ここから本文です。
更新日:2016年9月15日 ページID:028822
市民生活部人権男女共同参画室
平成28年度第1回 長崎市男女共同参画審議会
平成28年8月1日(月曜日) 14時00分~15時30分
長崎市男女共同参画推進センター アマランス 研修室1.2
議題1:第2次長崎市男女共同参画計画進捗状況(平成27年度分)について
議題2:第2次長崎市男女共同参画推進計画前期行動計画の成果報告 について
〔議事内容〕
1 開会
2 市民生活部長挨拶
3 人権男女共同参画室長挨拶
4 【議題1】第2次長崎市男女共同参画計画進捗状況(平成27年度分)について
【副会長】
会長が本日欠席のため、代わりに進行させていただく。まずは議題(1)「第2次長崎市男女共同参画計画の進捗状況(平成27年度分)」について、事務局より説明をお願いする。
【事務局】
それでは、「平成27年度第2次長崎市男女共同参画計画の進捗状況」について、ご説明する。資料は、A3横のホチキス止めで20頁ものの「第2次長崎市男女共同参画計画進捗状況」である。まず、1頁目の右上をご覧いただきたい。評価方法だが、5段階評価で「計画以上の成果が獲得でき、年度目標値の100%以上」のものを「5」、「75%以上100%未満」が「4」、「50%以上75%未満」が「3」、「25%以上50%未満」が「2」、「25%未満でほとんど成果が得られなかった」が「1」としている。
課題については、ア、イ、ウ、エの4段階で「このまま継続、推進する」が「ア」、「事業の内容や手法の調整や改善が必要」が「イ」、「実績、目標の指標などの見直しが必要」が「ウ」、その他を「エ」としている。
なお、評価、課題ともに、各事業を所管する課の自己評価であり、進捗状況の具体的内容や事情等がある場合は、右の欄に「所管課コメント」を記載している。
それでは、「推進目標Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」とそれぞれの目標ごとに区切り、その中から主に目標値に対して評価が低かった取組みを抜粋して説明し、質問をお受けするというふうに進めてまいりたいが、よろしいか。
(委員了承)
≪資料1 1ページ~8ページ「推進目標Ⅰ 男女がお互いを理解し、尊重し合う意識づくり」について事務局より説明≫
【副会長】
推進目標Ⅰについて、ただいまの事務局からの説明について、質問・意見はないか。
【委員】
取組番号32「有害サイトから青少年を守る取組」について、小中学校の入学式で啓発チラシを配布しているとのことだが、どのくらいの小中学校に配布しているのか、全てなのか、それとも選ばれた学校に配布しているのか。
【事務局】
これは長崎市PTA連合会が出したメディア利用の緊急メッセージにより配布しているものであり、市内の全公立小中学校で配布している。
【委員】
校長会の代表で出席している中学校の校長である。質問のメディア被害の防止についてだが、入学式の際にPTA入会式があり、100%近い保護者が出席するため、その際に配布することが、一番効率が上がるということである。携帯電話の使用については、携帯を持つ前から啓発していこうということで、ほとんどの学校がやっている。
【委員】
大体の保護者に配られているということか。
【事務局】
校長の説明のとおり、PTA入会式が入学式に行われるが、大半の保護者が出席しており、そこで配布しているとのことなので、基本的には大半の保護者にお渡ししていると考えてもらって構わないと考える。
【副会長】
他に意見はないか。
【委員】
5ページの取組番号16「性に関する啓発講座の開催」については、指標が家庭教育講座の開催回数ということで、布ナプキンの話を1回開催ということだった。家庭教育というと基本的に母親が行う前提でされているものだと思うが、母親自身が自分の身体のことを今までの教育の中でよく学んでいないというか、「なぜ大切にしなければならないのか」とか、「自分の身体は大切にしないといけない」「こういうことはだめなこと」など、こどもから発信してもよい、というようなことを伝える教育を家庭の中で行ってほしいということではないか。そうであれば、布ナプキンの話の前に母親自身に性教育などを行う必要があるのではないかと思うので、これは積極的に取り組んでもらいたい。
【事務局】
家庭教育講座は公民館講座の一環で、母親だけということではなく、内容は子育て、コミュニケーション、女性の身体のこと、食育、家庭環境などの様々な分野がある。その中から各公民館でテーマを選定して講座を開催する事業の一つであり、27年度は「布ナプキンのお話し」の1件ということだった。テーマは社会教育主事や公民館の主事が集まった会議の中で選定しており、「今年はこれをしなさい」と決まっておらず、その時々で各公民館が構想している内容があるため、委員が言われるように、健康とか身体のことなど、より大事な部分があるのではないかということだが、家庭教育講座の一環で、あてはまるのは27年度については、この「布ナプキンのおはなし」の講座だったということである。
【委員】
この取組の施策の方向が「性と生殖に関する健康と権利」と大きく取り上げられているため、この指針というものを、こちらから「このような方向でどうですか」といった投げかけを公民館にするなど、対応、交渉ができるものがあればいいなと思う。
【事務局】
性と生殖に関するテーマは公民館講座では、なかなか取り上げにくい内容である。ただ、男女共同参画推進センターでも、この性と生殖に関する権利(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)のテーマで講座を開催しており、アマランスと共同で開催できないのかという意見も出ている。全公民館の意見を聞きながら、共催できる部分は行っていきたいと考えている。
【委員】
今の話では、各公民館でテーマを決めるということだが、全く自由に決めているのか。例えばアマランスから「このような講座がありますよ」というものから選ぶのか、各公民館が全く自由に決めているものなのか。
【事務局】
公民館は社会教育基本法のもとで行うべき事業が決められており、その中の成人分野の事業に家庭教育講座が該当するが、これ以外にも高齢者・女性・青年向けなど分野ごとのカテゴリーで事業を行うこととなっており、この大きなくくりの中でそれに見合うテーマを考えてくださいとなっており、各公民館は春と秋に公民館講座をやっているが、そういった中でやっている。
【委員】
それでは、公民館は、ほかの、この取組ではない、他の関係のほうから、やっていたということか。
【事務局】
そういうことになる。
【副会長】
このような講座を開催するには、それに即したコンテンツがあり、公民館に「家庭教育講座で、性教育に関する講座を開催してほしい」と働きかけないと、なかなか浸透していかないのではないか。性教育講座のコンテンツが、どこかにあるのか、それともアマランスとしては、それに即したコンテンツを今後作っていきたいという考えがあるのか。
【事務局】
この取組が計画にあるのは、基本計画の13ページに施策の体系があり、推進目標、主要課題、施策の方向を記載している中に施策の方向(5)に「性と生殖に関する健康と権利の啓発」があるが、ここに市役所の各所管が行っている事業で該当する施策がないかと庁内で確認している。そこで公民館がここに該当する事業をやっていないわけではないということで、挙げている。こちらから「こういうテーマでやってください」と各公民館に働きかけを行っているというような選び方ではないが、公民館が「ここに入るテーマを公民館でもやっています」ということで、挙げた取組が家庭教育講座だったということである。
【事務局】
今回、家庭教育講座は公民館が開催する講座の中の一つであり、「性と生殖に関する権利」に関するものとしては、27年度1件開催したということで報告させてもらっているが、今後、副会長や委員が言われたように男女共同参画推進センターでも「こういうコンテンツがある」、「こういう講座をやったらどうか」という内容をリストアップするなど、各部署、各箇所にネットワークを張り巡らせて、そのようなコンテンツが出てくれば積極的に提供できる体制を考えていきたいと思っている。
【委員】
公民館という視点からは外れるが、学校教育とPTAというところで、学校での性教育ということで、保護者にぜひ勉強してもらいたいという意見があった。PTAには母親部会があるため、母親部会に働きかけるなどするとネットワークが広がるのではないかと思う。また、昔の事件を二度と繰り返さないということで「長崎っ子の心を見つめる教育週間」というものがあり、どの学校でも命の大切さ、尊さを見つめなおすということで、いろんな計画を立てているが、私の学校では今年は産婦人科病院の助産師を招き、性教育のお話しもしてもらった。何千人という赤ちゃんを取り上げてきた実績に裏打ちされた感動的な話だったが、後ろでは保護者も参加して聞いていたので、学校での性に関する講話や講演が生涯学習に繋がるような、そこの接点を大事にしないと繋がっていきにくいのではないかなと思う。学校でせっかくそこまで意識啓発できたのであれば、それをつなげるものがあるともっと効果があるのではないかと思う。赤ちゃんが回転しながら出てくるなど、具体的な話を聞くと、中学生でも真剣に聞いているので、様々なところからの勉強の機会があるのではないかと思う。
【事務局】
ぜひ、学校で取り組んでいる情報を吸収させてもらい、連携して、今後の家庭教育講座だけではなく、性と生殖に関する権利の取組ということで、いろいろ広げていきたいと考えている。
【副会長】
他にご意見はないか。
【委員】
5ページの取組17「学校教育における性教育の充実」が4年連続「1」で、27年度は「ウ」の「実績、目標の指標や目標値の見直しが必要」から「イ」の「事業の内容や手法の調整や改善が必要」に変更している。目標値が小中学校で各1校だが、実績値が4年連続、小中学校とも0校のままだが、この経緯を教えてもらいたい。今も委員から道徳教育やPTAの母親部会との連携などの話も出ているが。この目標値は動かせないものなのか。
【事務局】
前期行動計画で学校における性教育ということで、小中学校に1校ずつ研究指定校を設けて、指導を行っていくということで作成した計画だった。目標値を小中学校各1校としていたが、事業実施状況にも記載しているとおり、性教育単独での研究指定校設置は非常に難しく、さきほどから話があったように、各学校で道徳の授業などで、性教育の授業はやっているということで、これまでは目標値の見直しが必要ではないかとしていたが、27年度は前期行動計画の最終年度だったため、27年度までは目標値は変えなかった。これについては、後期行動計画の策定時に研究指定校の設置ではなく、学校毎に性教育に取り組んでいることを数値にして目標値とすることで、それに対する実績値が出てきて、評価がしやすくなるのではないかいうことを踏まえ、後期の取組としては、「学校で実施している率」を指標とし、28年度は43%を目標値として、学校で取り組んでもらうこととした。27年度は前期行動計画の最終年で後期行動計画を策定したため、現状にあった目標値の設定を行ったという状況である。
【副会長】
他に質問はないか。それでは、推進目標Ⅱについて事務局より説明をお願いする。
≪資料1の8ページ~18ページ「推進目標Ⅱ あらゆる分野において男女が共同参画できる社会づくり」について事務局より説明≫
【副会長】
推進目標Ⅱについて、ただいまの事務局からの説明について、質問・意見はないか。
【委員】
11ページの取組48「ワーク・ライフ・バランスへの取組への支援」だが、取組内容に「企業・団体への経済的援助」とあるが、どのような支援、援助なのか具体的な内容を教えてほしい。その辺を皆さんに十分に周知できていないので、件数が少ないのかなと思うので。
【事務局】
中小企業の融資制度だが、運転資金や設備資金など様々な援助があり、それぞれの条件にあてはめて、融資・支援しようとしている。この取組については、いきいき労働環境整備資金というもので、従業員が100人以下の事業所で次世代育成支援対策推進法に規定する一般事業主行動計画を策定し、労働局に申請してワーク・ライフ・バランスを推進している企業や、常時雇用している障害者の割合が3.6%以上であるとか、ジョブカードの訓練計画の認定を受け、訓練を実施し、就業支援を積極的に行っていることなど、中小企業がワーク・ライフ・バランスに向けて企業内の体制が整備できているところに対して、運転資金や設備資金について、2,000万を限度として融資するという形で商工部が行っている。これ以外にも、例えばエコ資金であればISO14000の認証を受けている企業など、種別によって条件をつけて融資するなどの制度を設けている。
【委員】
であれば、「雇用環境の整備のための企業・団体への経済的援助」とあるが、いろいろな施策の条件に該当して、それが確立しているところでないと支援ができないということか。
【事務局】
確かに融資の要件として、一般事業主行動計画を労働局に申請するなど、ワーク・ライフ・バランスを推進していることが一つの条件となっている。ただ、ワーク・ライフ・バランスが必ず整っていなければならないということではなく、そのような取組を企業として行っていて、この設備に投資することでさらにワーク・ライフ・バランスが推進されるということであれば、制度としては適用される、ただ、一番のネックは補助金ではなく融資制度のため、低利ではあるが返還しないといけないというところ。これが借りる側も二の足を踏むところというか、申請を考えるところであると考えられる。
【委員】
私も、今の取組48について質問がある。評価が4年続けて「1」となっているが、今後も事業を継続していくということで、この制度のPRでいろんなところに行かれているとか、市のホームページに掲載しているということだが、質問はどのようなところに、どのようにPRしているのかという点。市のホームページに確かに掲載されているが、融資の要件がかなり厳しく、かつ融資制度ならハードルが高いと思ったが、取組としては良い取組だと思う。あと、ソーシャルメディアや長崎市はボランティアのネットワークとかも組んでいると思うが、そちらとの連携やPRはされているのかという点をお聞きしたい。
【事務局】
融資制度として要件があり、全ての企業が借りられるわけではなく、借りにくいということは確かにあると思う。PRに関しては、市や県の産業振興財団のホームページで周知しているほか、融資制度のため、金融機関を通じて、「このような融資制度がある」ということを取引先に広く周知するようお願いしている。また、商工部に中小企業アドバイザーがおり、中小企業からの様々な相談を受けているが、そのアドバイザーが市内の中小企業を回っており、その際にそれぞれの融資要件に該当する企業であれば、アドバイザーからも融資制度の周知を行っている。
【委員】
金融機関や中小企業アドバイザーを通じての周知もよいと思うが、うちの卒業生も結構起業しているが、このような制度を知らないし、従業員住宅の整備などは考えないだろうなと思う。イキイキ労働環境整備は素晴らしいが、どういう環境がワーク・ライフ・バランスの取組にプラスになるかということの見直しとかはないのかなと。関係ないところかもしれないが、現代の若い世代、30代で起業したりする子たちのライフスタイルとかけ離れているところがあるので、その辺の見直しも連携で指摘いただけたらと思う。
【事務局】
今までの審議会でも指摘があったように実績を見ても進んでいない。今いただいたご意見をもとに変えられる点がないか、所管課とも協議したい。
【副会長】
他にご意見・ご質問はないか。
【委員】
12ページの取組49の中の、市職員の男性の育児休業等の取得率について、26年度は3.9%だったが、27年度は1.2%となっている。この理由と28年度はどういう目標値にしているのか、お尋ねしたい。
【事務局】
市職員の男性の育児休業等の取得率だが、指摘のとおり26年度実績は3.9%だったが、27年度は1.2%と落ちている。目標値に関しては、前期行動計画の5年間は男性を10%としていたが、男性の育児休業率は、なかなか上がっていないのが現状である。これは市職員に限ったことではなく、男性の育児休業率はなかなか上がっていないのが現状である。要因としては、性別での役割分担や、これまでの職業社会の構造など、まだまだ男性が取得しづらい状況が残っている部分があるのではないかと思っている。男性が育児休業を取得するには、職場の理解と上司の理解、これが非常に重要であるが、そのあたりがなかなか進んでいない状況がこの数値に出てきているのではないかと考えている。
もちろん、当室が、そこを推進していく立場にあるため、職場の理解、上司の理解について、様々な機会や研修等を通じて粘り強く啓発して進めていきたいと考えている。
もう一つのご質問である後期の目標だが、28年度の目標値は13%としている。実際は、この目標値の1月10日以下の数値であり、目標値設定の際、所管課にも確認したが、職場や上司の理解を少しずつ進めていき、目標値により近づける努力を、まず行政が行っていきたいと考えている。努力目標というわけではないが、所管課とあわせて、少しでも目標値に近づくよう推進していきたいと考えている。
【委員】
今の取組と関連しているので質問する。男性の育児休業率は平均約2%、4~5日が日本の平均だが、逆になぜ26年度は3.9%まで上がっているのかだろうか、これは全国平均の約2倍であり、どうして上がったのだろうか。
【事務局】
平成26年度は実際に全ての職種で男性の育児休業取得対象者は76人だったが、うち取得者は3人である。対象者の母数が少ないため、3.9%となっている。事務職で2名、消防職で1名取得しており、男性の平均取得日数が82.7日である。先ほど短期間の育児休業を取られる男性が多いということだったが、市では、26年度の平均取得日数が82.7日と比較的長めに育児休暇を取得しているということである。
【委員】
母集団が少ない場合、パーセンテージが上がるということですね。
【副会長】
私から一点質問してよいか。取組51の「こども総合相談」について、相談件数が26年度は14,358件で27年度は16,863件と約2,000件増えているが、なにか要因があったのか。
【事務局】
子ども総合相談は、実績値で出しているのは延件数である。これまでと比較し、増えている部分については、養護相談の、その他の相談が比較的増えていることと、非行相談の、ぐ犯行為等の相談が増えているという、これまでと違う部分は、これらの相談が比較的伸びているところである。養護相談の、その他の相談の中でも約半分のウェイトを占めているのが、家族環境の問題である。家族環境とは、放任、不和等のため、あるいは保護者の精神障害や性格上の問題等のため、家族の環境が児童の看護、養育上不適切な状態にあるということであり、いわゆる家庭環境の問題の相談が増えてきている傾向があるということである。
【委員】
14ページの取組60の対象について、「母子家庭」となっているが、父子家庭は含まれないのか。
【事務局】
指摘のあった部分は、以前は「母子家庭」という表現をしていたが、最近は「ひとり親家庭」という文言に変わっており、進捗状況の対象、取組内容について「母子家庭」と記載しているが、具体的な取組名を「ひとり親家庭」と修正しているように、現状は母子家庭に限らず父子家庭についても支援を行うよう「ひとり親家庭」への支援というように制度も変わってきている。
【委員】
であれば、この取組60の対象と取組内容については「母子家庭」ではなく「ひとり親家庭」と修正するべきということか。
【事務局】
そのとおりである。「ひとり親家庭」ということで修正をお願いしたい。
【副会長】
他に質問などはないか。それでは推進目標Ⅲについての説明をお願いする。
≪資料1の18ページ~20ページ「推進目標Ⅲ 男女共同参画を阻害する暴力を許さない環境づくり」について事務局より説明≫
【副会長】
推進目標Ⅲについて、ただいまの事務局からの説明について、質問・意見はないか。
【委員】
19ページの取組80「市営住宅の確保」で、「DV被害者が一時的に使用するための目的外使用の住戸確保」とあるが、どんな場合、どのくらいの期間入居できるのか。
【事務局】
市営住宅の確保については、DV被害者が緊急的に避難できるよう住戸を確保しているものであり、一般の市営住宅に入居する目的とは違うため、目的外使用となっている。期間等は設けていないが、基本的には一時的に住居を確保するということであり、その後の住居が見つかるまでの期間、市営住宅を使ってもらうということである。
【委員】
市内のDV被害者は、空いていれば入居できるということか。
【事務局】
確保数は2戸だが、実際の入居は4戸である。空き状況がある場合は住宅課とも協議もして確保できるようにしている。
【委員】
具体的な場所がどこかというのは、まずいのか。
【事務局】
市内の色々な場所に市営住宅がある。目的外使用はDV被害者に限らず、10戸程度確保しているが、場所についてはその時の状況によっても違う。
【委員】
例えば、県外の人が長崎市に戻ってくるといった場合でも入居できるのか。
【事務局】
基本的には市に住民票がある方を対象としている。一時退避所ということでは県の婦人相談所を紹介するなどしている。
4 【議題2】第2次長崎市男女共同参画推進計画前期行動計画の成果報告について
【副会長】
議題2「第2次長崎市男女共同参画計画(前期行動計画)の成果報告」について、事務局より説明をお願いする。
【事務局】
議題2「第2次長崎市男女共同参画計画(前期行動計画)の成果報告」について、ご説明する。資料は、A4縦のホチキス止めで右肩に資料4とある「第2次長崎市男女共同参画計画(前期行動計画)成果報告書」をご覧いただきたい。
最初に、この資料の見方についてご説明する。
お手数ですが、第2次長崎市男女共同参画計画前期行動計画の13ページをご覧いただきたい。
この資料4の成果報告書は、13ページの「施策の体系」に沿って、3つの推進目標ごとに作成しており、表の左から主要課題、施策の方向、前期行動計画評価・課題を記載している。そして、最後に別枠を設けて主要課題に対しての前期行動計画の検証を行っている。
それでは、「推進目標Ⅰ 男女がお互いを理解し、尊重し合う意識づくり」から前期行動計画の検証を中心にご説明させていただく。
資料は1ページと2ページになる。主要課題における施策の方向ごとの評価、課題、検証は表に記載のとおりである。
推進目標Ⅰ全体についてだが、主要課題に対する具体的な取組みで見ると、全体的に目標値もほぼ達成しており、おおむね計画的に進んでいると評価している。しかしながら、一方で、男女共同参画の理解が進むにつれて、社会の様々な制度や慣例・しきたりの中で、どちらかの性に偏ってはいるものの、今までは一部の分野のことであったために、問題意識を持っていなかったことに対して、社会やメディアがそこを注目するようになり、それが表面化することによって、新たな問題意識を持つ人が生まれたりしていることがある。そのことがここ数年の調査で「男女平等であると感じている市民の割合」の減少に少なからず影響を及ぼしているのではないかと検証している。
次に、「推進目標Ⅱ あらゆる分野において男女が共同参画できる社会づくり」について、資料は3ページと4ページをご覧いただきたい。主要課題は5から7まである。
この5年間を検証すると、具体的な取組みへの評価は、全体的に目標をほぼ達成し、おおむね順調に進んでいる。
しかしながら、「政策・方針等の立案及び決定の場への女性の参画拡大」というところで、審議会委員や管理職への女性登用といった取組みでは、目標達成にはいたらず、遅れている部分がある。そのような中、この前期行動計画の期間中に、政権が民主党から自民党に移り、安倍内閣になり、成長戦略が打ち出された際に、その中核に「女性の活躍」が位置付けられ、昨年9月にはいわゆる「女性活躍推進法」が施行された。この国を挙げての政策は、この計画の推進目標Ⅱに掲げる施策、「女性の積極的な採用・登用の促進」「女性の人材育成」「ワーク・ライフ・バランスの推進」に大きく関連しているところである。
前期行動計画では目標達成ができなかった取組みも、後期行動計画においては、女性活躍推進法に基づく推進計画も位置付けて、各取組みについて強化していく所存である。
最後に「推進目標Ⅲ 男女共同参画を阻害する暴力を許さない環境づくり」についてである。資料は5ページをご覧いただきたい。
主要課題は、「男女間における暴力の根絶」ということで、DVやセクハラ防止の対策を推進してきた。具体的な取組みに掲げている目標値は、全てにおいてほぼ達成している。前期行動計画における取組みは、特にDV被害者への支援体制を拡充し、暴力を生まないための施策として、若年層を対象にデートDV予防教育にも力を注いでいる。この5年の間に、ここ長崎県下では、西海市ストーカー殺人事件や、小学生による殺人事件など、凄惨な事件があり、男女間における暴力とは直接関係がない事件もあるが、このような事件が全国的に問題になったことから、いわゆるDV防止法やストーカー規制法などが改正され、警察や関係機関などの対応も随分変わってきており、支援の幅が広がってきている。
暴力を許さない、暴力を生まない取組みは、継続して地道に行っていく必要がある。後期行動計画では、被害者や予防教育に加え、支援をする側の教育やケアといった取組みにも力を入れてまいりたいと考えている。
駆け足ではあったが、前期行動計画の成果報告についての説明については以上である。ご審議の程、よろしくお願いする。
【副会長】
事務局説明について、ご意見・ご質問はないか。
(意見なし)
【副会長】
それでは、議事を終了し、進行を事務局にお返しする。
5 その他 「指定管理者制度の導入後の管理運営について」
【事務局】
「長崎市男女共同参画推進センターの指定管理者制度による管理運営について」現在の状況を報告する。資料は、本日配付した右肩に「資料5」とあるA4サイズ1枚ものである。昨年までの審議会でもその都度御説明していたが、ここ魚の町にある市民会館を構成している文化ホール、市民体育館、中央公民館、男女共同参画推進センターの4つの施設は、この4月1日から指定管理者制度を導入し、長崎市民会館として一体的に管理・運営がなされている。指定管理者は、「株式会社NBCソシア」である。男女共同参画推進センター「アマランス」に関しては、第一義的に男女共同参画の拠点施設としての役割があるため、基本的な機能、提供するサービス、事業についても、市の直営のときと同じレベルを維持、継続していくことを基本としているが、サービス向上の一環として、資料中ほどに「指定管理者制度導入による主な変更点」として、開館時間の変更を記載している。
アマランスの日曜日と祝日の開館時間は、3月まで9時から17時までだったが、4月からは、市民会館の他の施設に合わせて8時45分から21時までに延長された。
次にアマランスの啓発事業についてだが、資料下段の方の表に4月から7月までに実施した主催講座の実績を記載している。7月末現在で7講座、派遣講座として、市内の市立中学校を対象とした「デートDV防止授業」を7校で実施している。また、(株)NBCソシアの強みである放送媒体を活用したラジオ放送において、「市民会館アワー」と題した帯番組を新たに作り、毎週水曜日の午前10時54分からの5分間で、アマランスの事業を含めた市民会館内の各種事業の紹介を行ったり、フェイスブックを活用してアマランスのPR、主催講座の周知を行うなど、新たな媒体を使っての啓発事業を始めている。
その他、アマランスを利用される方からの様々なご意見や要望等をお聞きするために、利用者アンケートを実施している。
アマランスのエントランスやフリースペース、各会議室に記入用紙と箱を設置して、利用者からの声を毎日確認しているが、その内容は、館内での携帯電話使用のマナーとか、施設内の椅子を替えてほしいという設備面のこと、また、図書室にこのような雑誌を置いてほしいといった要望がある一方で、スタッフの対応についても「笑顔で挨拶をしているのが好印象」とのご意見もいただいている。各要望に対しては、迅速に対応するように指定管理者も心がけており、現在までに大きなトラブル等の報告は特になく、今のところは概ね順調に運営されていると判断している。
まだ4か月しか経過していないが、長崎市としても、指定管理者とのやり取り、事業報告書や利用者アンケートの結果を見ながら、しっかりとモニタリングをして、適切な管理運営に繋げていきたいと思っている。
報告は以上である。
【事務局】
報告事項について、ご意見等はあるか。
【委員】
意見というか、講演会や研修会でアマランスをよく利用させてもらっており、講師もパワーポイントを利用される場合が多いが、以前はプロジェクターが準備されており、それを借りることができていた。それが、指定管理になってからプロジェクターがないため、自分達で手配をしないといけない。先日も自分達で持参したが、以前こちらにあったものは音量なども流れる形だったが、自分たちのものは音が割れたり、聞こえなかったりした。改善していただければありがたいと思う。
【事務局】
確かに以前はプロジェクターがあったが、指定管理への移行でなくなった訳ではない。機器自体が耐用年数を過ぎ、老朽化していたため、指定管理に移行せずに処分させていただいた。そのような状況で指定管理者が備品としてプロジェクターを備えるまでに至っておらず、アマランスの貸出備品には現在、プロジェクターがない状態である。施設を利用するうえで必要であれば、予算の関係もあるかと思うが、指定管理者と話をさせていただき、より使いやすい状態に改善していきたいと考えている。
【委員】
男女共同参画計画の進捗状況の振り返りとも関連するが、アマランスの講座は生涯学習的な講座を見直したとの話だった。資料5に4月以降の主催講座の一覧があるが、マザーズコーナーでは、これから仕事を探す方が来られるなかで、今後の仕事復帰に不安がある方も一定おられる。ハローワークでも職業訓練はあるが、定員や期間の問題で、全ての方の需要に合わない部分もある。アマランスで主催する講座で、仕事復帰するために不安なパソコンスキルを補うような講座を今後計画されているのかお聞きしたい。
【事務局】
確かに25年度以降、生涯学習的な講座の見直しを行っており、パソコン講座も一定見直しの対象となっていた。ただし、パソコンスキルの向上など、就業支援としての講座は継続していく。今後、アマランスが行う講座にパソコンスキルアップの講座を準備している。
【事務局】
補足だが、パソコン講座の生涯学習的な講座というのは、初歩的なワードやエクセルの使い方といったもので、高齢者の応募が多かった。アマランスとしては就業支援を目的として開催したかったが、需要が高齢者の方ばかりだった。女性のM字カーブで再就職を希望する方や、再就職にあたり自信をつけたい方、資格取得を希望する方を対象にしたいという意図があり、26年度は日商検定の資格取得まで目指した講座を開催し、実際に試験を受けていただいている。今年度もマイクロソフトのエクセルの資格が取得できる程度のスキルアップを目指した講座を全36回で予定しており、再就職を希望される方を対象に開催予定である。
【事務局】
他にご質問や要望はないか。
【事務局】
それでは、これを持って平成28年度第1回長崎市男女共同参画審議会を閉会する。
より良いホームページにするために、ご意見をお聞かせください。コメントを書く