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更新日:2018年3月5日 ページID:030772
福祉部地域包括ケアシステム推進室
平成29年度第1回 長崎市地域包括ケア推進協議会 全体会
平成29年7月26日(水曜日) 19時00分~
長崎商工会館3階 会議室1・2
1 地域包括ケアシステム構築に向けた今後の取り組みについて
(1) ロードマップの整理
(2) 取り組み内容や役割の整理
2 ワーキング(生活支援体制、看取り調査)での検討状況について
3 第7期介護保険事業計画の策定に向けた検討状況について
4 その他
議題1 ワーキング(生活支援体制・看取り調査)での検討状況について
-事務局説明-
【A委員】
重点的にワーキングを設置し、必要なものから進めていく。認知症や生活支援、看取りなど具体的に協議していきたい。認知症に関し、各取り組みがなされているがまとまりがないため、今後、協議会の委員であるB委員や新たに委員になっていただいたC委員を中心に、具体的に協議いただく。支援策の(案)として事務局から提示されているが、ワーキングを通じ、なるべくスピード感をもって取り組んでいく。
【D委員】
生活支援コーディネーターの役割や活動内容、活動範囲などについて主に議論している。第1層と第2層の役割分担を明確化することで、あとの資格、要件が自然と定まるものと思われる。課題として、生活支援コーディネーターの活動範囲としての日常生活圏域の定義について、各機関のとらえ方や取り組み状況など若干ずれがあるようなので、今後のワーキングで意思統一したい。生活支援コーディネーター活動内容の工程表で4期に分けているが、短いスパンで難しいが、関係機関から住民へ向かうベクトルが、将来的には住民から声があがるような体制づくりを目指したい。生活支援コーディネーターの配置については社協や包括など地域の実情に応じ配置するなど、今後のワーキングで明確化し、それと併せて第1層協議体が予防・生活支援部会においているが、SCの役割が明確化することで、第1層協議体のメンバーも明確になっていく。そういった中から、予防・生活支援部会へ提案していきたい。
【A委員】
包括を中心に地域づくりを行っているが、日常生活圏域を定めて行うというような話題にもなっているようなので、型にはまるのではなく、生活を支える「圏域」をも含めて考える必要がある。
看取り調査についての意見、質問はないか。以前OPTIMでも看取り調査を行っており、今回はデータを集めたうえで、取り組みについて検討していくこととしている。
【E委員】
地域包括ケアの構築にむけては施設の役割が大きい。在宅での看取りを含め地域の施設がどう利用者や地域の方たちと関わるかと役割が大きい。長崎在宅Dr.ネットのF医師にOPTIMで行った調査の内容について詳細を説明いただき、かつ、G委員やH委員から施設の実態を把握するための調査について検討した。施設も多様化しており、グループホーム連絡協議会I氏にも入っていただき、以前は生活を主とする場所でも、在室期間が長くなると看取りのニーズが高まるため、市担当者も入り調査内容を検討し素案をあげさせてもらった。施設の種別を超えて看取りを取り組んでいる施設もある中、長崎在宅Dr.ネットの医師など医療機関の協力は不可欠であるため、そのようなところも加味し、調査結果をまとめ対策を講じていきたい。
【A委員】
今後の施策につなげる必要がある。施設で看取りを行ってというわけではなく、できる、したいという施設に対しどのような支援ができるかということがわかるためのアンケートにしたい。他に意見があれば事務局まで。修正がなければ8月には調査を実施し、結果についてはワーキングや医療介護連携部会において協議し、結果の分析をきちんとしてほしい。
議題2 地域包括ケアシステム構築に向けたロードマップの整理について
-事務局説明-
【A委員】
沢山の資料でまとめるのが難しいが、各団体の取り組みについて。重なっているものや、並行して行っているもの、研修など重ならずにどこかを中心に行う、そのようなものを働きかけてまとめていく役割が必要ではないかと思う。ワーキングなどにより、特化して重点的に行うものなどないか。教育や研修が重なっているのでまとめて行えないかなど。また、課題について不足などないか。
【J委員】
大枠でまとめれば3つ程度になるのでは。専門職や市民への教育については、何らかのチームをつくってはどうか。専門職についてはお互い様なので、一緒に取り組んでいく必要がある。生活支援コーディネーターは専門職から地域住民の間に立つ立場の方々が育成されていくと思うが、そういった意味も含めてラインを整理していくと、とても良い体制づくりになるのではないかと思っている。
【K委員】
当団体からは、認知症に関連する内容を挙げているが、今後認知症に関するワーキングも設置されるので、その中でしっかりと協議できれば良いと思う。
【A委員】
先ほどJ委員の意見にもあったように、「教育」という視点からは、ある程度、専門職、地域住民等に対して「まちんなかラウンジ」でも取り組んでいるが、全市的にバラバラに進められているような気がするので、一度ワーキング等で協議しても良いのではないかということも自身としては提案したいと思う。
【J委員】
金銭的な課題はあるかもしれないが、メディアを活用した啓発というのも必要かと思う。上手に浸透しやすいようにやらないと、せっかく頑張って取り組んでいても、一般市民に対してなかなか入っていかないと感じている。
【L委員】
教育分野からすると、まとまって取り組めるととても有り難い。我々も市民公開講座を予定しているが、「実績としてやらなければならない」ということではなく、「市民が何を求めているか」ということに立ち返らないといけないと思っている。これまで、各部署がどのような形でこれまで市民公開講座を行ってきたかということはまちまちであるため、そのような形での市としての統率という点については、非常に良いと思う。「広報活動」についても、アクセスしやすい方法を利用した広報に偏りがちだが、そこを戦略的にやることは、目的のためには必要だと思うので、是非、ワーキングなどがあれば良いと思う。
【A委員】
全体的な地域包括ケアシステムの構築のためには、専門職のネットワークや、市民に対する様々な広報や教育も必要。長崎市ではあちこちで色々と取り組みが行われているが、今までそれをまとめる機会もあまり無かったので、このような点についても地域包括ケア推進協議会の中で検討しても良いのか。
【事務局】
各団体が熱心に様々な取り組みをしていることは事実。行政として、それらをまとめて情報共有等しながら各団体が繋がりを持つことができないかと考えているところ。
【A委員】
教育についてもエンドポイントをつけて、現状からどのようにレベルを上げていくかというところを計画的に取り組む必要がある。具体的な手段(ワーキングを設置するかどうか等)は別として、全体的な教育・広報について何らか話し合う場や機会も持ってもらえればと思う。認知症対策については、ワーキングで協議していくことになるが、C委員から何か意見をいただきたい。
【C委員】
認知症については色々と難しい部分も多い。5人に1人が認知症になると言われている時代であり、様々な関係機関等とも連携していく必要があると考えるが、色んな部署と話し合いをしながら生活を支えるために何ができるのかというところを考えながら取り組んでいきたいと思うので宜しくお願いしたい。
【A委員】
認知症対策は大変であり、困難な作業もあり時間も限られているが、皆さんの知恵を拝借しながら色んな形で解決していきたい。
議題3 第7期介護保険事業計画の策定について
-事務局説明-
【A委員】
地域包括ケアの概念が少しずつ変化し、概念図においては「介護予防」が「生活支援」と一緒になった形になっている。また、2025年を見据えた形となっているが、よく考えると、2025年後も人口動態や介護の需要も大きく変化すると考えられる中、8期を見据えた7期を作らないといけないと思うので、本協議会で検討いただいている内容が非常に重要になってくると思う。
【M委員】
そもそも「地域包括ケアシステム」の「地域」とは一体何をもって「地域」と考えているのかが不明。行政の単位が「地域センター」に変わり、小・中学校は再編するというふうに言われている。つまり、今までコミュニティや生活単位としていたものが、皆が考えているイメージとは大きく変えられてきている。そういった中で「地域包括ケアシステム」の中で「地域で見守りましょう」と言った際、地域の人は割と馴染んでいる連合自治会単位でイメージすると思うが、地域包括支援センターは連合自治会ほどの数は無く、どの単位でカバーし合うのか、これで良いのか、そして介護や医療等の色んな施設の配置は本当に適切なのか。それぞれの単位ごとに予想される需要も異なる。また、需要の話もあったが、施設についても住み慣れたところにそういった施設が適切に配置されないといけないということであれば、基本指針のところで、こういった地域単位で見守っていくということも必要であり、それは、各団体の組織構成にも関わるとは思うが、その辺がはっきりとしないまま議論しているので、名前は「地域包括ケアシステム」だが「システムになっていないのではないのか。」と疑問に感じる。
【A委員】
当初から、M委員からはそのような意見を伺っていた。現在、生活支援コーディネーター及び協議体のあり方のワーキングの中でも、行政としても単に地域包括支援センターが20箇所あるから、20の生活圏域という考え方ではなく、一つの地域包括支援センターにもいくつかの地域があり、活動の範囲等もどうしていくかという所から協議しており、M委員の言う形の検討も進めている所だということをご理解いただきたい。
第7期の件については分かりにくい点もあると思うが、厚労省等からも色んな情報が出されているので、興味のあるところはご覧いただきたい。
議題4 その他 報告事項について
-事務局説明-
【J委員】
市の総合事務所のところに「保健」とあるが、この中には子育て支援的なことも含まれるのか。
【事務局】
全部入っている。総合事務所に保健師や土木の技術職員を配置予定。子どもから高齢者まで全て、総合事務所の保健師が地区割りで対応することになる。
【A委員】
保健師は非常に大変ではないか。市民に対しても混乱がないようにして欲しい。
【N委員】
「生活支援コーディネーター」の配置が新たに始まるということで、コーディネーターはかなり苦労をされると思う。D委員からも話があったが、私たち住民側から声が挙がらないと難しく、かなりハードルがあるのではないかと思う。
また、議論の中で「広報」のことが出ていたが、数名ほど、包括ケアのことを知っているか尋ねてみたところ、看護師をしていた一名を除いて誰も知らないと答えた。数が少ないので正確ではないが、やはり周知には力を入れていってもらいたいと思う。市長も力を入れている「地域コミュニティ作り」。これについても、かなりハードルが高いのではないかと思っていたが、テレビコマーシャルで茂木の分があっているのを見て、私も心が動き、そこに力を入れていきたいという思いで地域の活動にも参加をしている。PTAの役員等も担っており、4~6月の3ヶ月で会合や総会等含めて18回の参加をしているが、参加回数は私が一番少ない。逆に考えると、打ち出し方次第で40代50代の世代の方々も参加をしてくれるのではないかとも思う。地域コミュニティの中では出席者の約9割程度が70歳以上の高齢者であり、我々年代はほとんどおらず、もっと参加しなくてはならないと思っている。若い人も心が動けば出てくると思うので、自分に関心事があるような方法をとっていただければ有り難い。
あとは、もう一つ、介護職員の確保の部分になるが、これもかなり厳しい部分があるのではないかと思う。労働生産人口は減っている一方で、高齢者は増えている。あと、プラスして賃金の面についても、関東方面の状況をマイナビ等で色々見てきたが、基本給のところで3割以上高い。「どうやって、介護の仕事に就いてもらうか」ということを考えると、使命感等も含め、若い世代のうちに働きかける必要があるということも感じた。
【A委員】
地域コミュニティの取り組みも良い動きをしていると思う。こういったものと、地域包括ケアの動きをリンクさせて一緒に動かないといけないのではないか。「医療・介護」と「地域」は別物ではなく、地域作りと一緒に動いていかないといけない。それから、広報という問題。昨年度、市と市医師会が共催で「地域包括ケアシステムの地域意見交換会」を実施し、少しずつではあるが医者等の中でも理解が進んだように思う。一般市民に対しても、もっと噛み砕いてやっていくように考えていかないといけない。大変だけど非常に重要なこと。
介護人材の確保については、かなり難しい。一回就職した人を離職させないためにはどうするか。そうなった時に、やはり給与の面を上げると考えがちだが、単にそれだけでは潰れる。そこを、どう保つかということと、一部の地域では外国、東南アジアから人を呼んで育てて活用していくという動きも見られている。介護人材の確保と一言で言っても、「具体的に何をしていくのか?」ということも示していく必要がある。事務局から、広報の件について意見はないか。
【事務局】
医師についても「地域包括ケアシステムの構築に協力する」という方が市内で100名程度出てきており、専門職の理解というのは少しずつ前進していると認識しているが、やはり、最終的には市民が判断するものであり、市民への制度の周知というのがこれからの非常に大きな課題であると考えている。ただ、市民もわかりやすく広報していかないと、理解が難しいので、分かりやすさも含めて広報に力を入れていきたい。
また、「地域コミュニティ」についても現在動いているところだが、生活支援コーディネーターの取り組みも、「地域の支え合いをどのように作っていくか」という視点なので、そこは地域コミュニティ推進室とも連携しながら地域の支え合いを作っていければと思う。
【事務局】
追加になるが、コミュニティが大切であるということは私共も皆さんに説明しているところ。これから10年後20年後の地域の支え合い等の地域課題に対応できるような地域作りをするためには、やはり地域の繋がりが必要であると考えており、そこを進めているところ。自治会等の団体の皆様が一生懸命頑張っているが、自治会の中に若者が入ってこないという悩みも聞く一方で、PTA等若い方の中には自治会には入りにくいと思っている人もいる。それぞれの考えがあるが、皆、地域に対する思いは一緒だと思うので、子どもたちをどうやって地域で育てていくか、また高齢者が増えていく地域をどうやって支え合っていくかということを共通の課題として皆で話し合い連携をしていくという体制が非常に重要であると考えている。その仕組みを作っていくことで、この地域包括ケアであるとか、あるいは防災の取り組み等、色々な取り組みの受け皿になっていくものと考えている。
【事務局】
「介護人材の確保」についてだが、今の長崎市は人口が約43万人、そのうち高齢者が約13万人、そして15歳以下の子どもが5万人程度。また、生産年齢人口は約25万人で、そのうち実際に働いている人が約21万人。そのうち、介護・医療・福祉関係で働いているのが一番多くて約3万9千人で約2割従事している。その次の大きな産業構造の分野としては、いわゆる商業で約3万8千人程度。今から介護需要が増えるのは間違いなく、いかに確保していくかというところが最大の課題だと考えている。
今、全体の有効求人倍率は長崎県内で1.1倍程度だが、その中でも介護関係については1.8~2倍近くあり、求人を出してもなかなか人が集まらないというのが現状。そういった中で、どのような対策がとれるのか、本協議会の委員の皆様を含め、色んな関係者の皆様の意見を聞いた上で進めていきたい。
【J委員】
高齢者は役割がないと孤立していく。そういった意味では、65歳~74歳までの人たちは支える側であり、今のいわゆる就労年齢等も、もう少し考え直さないといけないとも思う。ただし、色々な方がいるので、そういった場づくりが大事。そして、チャンスを提示する。そこからコミュニティの軸になっていくという形にならざるを得ないのだろうと思う。
【A委員】
団塊の世代をどう上手く支えるかとか活用していくかということも、行政も考えていくと思う。定刻の時間となったので、ここで終了とする。
-議事終了-
【事務局】
委員の皆様の任期は10月7日まで。今後、生活支援WG、認知症WGの実施、皆様の任期内にWGを含めた各部会を開催予定。並行して、委員改選の事務手続きを進めていき、改選後の11月頃を目処に全体会の開催を予定。
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