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更新日:2013年3月1日 ページID:006465
こども部子育て支援課
平成21年度第5回 長崎市社会福祉審議会児童福祉専門分科会
(第4回 長崎市次世代育成支援行動計画策定会議)
出席者
委員 18名、事務局 16名、傍聴者 9名、記者 1名
事務局
こども部長あいさつ(代理)、資料確認
会長
まず、議事1.の「次世代育成支援後期行動計画の中間報告案について」事務局の説明をお願いする。
事務局
「次世代育成支援後期行動計画の中間報告案について」の説明
会長
今の説明について、質問等はないか。
委員
56ページ「情報教育の充実」で教職員のパソコン研修講座の実施とあるが、子どもたちの現状で特に中高生は携帯電話を使っており、教職員がパソコン研修をしても十分な効力を発揮しないのではないか。また、学童保育の障害児保育で障害児の受入については2、3のクラブから受入に悲鳴が上っており、5~6人と人数が増えることにつれて、受け入れることができず断っている状況がある。一般的な拡充というよりは、もう少し強い表現にならないのか。積極的な拡充や、より一層だとか微妙な表現の記載にならないのか。
事務局
指摘のとおり、子どもたちにはパソコンよりも携帯電話による有害サイトの指導が必要であると思う。現在行っているパソコン研修等ではインターネットを使うパソコンは勿論、同じように携帯電話についても触れており、警察など関係当局とも連携し行っている。
事務局
障害児受入促進の数値目標の推進は拡充と基本的は同じ意味と考えており、推進でもよいと思っている。
委員
ひとり親の子どもの貧困を取り上げ、それに取り組む後期計画にする必要があるとお願いしたが、97ページでひとり親家庭の現状と課題とあり、最近、政府で発表されたひとり親家庭での貧困率の数字は少なくとも、50%前後あったと思う相対的貧困に置かれている家庭を少しでも減らしていくための施策がなっているかの検証も含め、そこからスタートし、この5年間で50%を長崎市では何%にするのか。0%に限りなく近づける後期計画にしていくことが必要ではないかと思うが、その見解はどうか。
事務局
ひとり親家庭のアンケート調査では、母子家庭が対象となっており、実際には父子家庭も対象であるがこの調査では出てこないのが現状であり、国勢調査でしか把握できない状況である。事業の中では母子家庭の支援として実施と継続しかないが、父子家庭の支援も考えていかなければならない。政権交代で父子家庭への支援も挙げられている。今後どのようになるか見極めた中で平成22年度予算編成もあり、ある一定何らかの方向性も出てくると思う。そこを踏まえ最終案にも若干入れられればと思う。
委員
ひとり親家庭の自立支援なのに母子家庭だけが対象なのか、タイトルでもひとり親家庭等となっている。現状では母子家庭に対する政府の基礎調査があるが、最近発表された子どもの貧困率も調べてみると、ひとり親家庭が高く、計画の中でどうやって改善していくのか、それを入れるのがそんなに大変なのか。
会長
何か案はあるか。
委員
今の児童扶養手当が足りているのか、それを国・県に要望していくのか、経済的支援が中心になると思うが、分析やなぜひとり親の子どもの貧困率が高いのか、少なくとも現状はこうなっていて、それを受け止めてどうしていくのかをこの中で位置付ける必要があるのではないか。
事務局
児童扶養手当では母子家庭が対象であるが、母子・寡婦福祉医療では数値目標として父子も対象として検討という文言も入れている。実際、手当など経済的な支援はある一定国の支援と考えている。市では環境整備を進めていくため自立支援に入れていく考え方が必要である。
委員
政策評価で議会から指摘があったと聞いたが、今回の前期計画の評価を見ても4段階のうち3.54点と行政の都合のいい評価になっており、9割以上の進捗がされている。それならばニーズ調査で行われたような子育てをしている人の気持ちはもっといい形で出てきていると思う。そういう点も踏まえて、少なくとも現状は認識し、そこから出発するということを要望する。
会長
貧困率は全国的なことでもあるが、長崎市は何らかの形で経済的な面も含めて自立支援をする方向なので了解いただきたい。基本的には、中間報告案についてパブリックコメントにだした後に最終案が2月ぐらいに出る。
委員
母子家庭の支援を表に出してもらったことに感謝する。欲を言えば集計にも出ているが母子は働き口が少ない。少ない理由は子育てをしているので、勤務時間に制限があり、うまく採用されない大きな障害がある。一朝一夕には解決できる問題ではないが、行政が企業と話し合いがあるときに母子家庭の事情を説明してほしい。また、子どもが病気で早く帰らなければならないとき、どうしても母子の場合は母親が行かなければならないなどにより、自然に採用条件も厳しくなる。病児保育にも力を入れれば、母子家庭に限らず父子家庭も助かると思う。放課後児童クラブは対象が10歳未満と思うが、4年生以上になったら家で留守番できるように親が育てるのが当たり前である。世の中が物騒なので、家で留守番するよりはということで学童保育ができたと思う。しかし学童保育で預かってくれればいいが、年長者と年少者は同等な扱いではなく相互扶助、大きい子は小さい子が世話をする社会制を育てるような、観点を変えて学童保育の受入を広げてもらえば助かる。
事務局
71ページ「病児・病後児保育(施設型)」対象者、内容については記載のとおりである。平成20年度時点では、小児科に併設している医療機関併設型が3箇所と保育所型が1箇所の計4箇所である。病気回復期に至らない子どもも預かる実態があったので、今年度(平成21年)から事業名を病児・病後児保育事業と名称を変え、病気の子どもも医療機関施設型では受け入れるよう4月から再編し運営している。この事業については利用する子どもが多く、数値目標に記載のとおりニーズがあるので、平成26年度の目標を2箇所増やして6箇所としている。働く保護者の就労支援、子どもの健康管理、保育所等に行けない場合の一時預かりという視点でこの事業は市民に利用されており、今後も保護者のニーズ等を踏まえながら運営したいと考えている。
事務局
児童クラブの対象については、基本的に国のガイドラインでは次のようになっており、「対象児童は保護者が労働等により、昼間家庭にいない小学校1~3年に就学している児童であり、その他健全育成上指導を有する児童」となっており、特別支援学校の小学部の児童及び小学校4年生以上の児童を加えることができるとなっている。また、国から4年生以上も各自治体でなるべく積極的に保育をするようにとの通知もある。現状として長崎市では、1~6年生まで通所できるようになっている。しかし、全国的には対象を1~3年生までとし、4~6年生は対象でないところも一部ある。全体的な児童クラブに対する需用が今後どのように増加していくかにもよるが、基本的には現状は1~6年生までの学童保育の対象と考える。
会長
後期行動計画は県や市も行動計画を策定するが、企業でも300人以上から100人以上で作成する義務がある。意見があり検証もされているが、子どものことについては、政権交代もあり「子どもを社会で担おう」という考え方が少し変ってきている。長崎市では以前からそういう方針でやるという感じがあったと思う。子育ては家庭が中心であるが、経済的な面は社会全体で見ることが1つの流れであると思う。
事務局
次回のスケジュールについての説明
会長
他に何も無ければ、「第4回 長崎市次世代育成支援行動計画策定会議」は終了したいと思います。
(休憩)
報告
出席者
委員 13名、事務局 13名、傍聴者 9名、記者 1名
事務局
資料「市立幼稚園・保育所の今後のあり方の基本方針」の説明
会長
ただ今の説明について、質問、意見等はないか。
委員
市立保育所について公立保育所と民間保育所を考えた場合、公立保育所の担うべき役割について現時点の段階でどのように総括するのか。公立保育所の役割をどのように考えるのかの説明がないので市議会への説明をお願いしたい。また、茂木・福田保育所の移譲に係る事例の検証が学童保育でも福田の保護者から噂も含め聞いている。移譲に係る事例の検証は、文章化された総括的な検証結果が市議会へ出されるのか。
事務局
2点目の検証については、1年前の愛宕・稲佐を移譲する議案を議会に示した際に、検証結果の指摘があり福田保育所に係るアンケートの検証結果(アンケート結果)を委員会資料として提出した経過がある。平成19年10月に移譲後1年半経過した時点で在籍される保護者にアンケートをお願いし、集約したものを全保護者にも配布し、議会にも示した経過がある、今回は福田・茂木に関わる分についてはそのような経過があるので同様の資料を示すことが可能である。公立保育所の役割の検証については、民間移譲を行う理由としては1.保育所は市立も民間も国が示す保育指針に基づいた格差のない保育が実施されている。2.入所の決定、保育料の決定、運営費の支弁、指導監査権限によって行政の関与・責任も一定確保されている。3.民間によってもサービスが提供されており、延長保育など多様化する保育需要に対応できる保育環境の充実が図られている。4.一定の経済効果も見込まれる。ことなどから推進促進を図っていく考えで進めている。資料中段にある旧市内の5箇所については施設的な課題制約等があり当面存続としている。市立保育所の位置付けの中で、残り5箇所を含め役割・機能等を検証していきたいと思う。
委員
市立幼稚園で11月議会に桜ケ丘幼稚園の廃止の条例案を出すということだが、資料には「基本的には地元の意見を尊重し、他施設への転用」とあり、意見を尊重するのであれば公立幼稚園として存続させなければならない。他施設への転用はあり得ないのではないか。説明では、あり方協議会の中で「保護者の皆様は残してほしい」「保護者ではない地元の方はやむを得ない」と言われたが、公立幼稚園の役割というのは、先ほど言われたそういう部分にあるのではないか。一定、公的に援助し保育料も抑え、そういう所に公共サービスとして公立幼稚園を提供して幼児教育を推進していくというところが、公立幼稚園のいい所であり、それを逆手にとって廃止していくのは、他の幼稚園と格差ができ、これまで幼児教育を進めてきた市の姿勢は何だったのか。こういう時期だからこそ残すべき公立幼稚園ではないのか。包括外部監査のことを言ったが、毎年いろんな分野で包括外部監査しているが分野ごとで包括外部監査の指摘をそのまま従っている訳ではないのではないか。市で見極めてすることであり、包括外部監査で言われたからするという説明では納得できない。公立幼稚園の役割をきちんと検証し、保護者の立場に立って存続することし、11月議会への廃止条例案の提出は止めることを強く求める。
事務局
今回の保育所も含めた今後のあり方については、市立幼稚園・保育所課題検討懇話会でいろんな視点から議論をいただき報告があっており、これを受け長崎市の基本方針としての意思決定をしている。その中で前後するが包括外部監査の指摘もあったが、包括外部監査だけを受けて長崎市が基本方針を決定した訳ではない。廃園に至る経過・考え方や幼稚園を取り巻く状況については、そういうことも考えながら公的な幼児教育をどうするかについて、旧市内の長崎幼稚園を引き続き存続する整理をしている。将来的には公的幼児教育の役割については、長崎幼稚園に集約させるという中で必要な保育サービス・幼児教育を提供していきたいと考えている。条例の市議会への提案は、一定の手順で今日、議案発送し全議員に議案として配布されている。市議会で長崎市が上程した議案について審査・議論し結果を出していくようになっている。
委員
当専門分科会に毎回公立保育所・幼稚園の基本方針の報告があるが、審議会の意見を踏まえて、厚生委員会の審議の中では、これまでの協議会の意見に加えて専門分科会で出された意見も添えて厚生委員会で説明していただきたい。桜ケ丘幼稚園を廃止する理由は、長崎幼稚園1園だけで公立幼稚園としての機能が果たせる理由の他に財政的な理由ともあったが、公立幼稚園はそんなに財政的に負担になるのか。どれぐらい負担になっているのか。
事務局
平成20年度の決算で支出はおよそ1億1,200万円、収入は1,480万円程度、差し引き9,700万円であり、その分支出超過で赤字である。この件は協議会の中でも同様の質問があり約1億円と回答している。ほぼ毎年このような推移である。
委員
収入の約1,000万円は保育料なのか。純粋に9,700万円を一般財源から充当しているのか。
事務局
収入の大部分は保育料であり、市の保育料は月額7千円である。差し引きが約1億円と言ったが、交付税措置もあると思うが今のところ把握していない。その差は市が負担している。
委員
交付税措置されているかわからないのか。
事務局
交付税は単位費用で計算されている。交付税は一般財源化されているので、歳出から歳入の保育料で差し引いた額が一般財源と考えてよいと思う。交付税の額は基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた額が交付税となることから、金額としてどれぐらいかはっきり言えない。
委員
基準財政需要額のなかには公立幼稚園を長崎市が提供しているから、そのために需用額が上るかわからないが、一般財源を1億円毎年使うのは、長崎市の一般会計は2,000億円近くある中で公立幼稚園のために1億2千万円を使うのはそんなに大変なのか。財政負担が理由にならないし、地元の方が桜ケ丘幼稚園を残してほしいと言っている以上、そのことにも真摯に耳を傾けるべきと求める。
会長
延長保育が事業仕分けに挙げられていた。実質的にどういう形で決着したかわからないが、国の施策が保育施策に関わってきていると感じる。
委員
長崎幼稚園だけ存続ありきではないとの議論が以前あった。中核的役割や市中心部に所在し、交通の利便性が高いなどはわかるが、広範囲な地区からの通園や入園率が一番高いというのは結果論である。公立の幼稚園に求められるべき役割について、障害児の受入など実験的な幼児教育を行うのであれば大学や短大の附属の幼稚園でも行っている。なぜ長崎幼稚園が必要なのか、なぜ長崎幼稚園が中心部にあるというだけで存続なのか、以前に審議会の質問があった。そのことについても桜ケ丘幼稚園を廃園というときには、以前あった議論に丁寧に答えるのが検証だと思う。コスト的な面でいえば高島は民間で行えば採算性がとれなく運営不可とあるが、公立でも採算性が取れない。コスト的にはできないことはわかっており、コスト的な問題以外で幼児教育を残すという理屈を立てるのであれば、それなりの説得性がないといけない。条例として提案する時は、議会に対して丁寧な説明が必要である。審議会を通していろんな報告があった疑問については、このようにクリアしているということがほしい。コスト・アンド・ベネフィットだけで、公共事業・公共サービスという点から問題にされているところもあるので、高島幼稚園や旧町の保育所などコストだけの問題ではないので、納得できる説明の仕方を考えてほしい。
会長
桜ケ丘幼稚園を廃園し、長崎幼稚園を存続する説明責任を果たしていくべきである。事務局から説明があった費用対効果の1億円弱の財政負担も1つの説明ではあるが、逆に長崎幼稚園を残し、なぜ桜ケ丘幼稚園を廃園するのか財政面だけではなく公立幼稚園の存続の意味、あり方も含めた説明責任が必要である。
事務局
今日の報告は、児童施策に関し専門的な見識をもっておられる方からの意見を踏まえ、議会に伝えることが1つの趣旨である。個別には貴重な意見をいただいたので、分科会で承認という位置づけではないが、こういう内容を報告する中で皆様からの意見・指摘をいただき議会へ説明するということが、長崎市民への広い理解に繋がるので、今日も的確な指摘をいただいているので今後市議会の審査については、指摘を整理し説明したいと考えている。
委員
課題検討懇話会は何名で、どういう人が入っているのか。
事務局
総数14名で参画し、学識経験者3名、幼稚園関係者3名(私立幼稚園代表及び保護者の代表、市立幼稚園保護者の代表)、保育所関係者3名(私立保育所代表者、私立保育所保護者代表、市立保育所保護者代表)、その他民生委員代表、PTA連合会の代表、小学校校長会の代表、公募委員2名、オブザーバーとして市立幼稚園の園長1名と市立保育所の所長1名である。
会長
公立保育所の残り5箇所については、見極めながら定員減・廃止を含めて今後5年を目途に検証という形で決まっているのか。
事務局
大きな考え方はそのような位置づけで方針を立てている。入所児童の推移や社会的な情況、政権の交代もあり、いろんな形で保育所に関わる部分の動き、規制緩和も含めて中央からいろんな情報がある。今まで以上に動きや情報を見守りながら対応していかなければ乗り遅れる可能性もあるので、基本方針を策定した時点ではこのような形で整理しているが、その後の状況もかなりのスピードで動いており、大きな考え方はこのように持っているが、今回報告した残り3箇所の移譲を待たないうちに次の動きがでてくると思うので、それについてはいろんな情報収集に努めながら乗り遅れないようにと考えている。
会長
他に何も無ければ、本日の分科会について終了したいと思います。
では、進行を事務局にお返しします。
事務局
では、これをもちまして第5回社会福祉審議会児童福祉専門分科会を終了させていただきます。本日は、長時間に渡り、誠にありがとうございました。
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