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更新日:2013年3月1日 ページID:025257
市民生活部 消費者センター
平成25年度第1回 長崎市消費者苦情処理委員会
平成26年2月6日(木曜日) 14:00~14:55
メルカつきまち5階 会議室
1 報告事項
(1) 平成24年度及び平成25年度(上半期)の相談・苦情の概要について
(2) 消費者安全法上の重大事故に関する報告等について
(3) 高齢者を狙った悪質商法及び詐欺等の相談状況について
2 事務連絡
(1) 平成26年度の委員会開催等について
<1 報告事項>
・報告事項(1) 平成24年度及び平成25年度(上半期)の相談・苦情の概要について
【事務局】
まず、平成24年度の相談概要についてご説明いたします。全体の概要ですが、平成24年度の相談件数は3,415件で、前年度比117件、3.3%の減となっております。全相談件数が減少した主要因は、デジタルコンテンツに関する相談、フリーローン・サラ金の相談が減したことによるもので、相談件数はこの数年ほぼ横ばい傾向となっております。また、高齢者層がトラブルに巻き込まれるケースが依然として多くなっております。年齢層別にみますと60歳以上からの相談は全体の38.8%となっております。高齢者層からは、「健康食品」、「フリーローン・サラ金」、「ファンド型投資商品」、「デジタルコンテンツ」、「工事・建築」、「新聞」など多岐にわたっていますが、特に「健康食品」が前年度に比べると急増しています。70歳以上を見ますと、「健康食品」が第1位、60歳代では第3位となっております。
次に平成24年度の特徴ですが、先ほどの概要でもご説明しましたが高齢者からの健康食品の相談が急増しておりまして、前年度51件から201件と150件増加しております。全国的に被害の多かった代引きによる健康食品の送り付けのため、健康食品の相談が前年度10位から3位にランクアップしており、高齢者が対象となっております。続いて年代別上位の商品・役務ですが、「デジタルコンテンツ」、「フリーローン・サラ金」は幅広い世代にわたって相談がなされています。続きまして、特定商取引法に該当する販売方法に関する相談、いわゆる特殊販売に関する相談ですが、件数は前年度比93件減少している中、電話勧誘は、構成比、件数とも増加しております。これは健康食品の送り付けの場合、業者から電話をかけてくることが多かったことによるものです。なお、電話勧誘とネガティブオプション以外はおおむね減少傾向にあります。続きまして、危害・危険相談ですが、前年度比3件増加しております。前年度に多かった石鹸による小麦アレルギーに関する相談は前年度18件から1件と大きく減少しております。しかしながら、脱法ハーブによる救急搬送、食中毒、エステ・美容器具による傷、リコール車についてなど様々な内容の相談が寄せられております。続きまして特色ある相談としまして、まず架空請求ですが、相談件数は30件増加しておりまして、幅広い年齢層でパソコン及び携帯電話の「アダルトサイト利用料」や「有料サイト利用料」に関する架空請求の相談が数多く寄せられたことが原因となっております。続きまして、フリーローン・サラ金、ヤミ金融に関する相談ですが、この相談は減少傾向にあるものの、今後とも関係機関との連携、注意が必要と考えております。続きまして、リフォーム工事に関する相談です。この相談も減少したものの高額な被害に遭った事例もあり、今後とも警戒していく必要があります。続きまして、詐欺的な投資話、利殖商法に関する相談です。この相談は前年度からほぼ横ばいとなっております。22年度から23年度にかけて急増した未公開株、ファンド型投資商品については、24年度は減少傾向が見られました。これは、行政や報道機関による注意喚起や、警察による事業者の摘発などがあったためと思われます。ただ被害額が非常に大きな事例も見受けられるため、今後ともなお一層警戒していく必要があると考えています。
次に、25年度上半期の相談・苦情の概要です。
全体の件数は1,795件、前年度比123件、7.4%増となっております。全相談件数が増加した主要因は、健康食品に関する相談の増加で、健康食品の代引きによる送り付けの急増によるものです。また、高齢者層がトラブルに巻き込まれるケースが依然として多いという傾向が見受けられます。60歳以上の年齢層からの相談は全体の44.9%で大幅に増加しております。高齢者層からは、「健康食品」、「フリーローン・サラ金」、「ファンド型投資商品」、「デジタルコンテンツ」、「工事・建築」、「新聞」など相談の対象となる商品・役務の種類が多岐にわたっており、特に「健康食品」が急増しております。
次に平成25年度上半期の特徴ですが、主な相談内容としましては、先ほどもご説明しました高齢者からの健康食品に関する相談が急増しております。平成24年度から多かった健康食品の相談が8位から2位へとランクアップしております。続きまして、年代別上位の商品・役務ですが、「デジタルコンテンツ」、「フリーローン・サラ金」については、前年度に引き続き幅広い世代にわたって相談がなされております。高齢者層の特徴として「健康食品」が上位に入っており、70歳以上で1位、60歳代で2位となり、依然として、高齢者を狙った健康食品の代引きによる送り付けが多かったことによるものです。しかし、下半期の相談は落ち着いてきている状況です。続きまして、特定商取引法に該当する販売方法に関する相談ですが、これは急増していますが24年度に引き続き、電話勧誘による健康食品の送り付けが多かったことによるものです。
続きまして、危害・危険相談ですが、この相談は減少しております。全国的に被害のあった化粧品による白斑の相談が2件ありました。その他、柔軟剤の臭いによる頭痛、ヘアードライヤーの発火による毛髪の焦げ、フラッシュ式脱毛器による湿疹等、様々な内容の相談が寄せられております。続きまして特色ある相談ですが、架空請求、フリーローン・サラ金、ヤミ金に関する相談、リフォーム工事に関する相談、詐欺的な投資話、利殖商法に関する相談があります。これらは、先ほどご説明しました平成24年度と同様の様相を呈しております。最後に公的機関を装った不審電話、振り込め詐欺に関する相談です。これは、市役所、県庁他、公的機関を装った不審電話が相次ぎ、被害事例も出ています。これらは他の行政サービスとして分類しており、昨年度同時期と比較して倍以上の相談を受けております。多くは不審電話の信用性を問い合わせる相談が多いものの、市内において実際に高齢者が振り込んでしまった事例も多く見られております。
以上、平成24年度及び平成25年度上半期の相談の概要についてご説明しました。
【委員】
デジタルコンテンツは各年代で上位ですが、相談内容が年代別に違うという事はないのでしょうか。
【事務局】
ほとんど一緒です。内容としましては、いわゆる架空請求です。それとアダルトサイトの不当請求です。これらは長崎市のみならず全国でも多い相談です。以前は年代が絞られていたのかなと思いますが、今では小さなお子さんから高齢者まで幅広い年齢層から寄せられている相談です。
【委員】
タブレットなどの普及によるものでしょうか。
【事務局】
だんだん、いろんな世代の方が使える状況になっておりまして、家庭における普及も進んでいるのではないでしょうか。
【委員】
以前は、20~30代に集中していた相談のような気がしますが、高齢者にも多くなっているのかと。高齢者も利用するようになったことにより、高齢者の相談も増えたのかと思いました。
【委員】
ネガティブオプションとは何ですか。
【事務局】
勝手に送られてくる送り付け商法です。昔からある商法で、例えば皇室関係の本を送り付けられたりという事例などあります。
【委員】
勝手に送りつけておいて、拒否しなければ契約したものと勝手に見做して次々と送り付けてくるもので、結構昔からある商法です。一度支払ってしまった人は、リストに載せられまた被害に遭ってしまうとなるようです。
【委員】
平成25年度上半期に、「祈とうサービス5件」とありますが、どのような内容ですか。
【事務局】
今回の5件は、統計のみで内容の詳細を確認しておりません。「祈とうサービス」と申しますのは、例えばこれを買えば幸運に恵まれるといってブレスレットや石などを売るもの、お札、祈とうなどがあります。悪質なものは、まず手に入りやすい価格でブレスレットなどを売り、その後除霊や祈とうなど、これをしなければ不幸になると言って高額な金額を要求するという流れにつながります。
【委員】
被害が拡大している健康食品は具体的にはどういう内容ですか。
【事務局】
ある日健康食品が送り付けられるというものですが、まず、「2カ月前に電話でお申込みいただいた健康食品ができましたので、明日代引きで発送いたします。」電話が先にかかってきます。高齢者の中には常日頃から健康食品を利用している方もいらっしゃいますし、または「2,3か月前」と言われると、もしかして頼んでいたのかなと思われる方もいます。そのようにはっきり断れずあやふやな態度を取られた方に代引きで送り付けるというものです。この商法がおととしの秋から全国的に流行りました。最近は落ち着いてきているようですが、多い時期は毎日のように相談がありました。
対応としましては、受け取り拒否をする、電話勧誘を受けたのであろうと判断し、受け取り拒否時に送り元をメモしておきクーリングオフ通知をしてもらうよう助言しました。
【委員】
被害額はどれくらいですか。
【事務局】
健康食品だけでは正確には把握しておりません。事例としてはおおむね1回当たり2,3万円台でした。
【委員】
事業者は同じですか。
【事務局】
様々です。事業者数は把握しておりませんが全国で相当数あります。国、都道府県による処分、警察による逮捕に至ったところも多くあります。
・報告事項(2) 消費者安全法上の重大事故等に関する報告について
【事務局】
まず、消費者事故等の国への通知状況についてですが、消費者安全法では、本市職員がその職務の遂行上、法で規定された「消費者事故等」又は「重大事故等」が発生した旨の情報を得たときは、国へ通知することが定められています。本市で平成25年度中に重大事故等として国に通知した3件があり、通知後1件が重大事故等として認定され公表に至っております。これは、卓上型食器洗い乾燥機の発火で、本市消費者センターからも通知しましたが、消防庁による通知扱いとなり重大事故等となったものです。
【委員】
化粧品による顔の白斑とありますが、昨年あったカネボウ等の化粧品でしょうか。
【事務局】
はい、そうです。
【委員】
天ぷら摂取による体調不良とありますが、何でしょうか。
【事務局】
相談内容によっては、消費者の体調によるところが大きいと思われる場合もありますが、その場合でも危害として報告いたします。商品に不具合があったのではないが、原因が不明の場合も多くこの相談もそれに該当するものと思われます。
・報告事項(3) 高齢者を狙った悪質商法及び詐欺等の相談状況について
【事務局】
まず、健康食品の送り付けです。平成24年10月頃から相談が急増しており、数多くの相談が寄せられていましたが、先月から相談が減っている状況です。続きまして、架空請求です。ハガキや電子メールを使って支払う必要のない金銭を請求する架空請求については、全ての年代に共通して相談件数が多くなっています。高齢者に対する架空請求の特徴的な点については、他の年代にはあまり見られないハガキによる架空請求が多いことです。公的機関を装った法人名を名乗って、過去の未払い金があるといって請求する事例が増えており、記憶力・判断力に衰えがある高齢者から金銭を騙し取ろうという悪質業者の意図が見受けられます。最後に還付金詐欺です。市役所、県庁、社会保険事務所等の主に公的機関の職員を装った「還付金があります」という電話があった後、携帯電話を持ってATMに行くよう誘導され相手の指示通りに操作すると、還付金を受け取る手続きと誤解させられて、実際には振込みをしてしまうものです。消費者は、考える暇を与えられず、手続きを急がされるという特徴があります。この手口については、実際に数万円~数十万円を振り込んでしまった事例も確認されています。
これら高齢者を狙う悪質商法等については、当センターでは、市内各地の自治会や老人会、学校などに出向いて、消費者被害を未然に防ぐために市民を対象とした「消費生活出前講座」の開催や「長崎市消費者を守るネット」による警戒情報配信、報道機関への情報提供を実施し、いち早い注意喚起に努めています。
【委員】
消費者を守るネットの通信は、頼めば定期的に送ってくるものですか。
【事務局】
これは、福祉関係、学校、行政機関等様々な協力団体等に参加していただいており、緊急情報があった場合FAX又はメールでお送りし、地域にお知らせいただくよう協力いただいております。なお、長崎市メールマガジンにご登録いただき、消費を選んでいただければ同じ内容が個人のメールにも届くようになっております。高齢者の方はなかなかメール配信を受けるなど難しいことから、民生委員や地域包括支援センターなどに情報配信することで、地域に少しでも早く情報が行くよう協力いただいています。
【委員】
出前講座はどのくらい行っているのですか。
【事務局】
毎年度70~80回程度、自治会や学校などに出向いております。平成24年度は71回7,040人、うち高齢者は29回964人に受講していただきました。
<2 事務連絡>
・平成25年度の委員会開催等について
【事務局】
「議事録の承認方法」と「今後の会議招集」の2点についてお知らせいたします。
まず、「議事録の承認方法」についてですが、事務局でたたき台を作成し各委員へ郵送します。各委員には朱書き訂正のうえ事務局に返送していただき、それを事務局が整理し、最後に委員長の了承を得て議事録公開の所要の手続きに入らせていただきます。
次に、「今後の会議招集」についてですが、来年度以降も同じく2、3月に定期的な会議は実施予定としておりますが、行政処分の検討を要する場合などに、追加で会議を開催する場合がありますので、その際にはよろしくお願いいたします。
閉会
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