ここから本文です。
更新日:2013年3月1日 ページID:006672
市民局原爆被爆対策部平和推進課
「平成23年度第2回」第24回長崎原爆資料館運営協議会
平成24年3月28日(水曜日)午後2時~
長崎原爆資料館地下1階 平和学習室
(1)原爆資料館施設・展示の視察
(2)収蔵フィルム修復事業DVD視聴
(3)平成24年度事業について
(4)その他報告事項等
開会
事務局
委員の紹介等、資料説明及び次第について説明。
会長
開会挨拶、要約筆記者の配置について。
事務局
原爆資料館施設・展示の視察の概要を説明。
原爆資料館施設・展示の視察
事務局職員による委員への現地説明を行った。
収蔵フィルム修復事業DVD視聴
事務局
視聴していただいた修復DVD「8月9日長崎」は、図書室ライブラリーに登録し、新年度から観覧いただけるように準備をしており、日本語の音声に加え、英語の字幕を入れ、英語圏の外国人の方にもわかりやすいような形にして製作している。
事務局
スイス・ジュネーブにある国連欧州本部での常設展示について、昨年の11月11日から長崎・広島両市の被爆資料の常設展示を開始し、オープニングセレモニーでは国連や在外公館の関係者など、100人を超える方が出席される中、トカエフ国連欧州本部長、天野軍縮会議日本政府代表部大使、長崎・広島両市長のそれぞれの挨拶、中村市議会議長や非核特使の深堀繁美さんが加わりテープカットを行った。また、ニヨン高校の記念集会では、田上市長及び中村議長のスピーチを行ったほか、深堀さんの被爆体験講話があった。常設展示は長崎市が浦上天主堂の天使像、それに浦上天主堂の壁の一部及び6点の被爆レンガの計8点を展示、広島市は変形したガラス瓶や、熱線を浴びた丸瓦など5点を展示し、そのほかに、高校生1万人署名簿も展示させていただいた。
次に、後世に原爆被災の状況を伝えていくため、平成23年度は次の2か所に原爆被災説明板設置した。1か所目は、当協議会の委員からご要望があっていた原子爆弾投下照準点の説明板を中島川公園に、2か所目は長崎医科大学の門柱についての説明板を設置した。
委員
原子爆弾投下照準点については、原爆投下の目標地が軍事施設で住宅地に囲まれているというその二重の標的だった。でも、住宅地の上に住民の真上に落ちた。そのことを内外の方々にぜひ強調していただきたい、説明板が設置されたことはよかったと思う。
事務局
原爆資料館整備事業は、塗装が剥離した通路の改修や、足元照明をLED照明に切替えるほか、庭園広場については、「未来を生きる子ら」の像の前の部分が荒れているため、敷石等を整備し、併せて広場の斜面に手摺等を整備したい。なお、館内から見た場合、視界が遮られないような方法で検討したい。そのほか、屋上の展望台も手摺の部分の老朽化や案内板も含めて改修をしたい。
次に、平和公園防空壕群整備事業については、新たに発見された防空壕を既存の防空壕と合わせ平和公園防空壕群として、できるだけ現状に近い形で保存整備しようと考えている。なお、説明板を設置するなど、平和学習の場として整備したいと考えており、平成25年3月までには完成させたい。
事務局
原爆資料館の入館者数については、4月から2月末までの合計で、60万9,474人、前年度比で5.7%の減となっている一方、修学旅行での入館が10.2%の増加があった。
これは、昨年3月の東日本大震災の影響により、一般客の国内旅行の手控えや外国人観光客が減少したことによるが、修学旅行については、行き先が九州、長崎の方面に振りかえられたことによるものと考えている。
委員
ファットマンの色の塗り替えの予定についてと、「焼き場に立つ少年」の写真を長崎市はジュネーブの国連本部に展示しようとしたが断られたという話がネットの記事にあったが、その写真は長崎原爆のものと確認したから展示しようとしたのか、その点についてお答えいただきたい。
事務局
ファットマンの色の塗り替えについては、いずれきちんとした形で塗り替えようと考えてはいるが、展示環境との調整が必要であり、また相当の費用を要することになるため、内部の方針として大規模な見直しの際に実施しようと決めている。
次に、「焼き場に立つ少年」の写真については、長崎かどうかとの議論は続いており、今回の国連本部での常設展示にあたり、この写真を展示するよう依頼した事実はない。
委員
「キッズゲルニカ」の期間を定めた上で、展示ができないものか市長にお願いをし、検討していただくということで返事をいただいているが、今後どのようにされるのかご説明いただきたい。
事務局
瓊子の会のご協力をいただき、教育委員会とも連携を図りながら、昨年と同じような形で、平成24年8月9日前後に、原爆資料館前の市道高架下に展示をしたいと考えている。
委員
資料館全体を見て、展示室のCコーナーのところに、チェルノブイリの原発事故の説明があった。福島原発は、事故後1年経過してもなお収束しない、チェルノブイリを超えた世界最大・最悪の原発事故の可能性が高い。日本は原子力の平和利用という名目のもとに、第3の被ばくをみずから引き起こしてしまった。その問題について原爆資料館は何も言わないでいいのか、この問題をどう扱いどう取り組むべきなのか、慎重に議論するべきだと思う。そういう課題にこの委員会自体が直面しているということを問題提起したい。
事務局
原爆資料館の放射線のコーナーに関して注目が集まる中で、少し展示が弱いのではないかというところを感じている。今言われた問題は非常に重要な問題と考えており、原爆資料館は、まず核兵器の悲惨さ、これはきちんと訴えるということを念頭においた上で、課題として受けとめていきたい。
委員
福島原発の爆発以降、核の平和利用の安全神話というのは大きく崩れてしまい、未来が変わってきているというふうに思う。私たち、核廃絶を願っているものとしては、何らかの形で討論を起こしていくべきで、それはこの資料館の役目でもあると思っている。
瓦礫の受入問題については県・市・議会それぞれに温度差があるが、国への質問書の回答が来ていないなかでは、放射線汚染の疑惑が限りなくある瓦礫については全国に拡散すべきではないと被爆者4団体は考えている。マスコミも含めこの瓦礫の受け入れをするかしないかということで、加熱しているがおかしいのではないかと思う。被爆者4団体は連携して、核の拡散はだめだ、封じ込めが絶対条件だと考えているので、皆さんのご理解をいただきたい。
委員
改修工事において、庭園広場に敷石を敷く説明があったが、資料館は石、コンクリート、アスファルトの部分が多く非常に暑い。ラバーが敷いたような舗装の仕方や、目にいいようにグリーンがかったものとか、その辺を考慮して改修をしていただきたい。
また、大きい爆弾があったあたりに6ミリぐらい段差があり危ないので、しっくいか何かでひっかからないようにしていただきたい。
委員
豪華客船が長崎に今どんどん入港しており、多くの海外の方が入館しているが、何か対策をとっているか。
事務局
大きな船になると千人ぐらいの方が入館することになるが、一斉に入らないような形で旅行会社とも話をして、時間差をつけて来ていただくようにしている。それから、言葉の問題については、四カ国表記や、ガイドレシーバーでの対応をしている。
委員
船が着くと、受け入れの方はボランティアをお願いしていろんな案内をしている。ここでは平和案内人の方が外国の方を誘導、案内するのはなかなか難しいかと思われるが、例えば、コンベンション協会とか、そうしたところと連携をとって、入り口のあたりで困っている外国人の方の案内ができるような方を配置するとかいうこともあってもいいのではないかなと思う。特に平和案内人の方から多くの外国人が来て、実際ちょっと対応ができかねているという意見があった。
事務局
観覧券売場を委託しております平和推進協会と話をして、例えば長崎市が作製した、四か国語でできている指差し会話表も活用しながら対応していきたい。それから、外での誘導等について対応をどうするか検討させていただきたい。
委員
先ほど委員の意見において、被爆団体が、がれき受入を反対していることについてご理解いただきたい旨の発言があったが、ここには原爆資料館運営協議会委員として出席しているのであり、はっきり区別すべきではないかと思っている。
また、「未来を生きる子ら」の像のところの落下防止の話が出たが、あそこで何回か落下をした子どもたちもおり。夜に回ってきても男女がたくさんいるので、ちゃんと落下防止をしていただきたい。また、展望台のところの案内表示と木の剪定をしっかりして、平和祈念像が見えるようにしていただきたい。
事務局
委員の皆様の任期については、平成24年5月19日までになっており、現在のメンバーでは今回が最後の協議会となる。
閉会
より良いホームページにするために、ご意見をお聞かせください。コメントを書く