋等を制限しないこととしていることから、こちらには貸金業が進出してくる可能性はあるのではないか。
H委員
駅前にはサラ金の大きな看板はあるが、小さな業者は淘汰されてしまっており、今では数件しか残っていない。したがって、新しい駅舎の周辺に進出してくるような体力はないものと考えられるので、それよりも看板の規制を検討したほうが良いのではないか。
副委員長
業種の規制はともかく、看板の規制については大いに考えられると思う。営業の妨げになるような制限はどうかと思うが、長崎の顔・玄関口となる地区であるので、一定の規制があってもおかしくはないのではないか。この点については、皆様の意見も少し分かれるところかもしれない。他に何かご意見はあるか。
I委員
看板は、まちの賑わいを生み出すものであるが、あまりやりすぎると品がない街になってしまう。看板のデザイン性の高さ等については判断が難しくなるので、単に色合いや大きさ、目立ち方や光り方などから一定の基準を検討してみてはどうか。
事務局
長崎市の屋外広告物条例の概要を整理した資料を本日配布させていただいたが、広告物の取り扱いについても重要な事項であるので、方針の中で整理をしたいと考えている。事務局としては、本日配布をした資料については、後ほどご一読を頂き、次回の会議で議論を頂きたいと考えている。
副委員長
建物用途については、事務局のほうで一部踏み込んだ記載もあるかと思うので、この内容についてご意見を頂きたい。
A委員
世界遺産登録の観点から、周囲にあってはいけない用途や業種等はあるのか。
事務局
世界遺産登録を目指している、日本二十六聖人殉教地周辺のバッファゾーンの設定については、まだ検討がなされている段階であると聞いている。この委員会で議論される長崎駅周辺地区のあり方や考え方と、世界遺産登録の考え方とをリンクさせていく形で調整を進めていきたいと考えている。場合によっては、この委員会の議論が先行することも考えられるので、委員会としての望ましい姿についてご議論を頂きたい。
副委員長
世界遺産のバッファゾーンに好ましくない用途の議論については、この委員会でのメインの議題とするのかどうか、事務局の方で整理をして頂き、場合によっては、世界遺産の担当部局の方に次回説明をして頂くと良いのではないか。
B委員
規制をあまりかけ過ぎると、売れない宅地のままずっと放置されてしまうことも心配されるため、十分に検討をする必要がある。Aゾーンの扱いの中で、多目的広場がある東側については、住居系ではない施設が建つことを期待した規制・誘導ということは理解できるが、その延長線上で西側も同じ扱いとしてよいのかどうか。川沿いで見晴らしの良いところで、また、高齢社会を迎える中、交通の利便性が高いところに都市機能を集中させ、人を住まわせるといったコンパクトシティの概念を踏まえると、住居系の制限については慎重な検討が必要ではないか。Cゾーンは、ガスタンクに隣接しており、土地利用に配慮が必要なところであり、ゆとりや緑地空間等を十分に考慮する必要性が高い地区ではないか。ただし、それも北2.街区ぐらいで、北1.街区については、Bゾーンの中2.街区と性格が似通っているので、同じような土地利用を図ってよいのではないか。また、Bゾーンに隣接する地区外の街区(八千代町側)についても、良好なまちづくりを進めて欲しい。ちなみに、この街区の現在の用途地域は準工業地域か。
事務局
準工業地域である。
B委員
こちらについても、Bゾーンと連携していくことで全体として良いまちづくりが出来ると思うので、そういう議論があったという程度は、どこかに記載して頂けるとありがたい。
副委員長
今回の議論の中で、住宅、共同住宅の制限のあり方が大きなテーマである。これについて、他に何かご意見がある方はお願いしたい。
J委員
先ほどの委員の意見に同感である。市では、まちなか再生の検討の中で、駅周辺を除くまちなか地域において、高さ制限を実施するか否かを議論している。逆にいうと、駅周辺地区は高さ制限の範囲から外れる地区となる。Aゾーンの浦上川沿いについては、住宅以外の用途では難しい街区のように思えるが、ここにかなり高層のマンションが建つ可能性が出てくる。そうしたときに、この地区の取り扱いをどうしたらよいのかということについて、委員の皆さんとご議論をしてみたいと思う。
副委員長
事務局に確認をしたいが、駅周辺地区はまちなか再生の対象地域ではないということで理解しているが、高さ制限についてはどのように考えているのか。
事務局
地区内の建物高さのあり方については、資料3の中で主にご議論をお願いしたいと考えている。
副委員長
駅周辺地区については、現時点では高さ規制は無いのか。
事務局
現時点では無いため、高い建物がたつ可能性もあるので、この委員会の中で高さのあり方についてはご議論を頂き、今後、考え方を整理していきたい。
副委員長
ここでは、まず、高層かどうかは別として、建物用途としての住宅や共同住宅のあり方について議論を進めることとしてよいか。
事務局
はい。
副委員長
先ほど、コンパクトシティの概念を踏まえ、利便性の高いところに住宅を造っていくということは時代の流れではないかといった意見があったが、これについて各委員の皆様のお考えはいかがか。
A委員
店舗にしても、住宅にしても、長崎の街には沢山ある。ある程度の規模は必要ではあるが、過度に出来ても困るというのが、全ての業種に当てはまるのではないか。今後もマンションや店舗があっても良いとは思うが、これが過度に出来ると困るというのが実情ではないか。また、住宅が増えると、学校の問題が出てくるため、マンションの住人が増えることが必ずしも良いことではないと思う。
副委員長
ご指摘にあったように、程度の問題という部分もあろうかと思う。もう一つ、程度の問題に係るポイントとして店舗面積の問題がある。今回の資料では、店舗面積については特に記述されていないが、これを一定の範囲内で抑えるべきという意見もこれまでにあったことから、その必要性についてご意見がある方はお願いしたい。
A委員
今回、事務局より、駅周辺と浜町の規模を比較した資料を作っていただいたが、前回の委員会で、駅周辺地区には浜町が5,6個入るということを申し上げたが、これは駅周辺地区が最大限開発された場合を想定したものであり、今回、事務局から説明があった通りである。現在の駅周辺地区にはアミュプラザがあるが、浜町で最大の商業施設である浜屋でも店舗面積が約17,000平方メートルしかなく、アミュプラザよりも小さく、夢彩都の半分程度しかない。また、浜町全体でも、夢彩都の2倍程度の店舗面積しかないのが現状である。新しく造る街の開発と、既存市街地の再開発では手法やレベルが違い、既存市街地ではなかなか再開発が出来ないというのが現状である。そういった中で、現在のアミュプラザに加えて、新たな店舗が増えることとなるので、長崎商工会議所が提案している店舗面積20,000平方メートルを、一つの条件として頂きたい。これは、商工会議所および商店街それぞれの立場からお願いをしたい。
副委員長
店舗面積について、他に意見はないか。(特になし)
副委員長
それでは店舗の問題については、これ以外に意見はなかったということで進めたいと思う。他に何かご意見はあるか。
C委員
駅の西側地区については住宅をという意見もあったが、商工会議所としては過去にコンベンションホールの提案もさせて頂いており、個人的にもここが適地ではないかと考えているので、検討して頂きたい。
副委員長
事務局に伺いたいが、コンベンションホールについては、用途の制限表でいくと公共公益施設に分類されるのか。
事務局
そのような扱いになると思う。
副委員長
ご意見として伺っておきたいと思う。他にご意見もあろうかと思うが、時間の制約もあるので、次に「景観形成の方針」に移りたいと思う。それでは、事務局より資料の説明をお願いしたい。
事務局
景観形成の方針について資料及びスライドに基づき説明。
副委員長
このテーマについては、今回が最初の議論となる。まず、長崎の大景観との調和について、長崎駅周辺地区の地理的な特性や、長崎港内港地区都市景観誘導基準などを踏まえ、具体的な基準を設けたほうが良いのか。基準を設ける場合、その目的は何か、どのような場所・範囲で誘導したほうが良いか等について、皆様のご意見を伺いたい。
J委員
この地区で高さ制限をかけても、隣の魚市跡地にどの程度の建物が建てられるのかが分からないため、関連性が見えない。基本的には、長崎のすり鉢上の地形の中心に位置するため、あまり高い建物は好ましくないと思うが、たぶんそれなりのものが建つのではないか。新県庁舎が高い建物となるのであれば、駅周辺地区が頑張っても一緒ではないだろうか。また、まちなか再生とのバランスもある。
副委員長
アドバイザーよりご説明をお願いしたい。
アドバイザー
県庁舎の移転については、今年(平成21年)5月の県議会において「現庁舎は老朽化が激しく何とかしなくてはならない、耐震改修は技術的に限界があり、建て替えをするしかない。建替える場合の候補地は魚市跡地とする。」というところまでが決議されている。これをいつ行うかについては、「どのような建物にするか、その規模等を見ないと判断が難しいということで、まずは基本構想を作成するべき」という決議を議会より知事あてに頂いている状況である。これを踏まえて、現在議論を進めているが答えはまだ出ていない。今年度内には一定の整理をして、議会に説明をするということで進めているので、来年(平成22年)の2月か3月の時点でご紹介をすることが可能となると思う。昨年の県庁舎整備の懇話会の中で、どのような規模となるかを示してほしいといった意見があったことから、お示しをしたものがある。その時の資料として、全体ボリュームとしては、行政、議会、警察棟を併せて約79,000平方メートルをとりあえずの数字としてお示しした。コストの問題もあり、なるべく地下は造らないことを想定し、新しい駅舎から海が見えるというコンセプトを守るため、建物の隙間を空けるような建て方、逆にいうと少し高めの建て方にならざるを得ないと考えている。昨年の懇話会では、最大で20階建て、約80メートルの建物、旭町の再開発ビルの高さが約95メートルなので、そこまではいかないだろうというイメージはお示ししたことがある。隙間を空けつつ一定のボリュームを確保して、旭町の再開発ビルまではいかない程度のビルが1棟、それよりも低めの警察棟が1棟、高さのある建物としては、これら2棟となるのではないかと考えている。次回以降、具体的な中身の検討に入るかと思うが、ここでの景観のあり方に係る検討内容については、県庁舎のあり方を考える中にも可能な限り反映をしたいと考えているので、地区内から地区外を見る視軸線を整理する中で、ご意見を頂ければと思う。
副委員長
最大で20階建てぐらいのビルは想定しているとの事である。そのようなイメージであるとの事であるがいかがか。
J委員
それでも駅周辺地区内については、一定の範囲で抑えたほうが良いと思う。
副委員長
他にご意見はないか。
G委員
夢彩都が出来てから県庁坂から海が見えなくなった、景観を損なってしまったといった高齢者の方々の意見を聞いたことがある。どこから海が見えるのが良いか、それを考慮した中で検討をして欲しい。
副委員長
他にご意見はないか。
E委員
資料3のP10を見ると、NHKがどこか別の場所に移転してくれればという気持ちになる。また、駅舎ホームからは旭大橋が邪魔になって港が見えないということもあるので、この辺も大きな課題であると思う。また、長崎の大景観との調和を考える上では、高さはもちろん制限すべきだと思うが、駅周辺地区全体のデザインを考えないと、高さ制限は守られても、上から見たときにちぐはぐな街になってしまう。このような、トータルな誘導を図っていくことが可能なのか。
事務局
建物の意匠やデザイン、建物の壁面線等については、地区計画の中で望ましい方向に誘導していきたいと考えている。
また、これ以外にも、地権者との協議は当然必要とはなるが、例えばデザイン会議のようなものを設立し、建物を建てる場合はこのデザイン会議で一定の誘導を図っていくということも考え方としてはある。ご指摘の通り、トータルで考えていかないと、ちぐはぐな街になっていくことが懸念されるので、どのような仕組みで誘導していくかについても、検討をしていく必要があると考えている。
K委員
駅の西側地区というのは、長崎に残された最後の平地だと思う。土地区画整理事業によって、土地の価格は上がることが想定されるし、開発をする側としては土地の高度利用を図りたいと考えるだろう。このような中で、高さ制限など様々な制限をかけていくと、開発の引き受け手がいなくなり、とりあえずは駐車場として置いておくということとなってしまい、大景観としてみれば、平面の駐車場が並ぶという事態は避けなければならないのではないか。景観は大事な点であるが、土地の高度利用ということも考えながら議論をして頂きたい。
副委員長
次に、特徴的な眺望の確保という点についてご意見を伺いたい。先ほど、いろいろな視点場からの眺望についてご説明があったが、特に重要な眺望があればご意見を頂きたい。
D委員
以前は、日本二十六聖人殉教地から長崎港がきれいに見えていたが、最近では見えなくなってしまった。これを元に戻すことは難しいかもしれないが、これ以上、阻害するものを造らないということも大事ではないか。また、世界遺産登録にも影響があるのではないかと考える。
B委員
これまでの議論の中でも、模型を作られたりすることにより、地区全体の絵姿が掴めるようになってきており、そのような検討は大事だと思う。景観についてはシミュレートしながら検討を進めないと、議論が進めにくいのではないか。また、重要な視点場とは何か、市民の立場からというのもあるが、基本的には来街者からの立場が主となるのではないか。新幹線のホームから街を見たときの印象が、長崎という街を強く印象付けるものとなることから、ホームの階段付近から街がどのように見えるのか、見通せるのか、あるいは駅舎の東口、西口に立った時の街の見え方、来街者にとってはこの3ポイントが重要になるのではないか。こういったところを中心にして、見通し線をいかにして確保するか、そのためには高さ制限を厳しくしたほうがよいのか、県庁舎の建て方にもあったように建物間隔を空けるほうがよいのか、その辺の考え方が問われると思うので、委員会の中でも十分な議論が必要ではないか。建物の高さが低くても、工場のような平べったい建物が並んでしまったら、かえって見通しが利かなくなってしまう。新幹線や在来線が高架で入ってきて、さらに駅舎が壁をつくるといった形になるので、そのこととの兼ね合いで、周囲の建物の高さをどうしていくのかを考えるべきであり、高さよりも見通せる空間が確保されていることが重要であると思うので、見通し軸の検討を十分に行うべきであると考える。
副委員長
見通し線の確保が重要であるというご指摘であった。この議題については、次回の会議で主に議論することとなっていることから、資料を参考にしながら、是非、次回までにお考えになっていただきたいと思う。本日、ご議論を頂いた「建築物整備の方針」と「景観形成の方針」については、委員の皆様から頂いた意見を踏まえて資料を修正し、再度、次回の委員会で集中的に議論してまいりたい。それでは、事務局にお返ししたい。
(閉会)
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