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更新日:2018年11月9日 ページID:032011
企画財政部 都市経営室
長崎市総合計画審議会 第2部会(環境と快適な暮らし)第2回
平成30年8月3日(金曜日) 18時00分~20時30分
議会第4会議室(市役所本館地下1階)
1. 基本施策D3「良好な生活環境を確保します」の評価
2. 基本施策D4「人と自然が共生する環境をつくります」の評価
3. 基本施策D5「環境行動を実践します」の評価
■議題1 基本施策D3「良好な生活環境を確保します」の評価
〔基本施策主管課説明〕
【委員】
基本施策の成果指標について、「大気汚染物質、公共用水域の水質、自動車騒音の環境基準達成率」となっているが、これは個別施策を全部含めた計算になっているのか。なぜ、この3つを含めているのか伺いたい。
3ページ個別施策の成果指標「長崎駅前自動車排出ガス測定局の二酸化窒素濃度」について、自動車排出ガス測定局が長崎駅前にあるからだと思うが、例えば、大気汚染の状況というのは複数でモニタリング調査されていたり、指標認定されているので、そこだけの調査を全体の調査とすることに違和感がある。
7ページ評価(成果・効果)の二つ目の浄化槽の設置について、32基の浄化槽が設置されたとあるが、全体としてどれくらいの浄化槽が設置されないと水質が保てないという記載がないと分かりにくい。例えば、200のうちの32なのか、100のうちの32なのかで意味合いが変わってくるので、目標としている数字、浄化槽全体の状況を伺いたい。
【担当課】
1点目について、「大気汚染物質、公共用水域の水質、自動車騒音の環境基準達成率」ということで、それぞれ項目があるので、それぞれ達成率を出して、それを件数で割って数字を出している。それにより、全体がどうなのかという算出をしている。
2点目の「長崎駅前自動車排出ガス測定局の二酸化窒素濃度」について、第四次総合計画の107ページに平成28年の後期基本計画の指標の説明を記載しているが、駅前がずっと環境基準を達成していないため、継続して監視をしていくということ。非常に交通量が多いところであるため、ここを代表的な指標としてあげることで、ここの値が減少していくことが今後の大気環境を良好に保ちますということの指標になるということで設定している。
3点目の浄化槽の件について、浄化槽の未設置世帯、いわゆるし尿の汲み取り世帯が浄化槽区域、いわゆる下水道区域以外でまだ残っているのが約1,250世帯ある。そういう中で、毎年20から30ぐらいが浄化槽に切り替わる状況である。割合で言えば、2パーセントから3パーセントで数的にはそう多くはないが、浄化槽に切り替えていくことで、し尿の汲み取り率とあわせて、生活雑排水も水質を浄化したうえで側溝に排水するため、水環境の向上につながるということで浄化槽を推進している。残りの世帯の普及については、経済的理由や、高齢化などでなかなか進んでいない。
【部会長】
一つ目に関して気になるところがあるが、基本指標が環境基準の達成率となっているが、個別施策の指標を見た時に、例えば、BOD、CODのところだと、目標が環境基準ではなく別の厳しい設定になっている。そのあたりは、別の見方をしているのはいかがか。個別施策の基準は厳しいが、基本施策は環境基準の緩い基準となっている。
【担当課】
部会長のおっしゃるとおり、個別施策のD3-2の成果指標については、「公共用水域等の環境を良好に保ちます」ということで、具体的なBOD、CODの値に着目してその推移を把握するということ。D3全体の指標については、良好な生活環境という大きな括りがあるため、ここでは大気、水質、騒音等々の環境基準すべてを網羅していくということでご理解いただきたい。
【委員】
基準というとそもそも達成してあたり前という感覚がある。いろんな指標があるが、100パーセントを達成していないところが結構ある。基準というと達成して当たり前で、それ以上にどうやって上げるかというイメージがある。基準というのはあくまでも努力目標的なものなのか、きちんと守るべきものというか、現状が非常に問題がある状況なのか教えていただきたい。
また、個別の浄化槽の件について、現在は汚水と生活排水を一緒に浄化する浄化槽になっているが、以前は汚水のみの浄化をしていた時があった記憶があるが、汚水のみの浄化槽は現在はないのか伺いたい。
【担当課】
浄化槽の件について、昔は単独処理浄化槽ということで、し尿等の処理だけを行っていた。現在、単独処理浄化槽は残っているが、市の助成制度として、単独から合併処理浄化槽への切り替えを推進しており、毎年数件程度であるが切り替えは進んでいるという状況である。
もう一点の環境基準について、100パーセントになる必要があるということはご指摘のとおりであるが、現に、まだ達成していないということで、努力目標、達成すべき目標ということでここに掲げ、様々な取組みを行っているとご理解いただきたい。
【委員】
1点目については了解した。2点目の浄化槽について、し尿の場合は浄化槽で処理しようと、汲み取ろうと水質には影響はないが、問題は、生活排水を河川に流すか流さないかということが、おそらく河川の水質に影響すると理解している。どれくらい残っているかわからないが、今の汲み取りの人を合併処理浄化槽にすることと、単独処理浄化槽を合併処理浄化槽に切り替えてもらうことは同じくらい重要であるため、その辺りの指標は考えているのか伺いたい。
【担当課】
単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換ということについては、特に数値目標は設けていないが、単独処理浄化槽の世帯に対しては、合併処理浄化槽への転換、そしてそれに対する市の助成制度を紹介しながら推進している状況である。
【委員】
基本指標「大気汚染物質、公共用水域の水質、自動車騒音の環境基準達成率」について、最終目標平成32年度が100パーセントとなっているが、そういうことがあり得るのか伺いたい。
【担当課】
自動車騒音でいえば、確かにまだ環境基準等々を達成していないところがある。そういう場合は道路管理者と協議をしながら、例えば、音が出ないような舗装に変えるなど改善に向けた協議を行う。目標を達成できるかは厳しいところもあるが、そういうことを積み重ね、平成32年度に向けて目標に近づけたいと考える。
【委員】
大気汚染物質に関しては、よそから飛んできたり、ダイオキシンやPM2.5などもあるので、そういう意味でも100パーセント達成できるのかいかがか。
【担当課】
PM2.5については、環境基準は達成している。ただ、光化学オキシダントが年に30日程度、基準を超えていることがあり、委員ご指摘のとおり市や市民の努力だけでは難しいところもあるが、市としてできることに取組み、その中で値を改善し、100パーセントに近づけていきたいと考える。
【部会長】
環境基準など表現が気になるところがある。3ページ取組概要の2行目「光化学オキシダントについては、環境基準を超過した日が見られる」とここでは環境基準を参照している。その後に、「注意報の発令までには至らなかった」とあるが、では、注意報が発令されるのはどこなのか。更に、「PM2.5については日平均値が35㎍/立方メートル」と数値が明確に出ている。「超過した日が見られた」が「注意喚起には至らなかった」と書かれている。このあたりの表現が理解しがたいのではないか。
【担当課】
PM2.5については、35㎍/立方メートルと記載しているが、環境基準でいうと、1時間あたりの値がいくらという基準の要件があるので、並列で書くことでわかりやすい表現になると考える。「35㎍/立方メートルを超えているが環境基準は達成している。」というところが確かにわかりにくいので、わかりやすい表現に改善したい。
【部会長】
委員からも意見があったが、環境基準を満たすというところと、目標を満たすということを明確に。なぜそこまでいくのかという説明があった方がいいのではないか。
【担当課】
了解した。
【委員】
7ページの施策の目的「川・海・地下水等の水質の汚濁に係る環境上の条件が」とあるが、基準ありきで目的を定めているように見える。汚濁以外の条件は目的として無視するのかということが気になる。次に、10ページ、農業集落排水事業水洗化促進費補助金について、補助金利用件数を成果指標にしているが、平成28、29年度どちらもゼロで、予算額も4件、2件と少ないのでしかたがないかもしれないが、ゼロだった原因は何かということと、成果課題で「今後も計画に沿った勧奨を実施し、さらに周知に努める」とあるが、同じことの繰り返しで実績があがるのか疑問に思うがいかがか。
【担当課】
10ページの補助金の件について、農漁業集落は旧合併地区にあり、その区域でまだ水洗化が済んでない方々に対して水洗化の勧奨等を行っているが、経済的理由、高齢化等が進んでいる地域であるため、なかなか水洗化に至っておらず、結果として補助申請がなかった。これまで旧市内へ勧奨を行っており、旧合併地区への水洗化勧奨を昨年度から開始したこともあるため、今後は旧市内と同じように説明会等を行い、水洗化を進めていきたいと考える。
【担当課】
1点目の施策の目的を水質の汚濁とした点について、もともと根拠法律があり、水質汚濁でいえば水質汚濁防止法、大気汚染でいえば大気汚染防止法という法律があるため、法律に沿った形で記載をしているということでご理解いただきたい。
【委員】
7ページ市内の海水浴場4箇所の水質が良好であるということで、4箇所だけなのか伺いたい。
【担当課】
市内の海水浴場の水質の測定については、前年度の利用者数が5,000人を超えた海水浴場を対象としているということで、高浜、川原、高島、伊王島海水浴場の4箇所を実施している。
【委員】
第四次総合計画の107ページD3-1成果指標「環境騒音の環境基準の達成率」の説明に1.道路に面しない地域、2.自動車騒音の影響がない地点で測定することで日常生活における騒音の状況を把握できるためと記載があるが、目的は市民が健やかに暮らすことだと思うが、影響がないとはどういうことか伺いたい。
【担当課】
環境騒音の測定地点について、道路に面しない地域、自動車騒音の影響がない地点で測定するという測定基準があることから記載している。
【委員】
なぜその設定なのかを聞いている。
【担当課】
そういう場所で設定することで、日常の静かな場所でどのような騒音があるかを把握するため。
【担当課】
市内で50か所ほど選定しているが、道路境界から50メートルほど離れたところ、公民館などで選定している。
【委員】
そうであれば、道路に面した騒音は配慮しないのか、いかがか。
【担当課】
道路に面しているところは、先ほどの駅前など交通量の多いところで騒音の測定をしている。環境騒音のところは本来静かなところがどうなのかを測定している。そこで、騒音があればその原因が何なのかを特定し、排除できるものは排除していく取組みをする必要があるということである。
【委員】
日常的な自動車の騒音ではなく、特別な大きい音という話なのか。
【委員】
自動車の騒音が大きすぎるので、それを聞くと生活上の騒音の比較ができないという話である。
【担当課】
そのとおりである。
【委員】
一般環境大気測定局はどこにあるのか。また、トンネルの中は何も考慮されていないのか。トンネルの中にはちゃんと歩道が設置されているところがあり歩けるようになっている。長崎は山がたくさんありトンネルも多い、通行できるのであれば、何らかの対策を講じた方がいいのではないか。
【担当課】
一般環境大気測定局4箇所については、昔の支所、現在の地域センターで、東長崎地域センター、小ヶ倉地域センター、琴海村松の地域センターのそば、稲佐小学校の4箇所に一般環境大気測定局を設け、常時監視をしている。トンネルについては、現在対策は行っていない。
【部会長】
測定局は、環境白書にも掲載されている。
【委員】
6ページの事業名「騒音・振動・悪臭」について、悪臭については苦情に基づくとなっているが、苦情がなければ特段何もしないのかということと、成果指標が「環境騒音の環境基準適合率」となっているので、振動はもしかすると騒音の後の振動があるかもしれないが、悪臭は指標に反映されないように思われるが、どのようにお考えか。
【担当課】
悪臭については、ご指摘のとおり苦情があっての対応ということで、常時監視している特定施設というものはない。この中には悪臭の分は入っていない。
【部会長】
D3の評価について、基本施策と個別施策で目標値が違うことが気になっている。基本施策の軸と個別施策の軸と見た時に基準が違うので。幸い今回は目標を超えているので影響はないと思うが、委員の方はそのあたりをどう思われるか。基本施策は環境基準という緩い評価を見ているが、個別施策はもっと厳しい目標値を見ているという違う位置で評価しているところがあるので気になっている。
気にはなるが、目標値は超えているので、D3の評価「Bb」については、妥当ということでよろしいか。
(異議なし)
【部会長】
委員からの意見では、測定をするということで、測定地点を選んだ理由や測定箇所数などについて意見があるので、理由があればいいのではないか。また、数値だけではわかりにくいこともあるので、数値が意味するもはどんなことだということまで記載があるとわかりやすいのではないか。
■議題2 基本施策D4「人と自然が共生する環境をつくります」の評価
〔基本施策主管課説明〕
【委員】
個別施策D4-1について、「ながさきホタルマップをとりまとめた」、「ホタルがでているところを確認している」という話があるが、私が思う環境と自然と思った時に、ホタルはその中の一部で、例えば、川の話でホタル、山の話であれば例えばイノシシ、海であれば、今ならマイクロプラスチックなどの問題も出てくるので、場所によって見るべきものが変わると思うが、ホタルだというのが理解できない。
次に、D4-1の成果指標「自然環境保全団体加入者数」について、なぜ団体数ではなく、加入者数なのかということと、計測の方法、どういう基準で数が増えているのか伺いたい。
次に、9ページの評価「あぐりの学校(ワークショップ)への新規参画者数が伸びていない」について、私はあぐりの学校の卒業生で、私が行っていた時は、あの場所を使ってどう盛り上げるか。あの場所をいかに活かして人を集めてイベントをするか。ということをした覚えがある。私たちはあぐりの丘を盛り上げるためにしたことが、自然との共同となっていることに違和感がある。
【担当課】
1点目の成果指標のホタルの件について、ご指摘のとおりホタルだけをもって、自然環境の保全が図られるということはなかなか言いにくいと考える。ただ、総合計画を策定する時に考え方の整理として、長崎市で把握できる市内全域80数か所でホタルの飛翔が確認できればそれは自然環境の保全につながっている、あるいは一つの指標としては採用できるのではないかということで成果指標としている。これだけをもって全体を表しているとは市としても考えていないが、ご指摘のとおり、それ以外の様々な要素が出てきているので、そこも考慮しながら長崎市全体の自然環境の状況を掴んでいくことは今後必要であると考える。
2点目のD4-1の成果指標「自然環境保全団体加入者数」の採用の考え方について、自然環境の保全に取り組んでいる市民をどのように把握していくのかということになると思うので、自然環境保全団体の加入者数である会員が活動しているという考えで加入者数の把握、そしてその数が増えていくことが市内で活動している人が増えていくことにつながるという認識で成果指標としている。
【担当課】
あぐりの丘については、2つのコンセプトがあり、市民参画する、人と自然のつながりを思い出し体験する場と食の教育をコンセプトに平成20年から施設の整備やソフト面の充実などを行ってきており、平成25年から市民協働の活動を行ってきた。こういう自然環境の中で、最終的には来場者を増やすということがあるが、そういうところを活用して市民協働を盛り上げていただくということが基本的なコンセプトとマッチしているということで事業を進めており、今回評価の中で自然とふれあう機会の創出に記載している。
【委員】
3ページの成果指標「自然環境保全団体加入者数」について、人の数がどれだけいるかということを重視されているという話であるが、活動団体はたくさんがあるが、向かっている先は全然違うと思う。例えば、保全するということと、子どもたちと遊んで自然を知ってもらうということなど、それぞれの団体が何をしているのかということで変わってくるし、例えば、仮に1,000人加入者がいたとして、団体数が3つだけなら、やっていることは3つになるので、全部のまとめた会員の数だけで考えると、どこに向かっているというのが評価できているかわからないので、団体の数も考慮していただきたい。
【委員】
関連で、先ほどの指標の話だが、市民意識調査の3ページ問12「この1年間に環境保全活動に参加したことがありますか」の質問では、「ほとんど参加していない」市民の割合が増えている。成果指標になぜ市民意識調査の結果を採用しなかったのか伺いたい。
【担当課】
市民意識調査の項目について、数年前のこの総合計画の後期基本計画を策定する段階では、この指標の蓄積されたデータがない状態であった。データが一定蓄積された段階で基準値がどれくらいか、それに基づいて目標値はどれくらいかということで指標を設定しようと考えているところであるため、次の基本計画策定の際は、今蓄積しているデータを参考に成果指標を設定することになると考える。
【部会長】
アンケートの聞き方にもあると考える。「環境保全活動に参加したことがありますか」となると、かなり意識を持っていかないといけないが、環境保全を意識した行動をしていますか。と聞くだけでも全然違ってくるのではないか。
【担当課】
まさに、部会長がおっしゃられたとおり。毎年、市民意識調査を実施しており、平成29年度から質問の内容を変更した。環境保全活動といっても市民は何が該当するかわからないと思うので、事例を挙げてわかりやすく、答え易い質問の形式に変更した。より実態に近いアンケート結果が得られるよう見直しを行っている。
【委員】
4ページ今後の取組みについて、「希少な動植物や外来種について、周知していく」とあるが、希少な動植物については周知すれば保全につながる気はするが、外来種については、何かしないと保全につながらないのではないかと思うが、周知以外の対策について伺いたい。
次に11ページの右下(成果・課題等)について、取得した際に、相続人不明のため未登記であったとあるが、取得したけど登記する前に亡くなってしまったということなのか、それとも、そもそも取得した時期から登記人は亡くなっていて、相続人が確定せずに取得しているのか。その場合は取得と言っていいのかわからないが、伺いたい。
【担当課】
外来生物の周知についてはなかなか難しく、ただ、ここ数年は、ヒアリ、あるいは、セアカゴケグモなど報道でも取り上げられる機会があることもあり、市民から「うちに今ヒアリがいる。」といった問い合わせもあり市民も関心が高いと考えるので、機会を捉えて市民に周知を行いたい。具体的な取組みは現在行っていないが、全国ネットのテレビで「池の水をぜんぶ抜く」という番組の視聴率が高いということは、子どもたちを含めて、関心が高いと考えられるため、そこまで大々的にはできないが、市としても象徴的な取組みを行い、報道や記事にしてもらうことで関心を高めていく必要があると考える。
それから、11ページの相続の記載については、担当課不在のため、詳細は不明であるが、内容について改めて整理を行い、記載内容の修正をしたいと考える。
【委員】
公共建築物等木材利用促進について、進行管理事業シートで間伐材等々を使ってバンコやフラワーポット作るという努力には敬意を表するが、長崎県を含め、長崎市は公共工事の木造化が非常に進んでいない地域である。九州では一番後ろを走っているような公共団体なのは間違いない。それが、1ページの評価のところで、「公共建築物等の木造化・木質化を推進した」と言ってしまっていいのか疑問に思う。長崎でも公共建築物での木造化が全くないわけではないが、残念ながら長崎の県産材は強度が低く、しかも加工場がない。公共建築物というのはセキュリティがかなり厳しいので、加工物の強度がものすごく要求される。長崎でできているものはだいたい県外の材料加工場でつくられるものがほとんどで、今後の取組方針で「小中学校や公民館等の木質化を推進し」と記載されているが、少なくとも今のところは市内のというのは無理で、県内のと読み替えても厳しい。つまり、県産材を使った公共物の建築は今のところは厳しい状況があるので、申し訳ないがバンコやフラワーポット作ることで木質化が進んでいるというのは、言い過ぎではないか。頑張っていただきたいのは心からそう思うが、進んだと言い切るのは抵抗がある。
【担当課】
委員ご指摘のとおり、長崎市地域産材を使った木造建築物等についてはなかなか進んでいないという状況である。平成26年に公共建築物等の木材利用促進方針を策定した。市有林がまだ育っていない状況であるため、間伐材を利用した木工品の制作などを進めているところです。今後については、まだまだ、なかなか厳しい状況だが、今の段階では、長崎市有林のPR、林業についてのPRを重ねながら、今はまだ厳しいが、今後は市産材が利用されるような整備も進めているので、現段階では公共建築物等の木造化、木質化については、間伐材の利用を主に使っていることでご理解をいただきたいと考える。
【委員】
フラワーポットや椅子で公共建築物の木造化、木質化が推進されたとはいえないし、これで満足してはいけない。長崎県の林業、長崎市の林業というのは規模は大きくないがあるので、市有林の間伐材を加工してそれでちょっと家具をつくっただけで、やっていると思われてはいけない。やはり、公共建築物等木材利用促進が実現するよう努力をしなければならないと思っており、そこまではできていないとここでは言うべきである。
【担当課】
この件については、表記の仕方を検討したいと考える。今回、D4の成果指標の森林整備面積があり、現在2,773㏊ということで、別途、森林整備の方は進めているので、今後については、しっかりとした計画の中で市産材を育てているので、そういったところはご理解いただきたい。
【委員】
検討をお願いしたい。
【委員】
第四次総合計画109ページの中ほど、基本方針の半ば「野生生物の被害防止に努めます」について、イノシシの被害について、家内の実家が山を持っており、相当荒らされている。市から網などいろんな資材をいただいて、近所の人たちと一緒に山を囲ったという状況である。心配したのが農作物が食われたとかそういうことではなく、イノシシ自体が崖などを全部荒らしてしまい、山崩れが起こる状況になってきている。やはり、先人たちが里山をつくろうと石垣を築いて山崩れが起こらないような形を工夫してきた。それが現実的に崩れてきている。先日のように大雨が降った時に、保水力がなくなってくるんじゃないかと。私有林なのでどうにもできなくて方法を模索している。
これはやはり、市で人を立ててやっていかなければ、将来、10年、20年、100年後も相当出てくると考える。私はイノシシだけだが、他にシカやサルなどの話を聞く。もっと真剣にやっていただけないのか。
それは当然、各自でやることということで、うちも市から物資をいただいて対策をしたが、1人の人間や町内会でやるとか、そういう規模では追いつかない。この場で言うのが適切かわからないが、実態として体験しているので、市の方にも考えていただくことができないかと。見解をお願いしたい。
【担当課】
有害鳥獣対策については、長崎市も現在集中して取り組んでおり「防護、捕獲、住み分け」という3対策を中心に行っている。捕獲については、平成29年度からイノシシ、シカについては、約5,500頭の計画頭数を設定し、計画的な捕獲を進めている。防護については、先ほどワイヤーメッシュの話だと思うが、農家については国庫事業で、趣味なども含めて生活環境被害については市単独事業でワイヤーメッシュの貸与を進めているところである。個々の相談については、現在、あぐりの丘に市で有害鳥獣相談センターを設置しており、そこで電話で被害相談を受けている。
被害相談を受けた後、現場で確認をし、対策として防護でいいのか捕獲がいいのかという取扱いについても個々の相談内容に応じてアドバイスをしている。成果については、一昨年までは農業被害額も高かったが、農業地帯でいうと、若干下がっている状況である。現在のイノシシの状況は、市街地近辺にイノシシが出没していることと、もう一つは農業地帯であっても、今まで生息していたところ以外に出没しているということで、そういうところの対応を抜本的に進めているところである。今後も速攻的な対応ができるよう進めていきたいと考える。
【委員】
全体的にどこがどういう被害があるというのは、被害届けがあってわかるということか。あるいは、市が出かけての調査は行わないのか伺いたい。
【担当課】
イノシシについては、生息頭数がわからないので被害予測が難しい状況である。現在では被害相談を受けてその対応を行っている。
【委員】
放棄地など誰も対応しないところが荒れ放題になっている。対応をしたとしても耕作放棄地などがあれば、なかなか進まない。ただ、市には感謝をしている、うちは農業被害ではなく、環境破壊ということですぐ対応をしていただいた。予算の関係かわからないが、他の人の話を聞くと農業被害であれば半年、一年も遅れ、そのうち被害が大きくなる状況と聞いている。できるだけ環境破壊ということですぐ対応できるようお願いしたい。
【担当課】
今の話はワイヤーメッシュの貸与のことだと思うが、農業被害については年に1回要望を聞いて、次の年に貸与している。生活環境被害については、市の単独事業ということで、なるべく早く随時対応できるものについては対応している。そのため、タイムラグがあることをご理解いただきたい。
【部会長】
人と自然が共生するということだが、手の入ったきれいな山がある、きれいな海があるというだけではなく、一緒に生きていくわけであるから、例えば先ほど林業の話のように、木を植える、農作物を植える、そういうことを考えた時に、仕事という部分と、自然というところと非常に大事ではないかと思う。そういうところをもう少し広く捉えて、保全だけではなく、共生していく「共生」というところをもう少し幅広く捉えていただきたい。
もう一つは、自然というのは癒しを与えてくれるという対象になっているが、それだけでなく、最近の災害をみると、自然というのは脅威でもあるが、そういったものと共生しなければならないので、そちらの面の評価や取組み、あるいは記述も今後は必要ではないかと考えるがいかがか。
【担当課】
自然の脅威について、確かに、国も地球温暖化対策で緩和策ということで、これまでどうやって温暖化を緩和していくかという取組みに特化していたかと思うが、今回新たな法案では適応策という新たな視点が出てきているので、そういう意味で新たな自然環境という切り口の中で、保全をしながら自然環境ともどうやって共生していくかというところを一緒に考えていくというのはご指摘のとおりかと思うので、今後市内部で議論をする際は、そういう視点を持って行いたい。
【担当課】
農業分野でいうと、通常農薬を使った慣行栽培というものがあるが、最近では環境保全型農業といい、土づくり等を通じて化学肥料、農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した農業も行われている。主力の産物についてもなるべく農薬を使わないなどそういう取組みを行っており、今後全国的に広がり、国の事業でも今後地域との共生といったことも行っており、先ほどイノシシやシカの話が出たが、捕獲を進めていると言いながら、やはり、それを撲滅するということではなく、必要な頭数残すという下限を定めて共生の域の中でやっていく、といったところである。C5では主管課になっており、環境共生の面も入っているので、今後進めていきたいと考える。
【委員】
現実的な問題として、我々からすると共生していくという段階ではない。共生もわからないわけではないが、イノシシが出ると怯えるし、生活が脅かされるという状況になっている。そのあたりの接点、折り合いの付け方をどうするのか。国の基準などで出てきているのか。言葉としてはわかるが、現実としては難しいという感じがするがいかがか。
【委員】
ここは環境の分野ですが、委員の意見と関連して、最近自然災害が多く、ある程度予測できる災害はいいが、最近多い山崩れや、特に全く手が入っていないところや、昔手が入っていたが今は手が入っていないところが増えているというのは事実だろうと考える。市有林はきちんと手入れされているとのことであるが、災害が起きやすい状況になっていると考えた方がいいのか、いかがか。
【担当課】
市有林は当然手入れをしており、私有林については、組合ごと契約を結んで、組合主導である程度整備をしているところは行っている状況である。ただ、おっしゃるとおり、農業でいうと耕作放棄地は非常に増えており、その対策はなかなかいたちごっこの状況であるが、農業委員会でも地元農業委員が耕作放棄地を減らすよう調査をしたり、農地の有効利用ということで荒れた農地については、国も動いており中間管理機構の事業として、一旦、機構が借り上げ、第三者に貸し付けるような積極的な事業も行っている。そういったところで、解消に向かう取組みも行っているので、総合的に進めていきたいと考える。
【委員】
災害については、林業で考えなければいけない部分だろうと思う。もちろん予算もあるので、全部の山林を手を入れるというのは無理だと思うが、山林の手入れについて、住んでる地域の関連するような斜面地の管理等を優先的にするなど何か配慮はないのか、いかがか。
【担当課】
耕作放棄地対策などについては、未然に防ぐということで回答しているが、直接、放置してる人が災害に結びつくのかということは、市としても予測がつかない状況である。未然に防ぐ対策は今後も十分進めていきたいと考える。
【部会長】
D4の評価「Bb」については、妥当ということでよろしいか。
(異議なし)
【部会長】
それでは、委員の意見として、地域の共生してる指標として、「ホタル」としているが、地域によっても違うのではないかということもあるので、全体像が掴めるような何らかの指標をうまく設定していただきたい。
また、D3もそうであるが、市民参加型のモニタリングをしている地域もあるので、そういった形を上手に活用すると、様々なデータが多くの方の参加、それこそ自然と触れ合いながらデータを取ってアップしてもらうという事例を行っている自治体もあるのでそういうこともいいのではないかと考える。
農業や、林業の仕事関係の中で、木材利用というところでは、今後の積極的な利用のために表現の見直しを検討していただきたい。などの意見が出された。
■議題3 基本施策D5「環境行動を実践します」の評価
〔基本施策主管課説明〕
【部会長】
3ページの「評価(成果・効果)」について、「環境副読本の配布により、意識向上が図られた」とあるが、配布してどう活用されたか、それによってどういう変化が子どもたちに起きたかというある程度記述が必要なのではないか、いかがか。
【担当課】
副読本を配布して終わりではなく、授業等でどのように活用しているかというところまで調査を行っている。副読本は小学校5年生に配布しているが、3分の2の学校で活用していただいているという状況である。社会科や、理科などそれぞれの先生の方針で活用されているようである。それにより子どもたちにどういう意識や行動の変化が起きたかというところまでは把握していない。
副読本は毎年配布しているので、先生の意見を踏まえながら、副読本の改良を行い、活用される副読本にしたい。
【部会長】
環境という教科はないので、社会や理科で使用されると思う。そういうところで使われることこそが、環境という教育につながると考える。そういうことに気づかない先生もいるのかわからないが、そういったことを広げていくことで、この持続可能な開発のための教育ESDにつながると思うので、そういう事例を上手に表に出すといいのではないかと考える。
【担当課】
先生の意見の中にも他の学校での活用事例を教えてもらえれば、授業で活用したいなど、様々な意見があったので、そのあたりを踏まえ、学校教育課と連携して学校で活用してもらえる方策を考えていきたい。
【部会長】
サステナプラザあるいは、エコネットのメンバーなど市民団体も学校の教育に関われたらと思っているので、そういう先生方からの問い合わせについては、つないでいただきたいと考える。
【委員】
今、学校の状況は把握していないという回答であるが、意識の向上は図られたと断定していいのか。意識の向上が図られたと言い切れる根拠はいかがか。
【担当課】
ながさきエコスクール認定制度というものがある。これは、各学校が来年度どういう分野の取組みをするのかということを出してもらい、プランを立て(P)、実践する(D)、その評価をして、その結果を翌年度に活かす。いわゆるPDCAサイクルのシステムを全校導入してもらっており、毎年、アンケートを集計した結果を環境政策課へ提出してもらっている。その結果、全校が環境行動につながるような活動をしているということを把握しているので、そういう記載としている。
【部会長】
小学校の授業は必ずめあてがあり、きちんと先生方が評価されているのではないかと考える。
【担当課】
3ページの評価のところの記載が副読本の配布によりとなっているが、先ほど係長が回答したとおり、学校全体の取組み等を通じて、子どもたちの意識が少しずつ高まってきているということでご理解いただきたい。
【委員】
学校での教育や、企業との連携は大事だと思うが、一般市民に対する啓発について、主にイベント等々で理解を得るということでいい成果だと思うが、一般市民の活動の一番小さな単位に自治会があるが、うちの自治会でもリサイクル推進員がしっかり活動していただいているということは地域の環境活動にすごくいい影響を与えることがある。明後日の市民大清掃は、ある意味、うちの自治会の最大動員イベントであり、みんなで掃除をすることで環境のために地域で共感するみたいなことがあるので、そういうところをもう少し記載していただけないか。自治会の中で頑張っているボランティアの方や、何万人も参加する市民大清掃のことなど、指標にはないが記載してもいいのではないか。
【担当課】
ご指摘いただいた、まさに地域で活動いただいているリサイクル活動推進員などそういった方々が、日頃、ごみステーションや古紙の回収などそれぞれの地域で頑張っていただいていることについて、市の環境行政の一役を担っていただいているという認識をしており感謝申し上げる。明後日、市民大清掃があるが、約700自治会、6万人から7万人ぐらい参加いただいており、環境では最大数の市民でまちをきれいにして、8月9日を迎えるという取組みであるので、今後記載を検討する。
また、環境行動を広げていくためには自治会との連携が欠かせないが、今までそこの部分が弱かったところである。サステナプラザながさきという市民の活動拠点があるので、そういったところと行政と、自治会と連携しながら、市民に伝えていくことを今後も取り組みたいと考える。
【委員】
サステナプラザに関連して、エコライフ・フェスタに向けてサステナプラザで会議を開くが、人員がよく変わっていて、連絡しようとしても引き継ぎがうまくいっておらず、わからないことが多い。また、サステナプラザの場所が狭く、会議をするのにも狭い状況である。
11月のエコライフ・フェスタについては、大学生もボランティアで一生懸命活動しており感謝している。取組みがもっと広がればと考える。
【担当課】
サステナプラザながさきは万才町の一つ通りから入ったところにあるので、場所自体もわかりにくく、スペースも少し狭いという気はする。市の施設の中に配置できなかったことから、借上料も含めて、まずそこでスタートしようということで始めており、「サステナプラザながさき」は、市の地球温暖化防止活動センターという位置付けもある。市が業務を委託しており、先ほど職員が入れ替わっているのではないかということについては、ご指摘のとおりということもあるため、委託をしているあるいは、防止センターとして指定をしているということの重みを踏まえ、団体に対してはしっかり指導を行い、市民にも多く利用していただける、安定して継続できる団体、場所にしていきたいと考える。
【部会長】
サステナプラザを開くということはとても大事で、その拠点を知ってもらうということは目標でもあると思うが、長崎市は広いので拠点ということだけではなかなか広がらないと考えるので、もっと広げる要素というのもサステナプラザに考えていただきたい。
【担当課】
サステナプラザながさきは、平成28年からスタートして今年3年目になる。既にあった市民ネットワークのながさきエコネットとの連携など、そのあたりがスムーズにいくようになりつつあるので、サステナプラザだけでは何もできないと思うので、皆さんの力を借りながら、市民に環境活動のきっかけや、意識、あるいは行動につなげていただく。日々開設しているので、日頃はサステナプラザを利用してもらい、年に1回のエコライフ・フェスタで、市民が気づくきっかけを提供しながら、日々の活動、それから、年に1回のイベントによる周知の両面から市民の環境行動を促していきたいと考える。
【委員】
うちの自治会で言うと、市の職員が役員で入ってくれて、先ほどのリサイクルの問題にしても困った時は彼に聞くようなところもある。これは業務命令はなかなか出しにくいと思うが、市職員に積極的に自治会の役員に入ってもらうと、わざわざ聞きに行かなくても彼に聞けばわかるということができるのでお勧めする程度でお願いができないかと考える。
【担当課】
まさに今、市の施策の中で地域コミュニティの仕組みづくりということで、地域の中で、地域の皆さんの力で、地域を自ら良くしていくという取組みを進めているところで、そういう中で、当然行政の職員、市役所の職員として、自ら住んでいる地域で、参加をしていく、積極的に関与していくということは、今から求められる職員像だろうと思う。地域の実情を知ったり、あるいは現場で地域の方と話をする中で、自ら課題を見つけ、それを自分の職務に活かしていくということが今から求められる職員だと思うので、なかなか強制というところまでは難しいが、役所の雰囲気としても、今、市長や部長がそういう話を折に触れてされるので、そういう意識は少しずつ変わってきていると認識している。
【部会長】
私の自治会も市役所のたくさんの方がされてるが、やはり組織をまとめるということはなかなか誰もができない。地域の中の活動は、環境や福祉や防災などいろんなことをするが、そういったこと全部が環境と含めることもするし、可能性を捉えたらみんな区別がないので、今後は環境に取り組みましょうというよりは、もっと、日常的な行動や、他のいろんな分野との関わりの中でやっていくことで、その結果、環境にも対応しているという方が、みんなの参加もしやすい、わかりやすいという感じがする。例えば、平和を求めましょう、平和を意識しましょうとすると平和に見えてくるが、環境を良くしましょうとした時に、では、CO2を減らしましょうといってもなかなか見えにくいので、なかなか行動に反映しにくいことがあるので、そのあたりを、施策的に上手に行う必要があると考える。
【委員】
1ページ目の成果指標の※印「ながさきエコネット」登録メンバー数及びアダプトプログラム参加者数を合算しているとあるが、これは重複はないのかということと、「市民ネットワークながさきエコネット」や「アダプトプログラム」はどういうもので、これを指標にしていいのかという説明が一言あると納得しやすいと考えるが、いかがか。
【担当課】
「ながさきエコネット」登録メンバー数それから、アダプトプログラム参加者数と書いているが、市民ネットワークエコネットについては、それぞれ市民環境活動団体のみなさんがそれぞれ活動しているが、そこのネットワークというのは一つで、この登録は学校単位などでも登録されているが、だいたい約49,000人である。アダプトプログラムは、例えば、自分の会社の前の道路を自分が里親となりそこを管理するしくみで、その参加者数が4,000人程度ということで、53,000人と記載をしている。確かにご指摘のとおりなので、言葉の定義をしっかり入れて、市民にわかりやすい表現にしたいと考える。
【委員】
4ページの評価(問題点とその要因)について、「地域の環境教育・学習のリーダーとなる人材を育成する取組みが十分でない」ということで、今後の取組方針で、「地域における環境分野の核となる人材の支援を行う」となっているが、これは具体的に何かリーダーをつくるようなしくみや学習会、資格というものがあるのか伺いたい。
【担当課】
まだこれといって具体的な取組みはないが、例えば環境教育や、率先して活動する方たちということでいえば、地球温暖化活動防止推進員、あるいは環境アドバイザーがいるが、まだ全市的には人数が少ない状況である。
市としては、それぞれの地域に環境のリーダーとなれる人たちをつくりたいと考える。それができれば、それぞれの地域で様々な講座ができるなど地域における環境分野がもっと進んでいくと考える。まだ、その人材が推進員やアドバイザーというところで止まっている。実は先ほどのリサイクル推進員も地域でたくさん活動されているので、自分が活動していることを話す機会をつくる取組みをすることで、地域住民の方も活動に対する理解が深まったり、あるいは、じゃあ自分もやってみようというふうにつながり、それぞれの地域で機運が盛り上がっていけば、長崎市全体として大きな動きになっていくのではないかと考える。
【委員】
目標は理解したが、具体的にこれからリーダーづくりをされるということで理解してよろしいか。
【担当課】
具体的にこれといった取組みはないが、地域の中でリーダーとなっていける人をつくっていきたいという思いはある。そういう意味でここに記載している。
【委員】
先ほどから、地域の中でというような話が多くあるが、地コミにしても、ネットワークの中心となるのは自治会だと思うが、ただ、現在、自治会の加入率はどんどん下がってきていて、問題としてやはり、ゴミの分別であったり、環境面みたいなところも多く出てきていると思うが、そういったことに対して、加入率の減少に対してどのような考えを持っているのか、自治振興課などと協働していかないといけないと思うがいかがか。
【担当課】
まさに、ご指摘のとおりで、自治会との連携については、自治会を統合する保健環境自治連合会があり、その中に環境づくり部会がある。平成28年7月にゴミの分別の変更、プラスチック製品を燃やせるようにしたが、その時も保環連にご協力をいただいた。保環連で看板をつくり、ゴミステーションに貼るのは行政の役割という。そういう連携、役割分担しながらやっている状況である、自治会の加入率はおそらく7割前後かと思うが、実際は自治会の方がほとんどゴミステーションを管理していて、そこに加入していない方がゴミを捨てているという状況もある。そういった、お世話になりながら、生活をしている、自治会に入るかどうかは個人の自由だが、そういうことも理解してもらう。例えば、アパートマンションや、若い方がなかなか加入しないという状況もあるので、そういう方には別途、不動産会社を通じてゴミの分別や自治会の加入について伝えながら加入率をあげる。あるいは、引っ越しゴミの出し方や、日々のゴミの分別の仕方についても伝えるという状況である。
【部会長】
そのあたり、リーダーやグループが、環境行動が実践できるように先進的に行動されるということがたくさん出てきているが、そういうグループや個人の方が活動を継続していくに事足りるようなお金が入ってくるいろんなしくみを支援してもらえないか。お金をくださいということではなく、生み出せるようなサポートができないか。もっと言えば、それを仕事にできるような人がいないかと考える。そのあたり、委員からもあると思うが、いかがか。
【委員】
私たちはNPO法人として、環境の分野に関わることを行っているので、法人として運営していくためには資金をどうするかということはどうしてもいつも頭の中にはある。例えば、サステナプラザに地球温暖化防止推進員が出前講座で外部から依頼があった時、うちを紹介してもらい講座をした時の報酬は5,000円しか貰えない。それだと仕事としてできないので、正直言うと断りたい気持ちの方が大きい。その場所に行くと次があると思うので、そういう場所に出ていきたいという思いはあるが報酬がないので、行くのは難しいと考えてしまうことがある。二人行ったら二人分の報酬があるなど、そういうしくみがあると助かると考える。
【担当課】
サステナプラザながさきの委託料は、主に予算の制約の中で活動費に対する助成が一定制限が行われていることだろうと考える。まさに、今からみなさんにいろんな地域に出て行ってもらい、活動を広げていく中では、そういう活動費というところもしっかり予算を確保していく必要があるだろうと思う。今の話も聞かせていただいたので、次年度に向けてどれくらい何ができるのかということを検討させていただきたいと考える。
【委員】
意見になるが、この中の言葉にも出てくるが、持続可能な開発や、ESDなど、持続可能な開発というところで言うと、今は地球温暖化や、二酸化炭素というところがイメージとして強いと思うが、新しく持続可能であるためには平和問題を解決しなければいけないとか、あるいは貧困やジェンダーなども解決しなければいけないということで、新しく国連がSDGsという目標をつくっていると思うので、今後その新しい概念を長崎市に広めるのは、今まで経験されている環境政策課の役回りになってくるのではないかと考える。今のタイミングで何をするというのはないと思うが、今後「持続可能な」という言葉が出るのであれば、その辺りも考慮して活動を広げていただきたい。
【担当課】
今、国もSDGsというキーワードで政府や内閣府での意思決定といったことも終わっており、実は、本市では2月にSDGsのフォーラムを環境部主催で開催した。SDGsは17項目ぐらい目標がある中の半分近くが環境関連分野で、後はさきほどおっしゃられた貧困や平和などそれ以外の分野がある。市役所はどうしても縦割りなので、どこがどうというのはまだ何も決まっていないが、当然環境部として主体的に関わっていく必要があると考えている。もう一つの担当部署である都市経営室と連携しながら、まさに今後このような総合計画をつくる時にSDGsは一つの切り口になるのではないかと、そういう分野で見た時に、どういう計画になっているのかということを、今後数年のうちに求められると思うので、今のご指摘をしっかり認識しながら取組みたいと考える。
【担当課】
SDGsは市政全般、幅広い分野に関わっているということで、都市経営室が窓口になっている。今後、第五次総合計画の策定ということで、新たな計画をつくる中では、やはり、SDGsという視点をどのように盛り込んでいくかを考えながら策定を進めなければならないと考える。
【部会長】
SDGsは17の目標があるが、今、各企業もこの取組みは17のうちのこれですというようなことを明記するようになっている。そのため、今後の計画などもこの施策はこれとこれとこれですというようなことを示していくとわかりやすいかと考える。
【担当課】
11月に開催する予定のエコライフ・フェスタで、それぞれの市民団体、企業、行政がSDGsのどういう分野に貢献する取組みを行うかということをそれぞれの、テナントの中で表示をして、市民に見ていただこうという企画で今動いているので、11月にぜひ見ていただきたい。
【部会長】
今回の評価は市民向けの取組みや評価が多いが、事業者も取組むとなっており、事業者については、「エコアクション21」という取組みがあるということだが、決して「エコアクション21」という認証システムを使わなくても取り組むということはあり得ると思う。そういった企業の取組みについてのアプローチをどのように行うのか。「エコアクション21」の地域事務局もあるが、例えばそこをサステナプラザのように動いてもらうよう支援をする、あるいは取り組んでいる企業に対して評価するなど、やってることが経済活動につながらないとモチベーションが上がらないと思うので、そういう支援をどのように行うのか、そこの取組みを入れた方がいいと考える。やはり、企業活動、事業活動というのは環境に対しての何らかの影響が確実にあるので、そこについても取り組んでいただきたい。
【部会長】
7ページの取組方針のところで、「特色ある環境行動を行う意欲のある学校については」とあるが、学校という単位で取り組もうとしているものと、先生という個人での取組みがあると思う。学校というと校長先生がすべての権限で動くと思うが、個人の先生の考えや、個人の先生とのつながりをどのようにつくれるのか、環境活動に取り組んでいていつも疑問に思う。
【担当課】
学校の経営、運営については、校長の経営方針の基に学校が動いているが、もちろん個人個人の先生たちの環境教育に興味、関心がある先生もいる。学校教育全般において、環境教育に取り組んでいるので、環境政策課、学校教育課が連携しながら取り組んでいきたいと考える。また、個人個人興味がある先生は様々な研修等にも参加しているのではないかと思われる。
環境政策課で環境教室や保護者への啓発なども進めているので、それぞれ研修を行いつつ、つながりを持って学校の授業や教育活動の中で推進していく。
【部会長】
環境活動を行っている私たちからすると、学校の先生とつながりたいといつも思っているがそこが一番難しい。ぜひ、毎月1回のサステナプラザの広場なども、団体の方が集まっておられるので、そこに興味のある先生方に来ていただくと学校とつながりができるかと思うので、ご検討よろしくお願いしたい。
【部会長】
D5の評価「AC」について、妥当ということでよろしいか。
(異議なし)
【部会長】
環境というものに対しての行動はいろんな関係者のつながり、各委員からも意見があった学校や自治会、あるいは、チームのリーダー養成、拠点となるサステナプラザ等との連携をしっかりつくっていただきたいし、そういう連携が見えるような施策を行っていただきたい。
そして、次の計画につながることであるが、SDGsという言葉が出てきたが、各部署がそれぞれ認識しており、委員も聞いたことがあるという感じでしたので、これもぜひ活かしながら、このSDGsを進めていくうえでリーダーとなるのは環境分野だと思われるので、都市経営室と連携しながらの取組みを期待している。
以上
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