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更新日:2016年7月12日 ページID:028647
福祉部高齢者すこやか支援課
平成28年度第1回 長崎市地域包括支援センター運営協議会
平成28年6月2日(木曜日) 19時00分~20時40分
長崎市役所本館5階 大会議室
1 (1)平成27年度長崎市地域包括支援センター事業報告について
(2)平成27年度地域包括支援センター決算及び平成28年度予算について
2 平成27年度地域包括支援センター事業評価について
3 多機関型包括的支援体制構築モデル事業について
<議題>
1.平成27年度長崎市地域包括支援センターの事業報告について
【事務局】
会議資料1
(1)長崎市の高齢者に関する統計、 (2)地域包括支援センター及び指定介護予防支援事業所の人員体制、(3)包括的支援事業実施状況、(4)指定介護予防支援事業の状況、(5)平成27年度包括的支援事業の実績と今後の取組みについて パワーポイントにて説明。
【委員】
高齢者に関する統計のところで、高齢化率は非常に高いのに例えば認定率が低いところ、例えば西浦上とか池島は、その地域で何か頑張っていることがあるのか。高齢化率が高ければ認定率も高くなるのに、認定率が低くなっているので気になった。
【事務局】
確固たる理由は分からないが、三川中学校区は、非常に地域がまとまっているところがある。例えばごみ出し支援であるふれあい訪問収集を申請しようとすると、申請しなくても自治会で支援ができるという声があがり、自分達でできることはするという気運がある。池島については、介護サービスが少ないということも1つの要因ではないかと考えている。
【委員】
地域づくりを行っていくと、特に要支援1、2となる前の人達が減るかもしれないという風に理解してよいか。
【事務局】
介護度が高くなってきた場合は、専門職の支援でないと難しい部分はあるが、地域ケア会議のなかでも、自分たちでできることは行おうという声があがっているので、助け合いにより、若干減るのではないかと期待している。
【会長】
先程指摘されたところは、非常に重要であると考えている。高齢化率が高くて認定率が低いところ、逆に高齢化率は高くないが認定率が高いところは、どういった地域の特性があるかを調べていくと、今後の取り組みの方向性が決まってくるのではないかと考えている。印象ではなく、調査を行ってみてはどうか。長崎市で難しいのであれば、純心大学や長崎大学などに委託して調査することを検討してはどうか。
認知症カフェについて、非常に大切な事業と考えるが、なかなか人が集まらないという実情がある。月に1度の開催では認知度が上がらないのではないか。開催頻度を増やすことは検討していないのか。
【事務局】
本当は気軽にいつでも行ける場所が良いと考えている。昨年モデル事業として3か所、今年はまだ5か所の開設であるので、まずエリアを広げて開設をしていきたい。 1週間に1回開催されると、当事者の方にとって非常に有効であると思うが、家族介護者の支援を中心に行っているところは、毎週家族が家から出て参加することが負担となることもあると思うので、検討が必要である。
【委員】
現在、認知症カフェの設置運営は各包括が主となって行っているため、認知症カフェのみに時間を割くということが難しい状況である。今、地区のリーダーとなる方が参加されているので、任せることができるようになると、回数等も充実してくる可能性があると考えている。
【委員】
認知症カフェが家族支援という形で開始されると、少し主旨が異なってくる。誰でも参加できる、まだ介護サービス等が必要ないという当事者の方々もそこで役割をもって活動できる場となると、包括から手が離れて、次第に自主的に運営ができるようになる。そういう仕組みづくりが今後は必要であると考えている。ある包括では、最初は家族会から始まった家族支援中心のカフェであったが、家族会から離れて、当事者の方々を中心に運営が始まっている様子で、その経過を見ていると非常に良いと思う。今はまだ、包括支援センターが毎回企画したり、講師を呼んだり、試行錯誤しながら運営している状況であるので、まずは運営を形作ることから始まっていると思っている。
【委員】
認知症カフェは、当事者と当事者を中心に地域の方々に、認知症について知っていただくという目的があり、その中に家族支援もあって、今包括がされていることも、もちろん必要である。市から最低分の費用を出してもらって、民間と共同で取り組んでいくと、手をあげる民間の業者はたくさんいると思う。ただ民間に委託となると、介護保険関係の事業所に限定するなど、ルールを作っていく必要があると思うが、民間に委託して包括が後方支援を行っていくと、もっと地域を中心に広がっていくのではないか。
【委員】
認知症カフェの将来的な構想として、ずっと包括がマネジメントして行うという事業形態であると、2・3か所では足りないということになるので、民間のNPO法人や、地域の様々な組織も含めながら展開をして行こうとされているのかどうか。将来構想も含めて考えて行かないと、認知症カフェだけでなくて、他の自主活動も同じことで、地域の力が少し弱ってきている印象なので、道筋を立てていく必要がある。民間の活動や、NPO法人のような様々な機関を取り入れていき、支援していくという方向性で行ってはどうか。
【会長】
ミニデイサービスのような考えか。もっと民間とか、従来の地域づくりとかそういったイメージか。
【委員】
それでもいいし、地域の出張相談窓口といったところを開設したり、いろんな形があると思う。
【委員】
いろんなところに集まる場所がたくさんあった方が良いということ。認知症カフェがあって週に1回でなく、それぞれの地域で集まる場所があって、週に1回もしくは月に1回か2回は認知症カフェである、そういう場所作りを行って、運営はその地域の方やNPO法人が行いながら、介入が必要である時に包括が介入していかないと広がって行かないのではないか。そういったところが、総合事業の受け皿となるべきである。数としては何百と必要になってくるので、今みたいに3か所・5か所開催、そこから場所作りでは、間に合わないのではないか。
【会長】
モデル事業を行った、その目的は何か。何のために行っているのか、何を得ようとしておられるのか。それが一番大切な気がする。
【委員】
地域に、認知症という言葉についてまだマイナスのイメージをお持ちの方がたくさんいる。認知症について理解を広めて行きたい、あと介護されている家族から切実な相談等をいただくこともあるので、何かしら支援ができればという考えで行っている。
【事務局】
サロン参加者の中に認知症の方が何名かいることもあり、最初はサロンの中で認知症の方も一緒に交流して、認知症カフェへ発展させようと考えていた。ところが介護者の集いであっても、通常の介護をされている方と、認知症の介護をしている方の状況が異なるため、認知症カフェで介護者の方の話を聞くことが必要である。全国的にみると、認知症カフェの開催は様々なパターンがあると聞いている。当事者の方が参加して、そこで役割を持ち元気になる、継続して生活できることが本来の目的であったが、長崎市の場合は、現在の方法で開始となった。
認知症の方の集まる場をどのように発展させていくかということはまだ途上ではあるが、まず身近な場所に相談できる窓口があり、地域の方から情報として聞ける状況となって行くことが願いである。認知症サポートリーダーが、そういう役割を担って行こうという気運があるので、地域で支えて行くことをカフェも行っていければと考えている。
【委員】
まず総合相談支援業務に関して、介護サービスにしても地域支援事業にしても、サービスを導入する前に、もっと地域の支援があることに関して意識をしていかないといけないと感じた。虐待に関して、ケアマネージャーからの相談が50%となっている。平成28年度からケアマネージャーの研修の体制が変更となっており、疾患別に6時間研修があり、認知症も含まれているので、相談件数やスキルがあがっていくと考えている。あと、成年後見制度に関しても、ケアマネージャー研修で弁護士に講義していただいており、意識は高まっているので、継続していきたい。認知症施策に関して、認知症サポーター養成講座を小学生中学生向けに行っているが、継続性が無い。例えば先生方に聞いた話では、オレンジリングを貰った時は、大事にみんなで腕にはめたり、鞄や筆箱につけているが、しばらく経つと意識が薄れていく。学校の先生も親も含めて家族も、意識づけをしないといけないと思う。受講してすぐは意欲があり、誇りに思っているので、子供にとってそういった心が1番必要であり、継続させていかないといけない。
先ほどの認知症カフェに関して、ケアマネージャーに声をかけていただいているが、その効果をあまり知らないかもしれない。もっと効果の部分も伝えていただいたら、家族にも情報として伝えることができる。二次予防事業に関して、口腔と栄養の数が少なかったが、一番大きな問題となってきている。意識して老人会とか自治会、医療機関、家族周囲から勧めていくべきと感じている。
2.平成27年度地域包括支援センター事業評価について
【事務局】
別紙資料1 平成27年度地域包括支援センター事業評価に基づき、パワーポイントにて説明。
【会長】
確かに評価シートの項目以外に、特別な活動をやっているところは、別に報告する部分を作らなくてはいけないかもしれない。評価の基準の点数が、1,2,3であると、あまり差がでない、差をつけるものではないが。
【委員】
まだ具体的な評価項目が、中項目的な表現になっている。例えば「総合相談事業の事業計画を計画的に進めるための工夫をしている」という項目について、どういうレベルで工夫をしているかという、より具体的な小項目が必要となってくる。
【会長】
ワーキングはあまり開催できなかったのか。
【委員】
最初は、項目数がとても多く、理想的な内容に沿って、集約する作業から始まった。もしかしたら集約しすぎたのかもしれない。
【会長】
実際につけられて、いかがか。
【委員】
最初は項目数が多いと感じていたが、実際つけていくと、自由記述よりも時間がかなり短縮された。ポイントも具体的であった。事務局からの報告でもあったように、判断基準が曖昧であったので、各包括の結果については個性がでたと感じた。
【会長】
個性というのは、良いところと悪いところがはっきりしているということか。
【委員】
控えめにつけているところと、自信をもってつけているところで点数の差が出ている。
【会長】
今までの経験からすると、控え目に点数をつけているところは大体進んでいるところで、満点が多いところは、そうでもない印象である。今回どうかは分からないが。例えばある職員がつける場合と、別の職員がつけた場合では、点数が異なってくる。また3点をつける基準はこうであるという定格はないのか。
【委員】
基準を提示しなければならない。3段階かもしくは5段階で。もう包括ができて10年経ち、最初の頃の判断と今の判断はやはり異なってくるので、改定を行っていく必要がある。
【委員】
まず評価シートで包括の活動が明文化されてきたというのは、非常に評価できる。どうしても主観が入るので、先生がおっしゃるように、案外高得点をとるところはどうかという印象はある。あと評価尺度の点数を揃えて行かないといけない。
前年度活動の発表では、認知症施策についてかなり取り組んでいるように見えるが、評価シートのデータとしては少し弱いというのが見えてきたということは、良かったのではないか。加えて、予算決算資料が出ているが、評価と財政状況の関係をどう評価していくか、また発展させられると考えている。
【会長】
評価シートを作成しようと提案したのが、3年前なので、事務局の方ももう少しスピード感をもって取り組んでほしい。もう少し予算を取って、実際の評価に結び付けるようにしていただいて、評価と財政状況の関係も見てみたい。意外と早くつけ終わったということは、もう少し項目を増やしてもいいのか。
【委員】
記述式より、つけやすかった。
【委員】
全体として意見をよいか。地域包括支援センターの様々な活動報告があったが、認知症について今から特に取り組んで行かなければならないことであり、各包括支援センターとしては、ややできてない部分があるのではという印象があるということだったので、2つのテーマでお願いをしたい。1点目は認知症地域支援推進員について、各包括支援センター20か所に推進員がいることは、長崎市が誇るべきひとつの認知症施策だと思うが、推進員がどんどん入れ替わる。そういう状況の中で、認知症について専門性や知識、スキルが非常に不安な部分もある。今後軸になる方なので、推進員の教育や情報の収集の仕方について、力を注いでいく必要があると考えている。推進員自身が非常に不安がっているので、推進員が安心して、認知症に関する専門知識を発揮できるような仕組み作りを行っていく必要があると考えている。ぜひお願いしたい。
2点目として、包括支援センターは権利擁護に関して随分頑張っており、成年後見の申立について、非常に支援が具体的で、必要な方に速やかに成年後見利用の申立て支援ができている。私自身も専門職成年後見人をしているが、申立て数は増加しているが受ける専門職成年後見人が不足している。長崎市としても、市民後見人が実際に活動できる仕組み作りを行っていただだきたい。必要な方が後見人の支援を受けて、権利擁護されながら生活できるような仕組みづくりに今後取り組んでいただきたい。
【会長】
今度の熊本地震などの災害で、非常事態になったら大変なのは、高齢者の場合は認知症、子どもの場合は発達障害である。地域のネットワークが崩れた際に、災害弱者へ非常に上手に対応していったのは、市民のネットワークや市民力があるところである。先ほど提案されたことは、非常に重要なポイントであり、認知症は運動とか他の場合と異なり、市民全体で対応していかないといけない非常に重大な問題であると考えている。そういった面を含めても、議論するテーマを絞って、ある程度時間を作っていただくことを、事務局で検討していただきたい。
3. 多機関型包括的支援体制構築モデル事業について
【事務局】
会議資料 多機関型包括的支援体制構築モデル事業(案)に基づき、事務局より説明。
【委員】
今後地域包括支援センターはこういう方向性になると思う。この事業は非常に大事な事業だと思っているが、障害とかいろんな特殊な事を集めるときに、行政が専門家等をサポートするか派遣するということが前提でないと、委託されても絶対すぐに出来はしないので、性根を据えて頑張っていただきたい。
【委員】
地域包括支援について、平成27年度に厚労省が支援福祉ビジョンという形で打ち出した非常に画期的なプランであり、長崎市が手を挙げてモデル事業として取り組まれていくということで非常に評価できると考えている。最初の方に地域ケア推進会議がなかなか進んでいないというデータが記されていたが、このモデル事業を進めていくにあたって相談支援包括化推進会議というものが予定されているので、モデル事業を行う包括においては地域ケア推進会議との連動性を視野に入れて会議を実施するということが今後重要になってくる。
【会長】
先ほど話したように、事務局はこの運営協議会で何を知りたいのか、協議してもらいたいのかということをはっきりさせておく必要があるのではないか。限られた時間で全部を話すのは非常に困難なので、資料としては提供していただいて、その中で今回はこの件で主に協議するということを出していただければ、それぞれの分野の委員の方がいるので、いろんな意見が聞ける。ぜひそのようにしていただきたい。
― 議事終了―
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