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長崎市総合計画審議会(第1回第4部会)

更新日:2018年1月9日 ページID:030706

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 都市経営室

会議名

長崎市総合計画審議会 第4部会(地球経済と地域経営)第1回

日時

平成29年7月27日(木曜日) 18時00分~20時15分

場所

長崎市役所本館地下1階 議会第3会議室

議題

1. 基本施策C1「交流を活かした地場企業の活性化と域内経済の循環を促します」の評価
2. 基本施策C2「域外経済への進出を加速します」の評価 

審議結果

■議題1 基本施策C1「交流を活かした地場企業の活性化と域内経済の循環を促します」の評価

〔基本施策主管課説明〕

【部会長】
C1-1の個別施策について、委員の皆様から御意見・ご質問をお受けしたい。

【委員】
4ページの評価(問題点とその要因)の中で一番問題だと認識しているのは何か。
「交流の産業化」について、補助金制度には限りがあると思うが何を目指すのか。

【担当課】
後段の「交流の産業化応援補助金」については、平成28年度に創設して、取組みを始めたもので、事業規模は1件100万円、500万円の助成。
昨年の事例で言うと、5件採択。外海地区の潜伏キリシタンの文化資料館、JTBと長崎大学が協力して作成したアクティブ・ラーニングの修学旅行生が取り組むようなもの、他3件を助成。
交流を生み出し、最終的には企業の産業につながるものを目指している。平成29年度は予算規模を倍増し、同様の募集・選定を行っている。

【担当課】
前段については、域外からの消費を呼び込むことがC1-1の目的なので、かまぼこやシュガーロードについて認知度を高め、磨きをかけて付加価値を高める必要があると認識している。

【委員】
かまぼこ業者として、昨年3月まで「かんぼこ祭り」「おでん電車」に御尽力いただいたことを感謝している。
かまぼこ業界は全国的な「かまぼこ離れ」により、急速に廃業や生産の落ち込みが進むなか、長崎は何とか持ちこたえていたものの、ここ数年は苦戦している。「かんぼこ王国」で知名度を上げようと頑張っているものの、新幹線開通が進まないなか、市の予算も減少している。
同じ業界に予算を計上できないというルールがあるかもしれないが、「長崎かんぼこ」では「長崎おでん」や「チャポリタン」という新しい物を作りだしてきた成功例として、もう少し応援してほしい。
かまぼこのワーキンググループを行っており、商業振興課と水産農林部にも参加してもらって感謝しているが、もっと市役所からの情報が欲しかった。今年は期待している。

【担当課】
予算的には難しいが、業界の皆様と知恵を絞っていきたい。外国人観光客も含め、観光客が増えているので、ホテルの朝食にかまぼこや地場の食材を使ってもらうよう働きかけ、観光関係団体と連携を取りたい。

【委員】
長崎の会社の支店長に名刺を渡している観光大使などの取組みは商工部の管轄なのか。

【担当課】
文化観光部の管轄。

【委員】
長崎に赴任してきた会社支店長は数年後には転勤するが、長崎の良さを伝えるのは転勤後なのに、次の転勤先で長崎をPRするため名刺を配ろうと市に問い合わせると、事情聴取のような扱いを受けたうえ名刺をもらえなかったという話を聞いた。その人は新潟に転勤したが、新潟はその後もずっと追いかけてきて名刺ももらえるらしく、長崎に来ても新潟のお酒しか飲まない。出世して、「今から長崎に恩返し」と考えてくれた人に対する仕組みを市役所として改善すべき。

【担当課】
長崎に赴任し、長崎のファンになってくれた方は、長崎の応援団になってくれる大切な方なので、文化観光部に確認する。

【部会長】
C1-2の個別施策について、委員の皆様から御意見・ご質問をお受けしたい。

【委員】
「まちづくり会社」について、実態、運営、成果について簡単に紹介してほしい。

【担当課】
ここでいう「まちづくり会社」とは、緩やかな連携のなかで商店街の「稼ぐ力」を支援して行こうというもの。商店街がイベントを行う際も補助金を使うのではなく、イベント自体がお金を生み出すような仕組みづくりについて、長崎大学に御協力いただき勉強会を行っている。 

【委員】
「まちづくり会社」というのは勉強会の組織という事か。

【担当課】
「まちづくり会社」は勉強会の組織ではなく、仕組みを立ち上げる勉強会をしている。

【部会長】
個店が集まって振興組合を組織していたものを、一歩進めて組織として全体の収益が上がるような戦略を考えマーケティングを行い、商店街として利益があがる仕組みを考えるようなものと認識している。

【委員】
商店街について、近隣の人を呼び込もうとしているのか、遠くから人を呼び込もうと考えているのか、何を狙っているのかわからない。

【担当課】
商店街の近隣の方だけでなく、その商店街独自の魅力を高めて近隣以外の地区からも来てもらえる支援をしている。

【部会長】
かまぼこも商店街も若い世代の関心が薄い。ユーザー目線の施策を考えているのか。

【担当課】
「かんぼこ王国」については、学校給食への働きかけや蒲鉾ができるまでのお芝居などで啓発を行っている。
商店街については、長崎大学のゼミ生との協働により若い目線でいろんな取組みの支援を行っている。

【委員】
「まちづくり会社」の立ち上げについて、面白おかしくみんなが参加しやすいように、城栄商店街だったら、城山小学校の小学生を社長にしたり、中学生に役職をつけるなど、面白い仕掛けをすることで魅力向上につながるのではないか。

【担当課】
「まちづくり会社」は啓発ではなく、会社法人でリスクを持って収益を上げ、地域に還元する仕組みを作りたい。長崎大学経済学部の皆さんと新大工町商店街等の支援を行っている。昨日は、住吉・中園商店街で協議を行い、高齢者層だけでなく、子育て世代を呼び込むために子育て世代への情報発信による応援や物販などのアイデアを出した。経営ベースに乗せながら地域の活性化につなげるような検討を進めている。

【委員】
それは法人化するという事か。法人化するということであれば、利益を出し納税する責任が生じる。会社経営はそんなに甘いものではない。

【担当課】
ご指摘は重く受け止めたい。
全国でも「まちづくり会社」の動きはあり、それを参考にしたい。「まちづくり会社」はご指摘があったとおり理想形だと思っている。協議会のようなもので立ち上げたり、NPO等工夫しながら、最終的な目標とするのは「まちづくり会社」だと考える。

【委員】
「かまぼこ」の話が多くでているが、そもそも「かまぼこ」とは何か。
私は関西生まれの関西育ちで、「かまぼこ」と言ったら、板についている「かまぼこ」。長崎ではいろんな種類がある。日本中の人に「かまぼこ」と言ったら、同じイメージを持っていないのではないか。「カステラ」は全国共通。ブランド化という意味で新しい名前を考えるのはどうか。

【委員】
貴重な意見をいただいた。かまぼこについては、別の機会に説明したい。

【部会長】
C1-3の個別施策について、委員の皆様から御意見・ご質問をお受けしたい。

【委員】
中央卸売市場は東長崎にあり、認知度が低い。市の中央部に出張等を行い広報するのはどうか。DVDは活用され難いと思うので、市内の学校が遠足や教科で教える等の活用はできないか。

【担当課】
場所の認知度が低いが、卸売市場の目的は市内の小売店と生産者との橋渡しであるため、開設時に場所は重要ではなかった。
最終的な目的は「どれだけ食べていただくか」ということであり、流通の仕組みを保つことを目標としている。そのために、オーブン化事業やDVD配付を行っている。DVDについては、市のホームページとは別に業者とホームページを作成しており、そちらから視聴することもできる。DVDは市内の学校に配付している。市場見学を期待しているが、申し込みが数校であるため、教育委員会経由で市場見学について働きかけたい。

【委員】
地産地消で道の駅や大手のスーパーは生産者と直接契約しており、市場を通さず流通を簡素化して中間マージンを省こうとしているが、市場はどのような策を進めようとしているのか。
市場は専門性のあるものだから、地域に親しみを持ってもらうためのオープンは理解できるが、それ以上の何ものでもなく、「市民に親しまれる」というものではないのではないか。

【担当課】
市場外流通については時代の流れで致し方ない。
市場の利用者は小売店や中小のスーパーマーケット、飲食店等であり、市内の需要の7割は市場を経由している。
生産者は同じような野菜を直売所や市場に卸しており、差別化も難しいため、市場の機能を理解してもらうことを継続したい。
青果祭りや朝市の情報が広まれば、市場や青果を理解してもらえると考えている。

【委員】
青果祭りに行ってみたが、農産物詰め放題1袋100円という現場を見ると、私たち農家は馬鹿にされているような感覚を覚える。流通業者・仲卸業者が一般消費者に提供するのが成果だと思うが、一般消費者を呼び込んで何をしたいのかわからない。若い人たちは市場よりも「自分たちで売る」という流れになっていくので、事業自体を見直して目的を明確にしたほうがいいのではないか。

【担当課】
詰め放題というのは1つのイベントであり、通常の取引の中では需要と供給の中での値決めになっている。

【委員】
個別施策の課題は卸売市場の充実と強化だが、卸売市場の機能の強化とは何なのか。生産物をいかに効率的に強化・拡充していくかということではないか。
漁業では魚市になるが、我々は所得を増やすために、朝市や出島での直売・レストラン等いろんな取組みを行った。朝市は生産する現場で行うのが基本だが、戸石や野母では消費が少ない。出島での直売は鮮度がいいから売れるが、残りは鮮度が落ちるので持って帰るわけにはいかず、取引量は減少する。我々は直売も行うが、主体は卸売市場であるにも関わらず、機能の強化が行われていない。合理的に販売できるようにしてほしい。

【担当課】
委員ご指摘のとおり、市場の機能の強化に関しては若干弱いと感じる。
国でも市場の機能見直しについて検討している。最近、北海道等の生産者が出荷を集約化し大きな市場に生産物が集中しているため、近隣との広域化により生産地からの信頼を得て、生産物を卸してもらえるよう機能強化を図りたい。

【部会長】
機能の強化については、いかに効率的に物を捌いていくかということでやっていくといいのではないか。

【委員】
行政がこれだけのことを地道に行っていることについて敬意を表する。
昨年の議論の中でもあったが、イベントとPRに偏っているという印象は否めない。マーケティングの観点、時代が変わっているので流通の形態や生産者・消費者の意識も変わっていることを踏まえ、分析をしたうえで施策を立てるべき。発想の転換が必要。専門家も必要ではないか。 

【委員】
頑張っているのはよくわかる。私も漁協で市の支援を受けながら、いろんなイベントを行った。主体は市ではなく、漁協・漁師や農業者である。その人たちが主体性をもって活動をするような取組みをしてほしい。

【部会長】
C1全体について、委員の皆様から御意見・ご質問をお受けしたい。

【部会長】
今後の取組みの中に、地域や消費者のニーズを的確にとらえて意欲的に答えていくマーケティングについて、どのように施策に反映させていくのか具体的に考えていただきたい。

【部会長】
評価「Db」については妥当であり、今後の頑張りに期待するということでよいか。

(異議なし)

 
■議題2 基本施策C2「域外経済への進出を加速します」の評価

〔基本施策主管課説明〕

【部会長】
C2-1の個別施策について、委員の皆様から御意見・ご質問をお受けしたい。

【委員】
商談会に尽力しており、企業も喜んでいるとは思うが、長崎の企業はあまり外に出たがらないので、海外からブロガーを呼んで滞在してもらうことで長崎の良さを伝えてもらうとか、海外のインターネットによる電子商取引を行う等の工夫が必要ではないか。

【委員】
ふるさと納税について、収納課から商工部に部署がかわり良かったと思う。この3年のブランクがふるさと納税の出遅れにつながっているのは間違いない。5,200万円の赤字については、「5,200万円で済んでよかった」と感じている。もっと赤字が減らせるように頑張っていただきたい。

【部会長】
域外になるとマーケットが広くなる。長崎の商品が持っている強みがどこに一番遡及されるのかを考えないと投資に見合った収益が上がってこない。戦略的に考えるために外部の方を入れながら考えなければ難しい。

【担当課】
マーケティングについては、今年度は地域コーディネイターによる事業者に応じた支援を行っている。

【部会長】
DMO(※)でビッグデータを使用するという話もあるので、DMOとも連携し、長崎の強みがどこに出せるのか考えていただきたい。
※DMO…地域が主体となって行う観光地域づくりの推進主体で、様々な地域資源を組み合わせた観光地の一体的なブランドづくり、ウェブ・SNS等を活用した情報発信・プロモーション、効果的なマーケティング、戦略策定等を行う。

【委員】
先ほど、ふるさと納税の話があったが、長崎の物を知ってもらういい機会なので、もっと勧めたらいいのではないか。

【委員】
「かんぼこ祭り」や「おでん電車」が域内・域外どちらにもあるが、どちらかというと地元に対するアピールの部分である。域外には、県外のバイヤーを、交通費を負担し招聘して商談会を行っていることを載せてほしい。

【委員】
百貨店やスーパーで地域物産展があるが、外の地域が長崎に来るというのはよくわかるが、他の地域で長崎物産展というのはあるのか。

【担当課】
東京や福岡、関西等で長崎物産展、九州物産展に参加する事業者の支援を行っている。

【委員】
百貨店のバイヤーを交通費を出して長崎に呼んで、市内のメーカーと商談を行い、バイヤーが長崎の物産を集めて、首都圏で「長崎フェア」をしてもらう。1回で数百万~1千万円の売り上げになるので助かっている。バイヤーが全ての権限を持っており成果を上げる必要があるため、必ず成功させる。メーカーが首都圏に行くのは経費が掛かりすぎるし、小さなメーカーが首都圏に進出するのは難しいが、フェアだと物流が一元化されるので、小さなメーカーも首都圏に進出できるため、長崎には向いている。

【部会長】
百貨店の売り上げは減少傾向あるので、楽天等通販業界へのアプローチも検討していただきたい。

【担当課】
情報収集しながら、事業者を応援していきたい。

【部会長】
C2-2の個別施策について、委員の皆様から御意見・ご質問をお受けしたい。

【部会長】
長崎の企業は国内でも進出するのが難しいのに、アジアへの進出となるとさらに難しい。成功体験など事業者の意欲を後押しするものが必要。

【委員】
留学生数が増えているが、留学生は長崎の食べ物や習慣に興味を持っている。留学生が帰国後のネットワークを活用できないか。

【委員】
貿易支援の取組みは何か行っているのか。
否定的な意味ではなく、長崎の企業が冒険しないことは悪い事ではない。留学生や海外から来る人たちは長崎に興味を持っているので、その人たちに長崎のいいものをアピールするという方法がある。
国際的航路の拡大の見通しはどうなっているのか。

【担当課】
1点目については、長崎市も貿易相談の窓口になっているが、かなり複雑なためジェトロ(長崎貿易振興機構)に話をつなぎながら支援している。
3点目については、人材育成や貿易相談等の各種セミナーや海外バイヤーの招致を商工会議所と長崎市が共催で行っている。昨年は客船建造のためヨーロッパからかなりの資材が搬入されたが、これが終了したため、今後は週3便の継続が課題である。

【委員】
5年前に台湾の商談会に参加したが、農産物は腐敗や検疫の問題もあり、リスクが高いので海外には出荷しないという決断をした。日本の人口は減少するが、海外からの観光客は増加すると思うので、国内で海外の人に販売する手段を考えるのも1つの方法だと思う。
日本の食品は添加物が多い。海外の人に対する「日本の添加物」に関する調査を早い段階で行ったほうがよいのではないか。添加物について考えないと、食品の安全は守れないのではないか。
私も農業をするなかで農薬散布を行っているが、無農薬や化学肥料を使わないという意識改革が必要だと勉強中であり、そのような戦略も必要だと感じている。

【部会長】
ふるさと納税については、前年度に比べると赤字が減少しており、努力のあとが見える。輸出に係る貨物の取扱量については、三菱重工の造船の影響もあり目標達成が難しいという話もあったが、評価「Cc」は妥当ということでよいか。

(異議なし)

【部会長】
C2全体について、委員の皆様から御意見・ご質問をお受けしたい。

【委員】
韓国・中国の商談会に参加したが検疫等の問題で難しい。
客船で海外から人が来るが、その人たちがかまぼこをほとんど食べていない。韓国・中国で販売するより、海外からの来崎者の行動・習性を把握し販売することを検討してほしい。

【委員】
ストーリーに乗せた情報発信ができないか。久留米市や函館市は効果がでているので長崎も取り組むべきではないか。

【部会長】
シナリオプランニングという手法は、業界や企業の経営でもよく行う手法であり、いかに選択と集中を行うかということに関し、マーケティングと併せて総合的に効果を得られればと思う。

【部会長】
議題以外に、何かご意見があればお受けしたい。

【委員】
長崎のものは外から来た者から見ると、明らかにいいものである。
「いいものが売れる」とは限らないのが資本主義の難しいところであり、うまく差別化を図り、ストーリーを作って打ち出すのが大事。

【部会長】
1つの業界だけでなく、多方面から議論することが必要。

【委員】
市役所はホームページで情報発信をしているが集約されていない。情報を取りまとめる部署がないことに、とても違和感がある。インターネットに関する部署をつくった方がいいのではないか。

以上

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電話番号:095-829-1124

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