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長崎市総合計画審議会(第4部会第3回)

更新日:2020年3月10日 ページID:034262

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 都市経営室

会議名

長崎市総合計画審議会 第4部会(地域経済と地域経営)第2回

日時

令和元年8月27日(火曜日) 14時00分~16時10分

場所

本館5階 大会議室(市役所本館5階)

議題

(1)基本施策C2「域外経済への進出を加速します」の評価
(2)基本施策C3「地場企業の経営資源を強化します」の評価
(3)基本施策C4「新しい企業・新しい産業を創造し育成します」の評価

審議結果

■議題1 基本施策C2「域外経済への進出を加速します」の評価

平成30年度実施施策の評価について

〔基本施策主管課説明〕

【委員】

 3~5ページそれぞれに集中的PRという文言が出てくるが、具体的な集中的PRの内容、施策について詳しく伺いたい。

【担当課】

 「優れモノ」認証制度については、ホームページやパンフレットを企業に配布することによる情報発信、年に1回実施する「優れモノ」認証の認証式会場での来場者への周知及び認証式から一週間以上PRの場を設けた周知、PRなどを実施している。

【担当課】

 ふるさと納税については、寄附が一番集中するのが11月、12月であるため、12月に特化してインターネット広告を中心としたPR活動を、コンペを実施し約12の参加者から選定し取組みを行った。

【委員】

 9ページの輸出に関する今後の取組みについて、九州北部の他港との競争に打ち勝つための取組みとは具体的にどんな取組みなのか伺いたい。

【担当課】

 長崎港と比較すると、博多港や、伊万里港は港の貿易機能が非常に高い。他港との競争に打ち勝つための取組みとして、例えば、企業に長崎港を利用してもらえるよう、長崎のコンテナ航路を利用する場合の助成制度などを用意しており、ポートセールスや企業訪問など営業活動をして集荷に取組んでいる。

【委員】

 助成は競争力を高めてはいないことになるので、なぜ他の港に流れるのかについて、しっかりユーザーの分析をしたほうがいいのではないか。もちろんできればいいとは思うが、そこがわかるとどこが押しどころなのかがわかるのではないか。以前、重工で出していた時、手続等の簡素化というところが、結構僕らがやる時もものになってきていた。実際の輸出取引をしているところの情報を集めると、まだまだ勝つための取組みがあるのではないかと期待している。

【委員】

 4ページの地域商社2社、非常に頑張っておられると思うが、46社の新たな販路開拓、売上増で年間約1,500万となっているが、どういうところが46社増えたのか伺いたい。

【担当課】

 地域商社であるジョイフルサンアルファは穴吹興産グループなので、例えば、かまぼこやお菓子類などが、その株主へのお礼の商品につながる。また、民間企業の社宅サービスをされているため、そこへの商品納入などがある。今まで域外への販路開拓というと、デパートや域外の少し高級スーパーなどへの販路などがほとんどであったが、独特なジョイフルサンアルファならではの形で販路につながっている。

【部会長】

 1ページ成果指標の目標値1,020がずっと一定でいいのか。また、下段の指標については最初から達成率が240%となっている。目標値の設定にはいろいろ理由があると思うが、普通は100%を目指すのではないかと思う。3ページの目標値もそうだが、設定やメンテナンスの仕方など何か特殊性があれば伺いたい。

【担当課】

 製造品出荷額の目標値について、なかなか域内での出荷が伸びない中で、ある一定段階から落とさないという設定としている。また、地場産品の輸出の成果件数については、伸びが大幅に増加しているため、令和元年度の目標値を見直した。

【部会長】

 これは次の振返りや、五次総で大きな一つの課題になるのではないか。

【委員】

 成果を件数で評価すると、実態が非常に捉えにくい。金額で捉えなければ意味がないのではないかと思う。例えば、フェアなどを開催して商談があったのであれば、幾らのビジネスにつながったかということが把握できないか。

【担当課】

 商談会などを開催した後の後追いも実施している。その中で、今回これだけの商談でこれだけの売上げにつながったが、その後どうなったという後追いも行っている。ただ、指標ではないので表せていないが、資料としてはある。

【委員】

 成果指標が従業員200人未満の事業所となっているが、例えば海外取引については、実際には大手造船所がほとんどであるなど、若干整合性がとれていない気がする。
 全体として、「どういったところに売るか、何を伸ばすか」などを漠然とではなく、もう少し具体化していかなければ実際の成果は出しにくいのではないかと感じる。

【担当課】

 ご指摘のように、ターゲットや何を売っていくか、売りたいものではなく売れるものを売っていくという形があると思うが、地域商社の取組みでは、専門家が地域商社2社に対してのコンサルを伴走型で一緒に事業を進めている。その中で、コンサルの指導を受け、例えば地域商社がいろんな市場のニーズをとらえて、それを地元の事業者にフィードバックする。そして、ニーズに沿った商品の改良や新たな商品開発につなげるというコンサルティングもしているので、地域商社2社がそういう力をつけていく。そして、地元の事業者にもきちんと還元していくという仕組みで実施している。ターゲットとしてめざすところは、関東や福岡など首都圏、人口の多い都市圏への販路開拓を、念頭に進めているところである。

【委員】

 成果指標の従業員4人以上200人のところの実績値が、前年の903から1,390と1.5倍に増えていることがすごく違和感がある。実績なので統計上だとは思うが、増えた主な要因がわかれば教えていただきたい。

【担当課】

 平成29年については、1年遅れのため平成28年の数字であるので、客船建造が大きな要素と思われる。

【委員】

 この数字は域外への出荷ではなく、そこでの生産額という製造品出荷額なのか伺いたい。

【担当課】

 そのとおり、長崎市域内での製造品の出荷額である。

【委員】

 そうすると、長崎市内の製造品を同じ市内の三菱に入れている額も入っているということ。やはり、そうでなければ500も動かないと思っていた。

【部会長】

 基本施策C2「域外経済への進出を加速します」の評価は、「Ac 目標を達成しているものの、目的達成に向けた課題の克服などがやや遅れている」としているが、所管課評価のとおりでよろしいか。

(異議なし)

第四次総合計画後期基本計画の振返りについて

〔基本施策主管課説明〕

【委員】

 11ページのめざす姿の中で、この域外で売り上げを伸ばすという取組みが記載されており、この前にある「市場での競争力を高め」について、競争力を高めるということは、競争する相手がいて、どこが強みでどこが弱みかをしっかり分析するということが入っているべきだと思うが、売り上げを伸ばすことばかりで、市場での競争力を高めた結果、売り上げを伸ばすというのが正しい姿ではないかと思う。
 また、今は百貨店売り上げより、ネット通販の売り上げが上回って久しいが、後期基本計画期間中の取組みにはインターネット広告等でPRを実施するとあるが、成果には全く記載がない。
 南島原市のゴマそうめんを販売する方と話をしたが、ネット通販の中で相当いろんな取組みを頑張ってされている。そういう方と情報共有したり、同業者の中で成功した人、長崎市内で成功している人、努力している人が考えながらそれぞれ高めて、ネット通販などを成功させるようなボタンの置き方や、色の使い方など細々したこともあるようなので、販売力や競争力などを上げていく。域外への物流はどうしてもコストがかかるので。
 最近はインスタグラムや、新しいメディアにどんどん移っているので、今後は取り組んでいくべきではないかと思う。これはコメントです。

【担当課】

 競争力を高めるという部分は確かに抜けており、売上げのことばかりを記載していることはご指摘のとおりである。
 平成30年度下半期からの事業でまだ目標を達成できてはいないが、競争力を高めるため、地域商社での取組みも少しずつ力をつけているところである。そこで力をつけて事業者に還元していくことは今後も続けていく。記載方法について見直したい。

【委員】

 9ページのポートセールスについて、徐々に取扱いが上がっている部分もあるが、非常に苦戦もしている書きぶりではある。今後の取組み方針で、競争に打ち勝つための取組みを今後も進めるとあるが、何か具体的な策があれば伺いたい。

【担当課】

 来月から貿易の相談員を雇用することとしている。貿易の経験者が今後のポートセールス、営業活動を強化していく。また、輸出入している企業に伺い、どういう制度があればより長崎港の活用につながるかという話し合いを毎月行っており、その中で、新たな助成制度をつくり活用につなげる。もちろんPRをしながら活用していただくことで航路の維持、また、増やすことにつなげていきたいと考える。

【部会長】

 15ページの対応状況について、情報戦略、情報の使い方の中でホームページでの情報発信の欄があるが、インスタグラムやSNSなど時代も変わってきたが、インターネットに関する部署をつくったほうがいいのではないかという意見に対し、対応済みになっているが具体的にどういう対応なのか伺いたい。

【担当課】

 広報戦略については、8月に新設した広報戦略室が市内、インナープロモーションを含め、外向けのプロモーションも全庁的に担っていくため、連携を図りながら進める。

【部会長】

 市民の評価について、満足度がマイナス0.14ということだが、多くの市民はよくわかっていないのではないか、担当課は進んでいるという感覚なのか、市民感覚との認識の違いについての考えを伺いたい。

【担当課】

 C1も同じような低い順位であった。ここの取組みはどうしても事業者を対象とする部分が多いことから、一般市民に対して商工部門の施策をきちんと伝えられていないことがあげられる。

【委員】

 13ページの成果指標の検証について、委員からのご指摘のように、1,390億にどんと上がっている値の多くが域外ではなくて、域内の売上増加だということだが、この指標が域外での売上増加につながっているから適しているというのは、先ほどの話と少し違和感がある。域内の大きな企業向けのものは除くなど指標を見直し、純粋に域外への売上げを示す指標を新たに検討することは、今後考えられないのか。これでいいと思うのであればその根拠を、違うと思うのであれば何か案や方法などがあるのか伺いたい。

【担当課】

 製造品出荷額について、この数字が適しているか、その売上げを伸ばしているということにつながるかというと、例えば、事業者の税額や、納税額の増加額など何かそのあたりのことももしかしたら必要になるのかもしれないが、今、市で把握できる指標が統計上の数字ということで、このように設定している。

【部会長】

 18ページの対応状況について、情報発信で昔から言い続けているが、ほかの都市もさまざまな事例があると思うが、産業振興や地産などと同時に、それを長崎市全体の物語性(祭りや人物など)が一体となった広報の方法について、何かアクションなどの実績があるのか伺いたい。

【担当課】

 ご指摘のとおり、そのまちの魅力の出し方も一緒に含めて、例えばその産業の部分や文化など、その市の持つ特性などは、トータルでプロモーションしていくほうがより効果的なものがあると思う。その辺については、やはり8月から新設された広報戦略室と連携して行っていきたいと考える。

【部会長】

 ぜひとも「対応済み」で片づけずに「検討中」ということで継続してお願いしたい。

■議題2 基本施策C3「地場企業の経営資源を強化します」の評価

平成30年度実施施策の評価について

〔基本施策主管課説明〕

【委員】

 3ページ人材育成の支援について、この施策をよく見ると製造業の話ばかりだが、長崎市の生産の中で製造業とサービス業はどれぐらいの比率か伺いたい。
 だんだんサービス化してくると思うが、サービス業に対する支援や人材育成、競争力の向上などが遅れているのではないか。また、製造業もサービス化しているので、サービスという視点が必要ではないか。
 人材の確保について、7ページのめざす姿に対する効果、地場企業の情報発信で、認知度も徐々に向上していると記載があるが、私の大学のゼミ生は一向に認知していない。どのように計測された数値なのか伺いたい。
 同じ地方都市でも、人口流出を抑えられている都市もあると思う、多分それは流出を抑えるだけではなく、入ってくる人を増やすという意味。ここでも入ってくる人何百人と記載されているが、長崎は他都市に比べて減少が大きい。三菱重工の影響も大きいとは思うが、他都市との分析は行われているか伺いたい。

【担当課】

 製造業とサービス業の売上について、平成28年度の経済センサスのデータで、第2次産業は約7,930億円、第3次産業は、約3兆8,010億円で、第3次産業の売上げが大きい状況である。
 地元企業に対する認知度向上の判断理由は、「長崎キラリカンパニー」という番組を制作し、動画投稿サイトに上げており、その視聴回数が増えているという状況から、見ている方が増え、地元企業の認知度が上がったと判断した。具体的にどういう形で認知度が上がったかという調査はしていない。
 人口減少の他都市との比較について、長崎市は転出者数に大きな変化はないが、転入者が減少しているため転出超過になっている。転入者がなぜ減っているのかについては、市として分析を行っているところである。

【委員】

 大村市は増えている。子育て世代などに聞くと、やはりそういうところが充実している。実際、まだ結婚もしていない学生が、就職する段階から子育てしやすいのかということも相当気にしている。就職して外に出さないという鎖国のようなことを考えるのもいいとは思うが、非常に大きな課題なので、やはりそういう先進的に人口を増やしている要因がどういうところなのか、もう少し科学的な分析をするなど、しっかり分析したほうがいいのではないか。(コメント)

【委員】

 江戸川区へ若年層がすごく集まっている。早くから幼保無償化を実施し、中学生まで医療費が無料か何かという思い切った施策を打っており、東京の若い世代は江戸川区に転居する世帯が増え、公園は子どもが多いという。委員のご意見のように、思い切った施策を打つ必要があるのではないかと思う。
 6ぺージの卒業生の県外への就職を抑えることについて、私ども企業と大学の先生方と意見交換をしたり、各高校の就職担当者と商業者との意見交換会などを行っているが、そういうことを市は行っているのか。要するに、学校側もいろいろ取り組んでいる。企業側は生産性を上げて、待遇を向上することは永遠のテーマなので、うまくいっている、いっていないというところはあるが常にやり続けている。そこで、行政は何をすべきかについてどのように考えているか伺いたい。
 10ぺージ「中小企業サポート活動による助言を受けて新たな取組みを行った企業の延べ件数」について、120件の目標に対し83件の実績で、余裕がない起業も多いなどと記載されているが、中小企業サポート活動の中身の濃さがどうなのかが課題で、「中身があまり」という声をよく聞く。サポート活動の中身をよくする、濃くしていくことで苦労している中小企業からの支援要請がどんどん入ってくるのではないか思うが、その件についてどう考えるか伺いたい。

【担当課】

 卒業生の県外への就職を抑えることについての市の取組みについて、地元企業の情報などを広く学生へ周知している。地元企業を紹介したテレビ番組や、平成30年度からは企業を紹介する書籍を市内出版社と共同で発行し、中学、高校、大学にPRするなど、直接的ではないが情報発信の面で支援している。

【担当課】

 中小企業サポート活動については、技術、金融、雇用など各専門分野の4名の民間企業OBに、技術面や支援制度の紹介などについて、各企業を回り、市の制度施策だけでなく、県や国の補助制度や事業についての説明、活用についてアドバイスしている。技術部分では、溶接や工程管理などの指導も要望に応じて実施している。
 目標は達成できていないが、取組みにより少しずつではあるが、市、国、県の制度を活用する状況となっている。

【部会長】

 非常に多面的に難しい点もあると思うが、先ほど出た他都市との比較について、金沢と長崎は文化等似ているが、金沢市は人口流出があまりない。そういう人口流出の少ない都市との比較を検討してはどうか。
 8ページの「地元企業の採用活動促進」について、長崎にはたくさん大学があるがそれぞれ大学の特色が違う。総科大では年に1回、地場産業の企業による就職大面談会を校内行っている。100社以上のブースがあり1日かけて企業の紹介などをする。現に、総科大の場合は地元に就職した学生は結構多い。他の大学にも似たようなところは結構あると思うので、目を向けてもらうために市で取組みの事例紹介をするとよいのではないか。

【委員】

 若者の地元就職の件で、書籍を出版したということだが、学生は本を読まない。本を出すというアイデアはどこから出たのかと思う。本よりもネットではないか。インスタグラマーなどプロと契約するような形など。実際に県内企業に就職したばかりの人などでワーキンググループをつくるなど、おじさん目線でつくると、空振りになることが多いのではないか。
 大学のゼミクラスで、長崎県の自宅通勤の卒業生を集めてワークショップをすると、例えば化粧品買いたい放題、給料は全部自分のものみたいな話を聞く。学生はそういうところには食いつくので、先輩の話のほうが学生は取り付きやすいので、先ほど部会長が言われた取組みと実際に他地域から長崎に就職したIターンの人たちや、長崎にそのままいた人たちがどうやって歩んできたのか。そのよさをどうアピールするかは、彼らが一番知っているのではないかと思うので、そういう人たちを活用するといいのではないか。

【担当課】

 書籍については、平成30年度、令和元年度に発行した。内容については、行政が中身を考えると堅いものになり、誰も読まないことを危惧したので、市内の出版社と共同で発行し、22社の会社紹介とそれぞれの会社の若手職員のインタビューをなど掲載している。その中で、県外から長崎に帰ってきた理由、長崎の大学を出て地元企業に勤めた理由、また、休みの日の過ごし方などを載せることで、少しでも学生に興味を持ってもらえる内容にしている。しかし、ネットや携帯などをよく見るという現状を認識しているので、どのような媒体を活用し周知していくかについては、引き続き十分考えながら取組みたい。

【部会長】

 私も大学でパンフレットやチラシが積んであるのを見るが、全く減らない。やはり、学生の意識、若者の意識というのは非常に変わっているのではないかと思う。

【委員】

 市役所に毎年入ってくる若い職員のワーキンググループや、意見の吸い上げ方について、時代が変わってきている中で、意識的に変化させようというトップの考えというのはあるのか。

【部会長】

 非常に大きな問題。答えられる範囲で結構だが回答はいかがか。

【担当課】

 このような取組みをする際は、商工部内には新規採用職員が数名いるので、そのような職員の意見等を参考に新たな事業を検討したり、今まで取り組んできた事業を見直すなど行っている。

【委員】

 前回、前々回の会議で発言できなかった意見を提出させていただいたが、この会議一つにしても、可能かどうかわからないが、今の時代はホームページでインターネット中継をして、興味がある方がこの会議で私たちが出ている最中にもどんどんどんどんツイートを上げていったりなど、そういうこともできる時代なので、できないものなのか考えていたり、広報広聴課の人事のことなども書かせていただいた。やはりこの前も発言したように、広報などそういうところが絶対的に弱いというのは感じている。
 大村市長は若いので、長崎市長と発想が全く違うが、大村市長の施策や方針、姿勢のほうが自分と年齢が近いこともあり、思い切ったことをしていると思う。もちろん、失敗やメディアから叩かれている部分もたくさんあるが、そういうところが大村市の人口増の要因。失礼だが、長崎市より大村市がこの先明るいのではないか。大村市の動向は非常に興味があり、次は何をするのかとわくわくする。うちの事業にもそういう発想を取り入れられるかもしれないのでとアンテナを張っているのが今の大村市の動向である。長崎市も他の市町村から注目されるような大きな方向転換など、もう少し真剣に考えるべきではないかということを、先日の意見書にも添えさせていただいている。

【部会長】

 基本施策C3「地場企業の経営資源を強化します」の評価は、「Cc 目標を一部達成しているものの、目的達成に向けた課題の克服などがやや遅れている」としている。これは指標の傾向からも妥当だと思うが、所管課評価のとおりでよろしいか。

(異議なし)

第四次総合計画後期基本計画の振返りについて

〔基本施策主管課説明〕

【委員】 

 番組や動画について、私どもは動画等にはかなり携わっており、長崎市だけでなく、県の移住促進の動画などがあるが、ビジネス的にはありがたいが、実際に動画はあまり過信しないほうがいいのではないかと思う。全国何百何千と動画をつくっているが、実際にその動画を見て行動に移っているかというのは、わずかなものだと思う。なので、番組、動画をつくって視聴回数が増えたなどあるが、つくり手も視聴回数を上げるためのつくりを当然していく。通販の番組と同じように、結構際どいアプローチや話題になるような方向に行くので、今後あまり動画や番組などを過信し過ぎることなく、先ほど委員も言われたような、本当に自治体として根本的なことは何かというところに軸を移すような方向で考えていただければと思う。

【委員】

 13ページに「動画投稿サイトでの視聴回数が増え、地元企業の知名度が向上し、番組を見て採用に至ったケースも報告されている」とあるが、実際、そのサイトを見てどれぐらいの企業にどれぐらいの人が就職したのかということをわかれば教えていただきたい。

【担当課】

 「長崎キラリカンパニー」という番組を動画サイトに上げると、企業によっては、その動画サイトとリンクさせて、その会社の研究会や面談会の時にも紹介しているようである。そういう中で、平成31年4月の採用状況を調査したところ、この番組が面接につながったという企業が11社で面接に来た方が34人、採用につながった企業が11社で、17人が採用されたという状況である。会社説明会などでこの動画を活用した企業は32社となっている。

【部会長】

 15ページ、成果指標が製造業に非常に偏っている感じがするが、今後、第五次総に向けては、第3次産業に移ったことが如実にあらわれているので、そういう指標も積極的に取り上げていただきたい。

【委員】

 11ページの経営革新等を意欲的に取り組む地場企業への支援について、各種融資資金の中でも利用に隔たりが見られるということについて、問題点に利用を案内する金融機関側の資金ごとの認知度の差とあるが、これは何か具体的な問題があって記載されているのか伺いたい。

【担当課】

 認知度の差について、今、創業資金などは積極的に活用されているが、例えば、イキイキ支援のための融資、各企業の従業員のための施設をつくったりなど、そういう面での資金も準備している。しかし、なかなか活用されていないことで、金融機関の認知度が低くなり、活用が促されない、活用されないことで認知度が深まらないという悪循環がある。そこで、そのことを反省し、全体的に危機感を持って融資制度の案内等を金融機関に対し積極的に行わなければならないということで問題点としている。

【委員】

 この文章は、我々金融機関が知らないから使われていないと捉えているのではないかと思うので、 使われない本当の理由なのか、制度自体に問題はないのかというところをしっかりと考えていただきたい。

【担当課】

 申し訳ない。我々の周知不足もあり、ただ今のご指摘を深く受けとめたい。

【委員】

 IoTを活用した生産性向上の取組みが記載されているが、これは非常に大事なことで、今後大事になってくるのではないかと思うが、この中にこれまでの製造業以外にも拡大して新規に支援すると記載されている。具体的にどういうことをどういう業種で取り組むのかについて伺いたい。

【担当課】

 IoTを活用した生産性向上の取組みについては、もともと製造業だけを対象にしていたが、これを取り払い、サービス業も含め全ての産業としている。というのは、IoTを使った生産性の向上の取組みは、どの産業でも必要になってきているということから、全産業において支援をしていく。その内容としては、小規模な事業者は、IoTを使うという認識などがまだまだ浸透していないという部分あるので、人材育成の面で補助したり、何か取り組みを始める時の市場調査や、可能性調査などに対する資金面での補助を行うこととしている。

【部会長】

 10ページ最後に、「経営革新等へ意欲的に取り組む地場産業への支援」と記載されているが、151件でかなり莫大な投資、融資をしている。それに対するフォローや、分析を行っているのか伺いたい。金額がかなり大きいので、これは後のフォローが大事ではないかと思うがいかがか。

【担当課】

 10ページに記載のとおり、約9億の融資を実行している。ただ、この融資を実行した後のフォロー、どういう状況なのかという追跡のフォローなどはできていない状況である。

【部会長】

 必要性を感じるのか伺いたい。

【担当課】

 この融資自体が、金融機関を通じて融資する仕組みなので、市が融資先を個別に一件一件把握しているところではない。ただ、例えばその融資が滞ったり、そうした場合は、保証協会を通じて我々に情報が入るので情報はつかめるが、融資先については、金融機関を通じたところになるので、正直把握できないところである。ただ、順調に償還がされているかについては把握している。また、融資先へのフォローについては、金融機関や保証協会に委ねている。

【部会長】

 どんな形でもいいが、せめてそのフォローや、そういうことの評価も大事だと思う。

【委員】

 先ほど、製造業じゃなくサービス業もと申し上げたが、今度、三菱重工も航空機用のエンジンの工場をつくったとなると、溶接も鋼ではなく、アルミやニッケル系合金など、多分長崎の今の地場の中小企業が扱っていなかった素材の溶接や、機械が必要になると思う。そういうところの取り込みというのは、私も今はそこまではわからないが、例えば名古屋から持ってきて、名古屋の中小企業に出ていくのか、なるべく長崎もそういうものが留まっていくような施策を早くしておかないと、取り込めないのではないかと思う。
 また、現場でのIoTについて、これは生産性向上の手段として、今は事務作業でRPAや、ちょっとしたAIというものも非常に生産性向上で注目されるし、なかなか成果が出ないということだが、実際にそのシステムを組む作業は人海戦術になり、東京などでもなかなか人材がいなくなっていく。要は、機械でティーチングするみたいに、事務作業のティーチングが必要であるが、遠隔でもできるような仕事になってきて、例えば神山町などでは、東京の会社がリモートで取り込んだりもしているようなので、事務のRPAのようなものを仕事として域外からとってくるようなことなど。
 あとは、ソフトウエアもそうである。今、かける人材がどんどん少なくなってくるのと、あとこれ輸出しても交通費がかからないので、IoT、IT関係の投資は、やはり必要になるかと思う、今後の施策の中で、ハードの溶接はニッケル系など航空機に合わせたものが必要になるであろうし、あとはソフトの面など、いろんなものがシフトしてくる。IT化していく中での、新しい製造業のあり方のようなものの支援も、今後五次総では、入れていかなければいけないのではないかと思う。(コメント)

■議題3 基本施策C4「新しい企業・新しい産業を創造し育成します」の評価

平成30年度実施施策の評価について

〔基本施策主管課説明〕

【委員】

 3ページの、海洋再生可能エネルギーの分野等への参入の促進について、まだ進んでないところもあると思うが、大学と企業との産学官連携、いろんな研究というのは、今後さまざまな取り組みもあると思うし、現在、これ以外のとこで、何か動きとしてあれば伺いたい。
 7ページの市外企業が市内に立地して多様化して経済を活性化していることについて、成果指標の立地件数、新規雇用者数が増えているということは数字上ではわかるが、長崎に企業を誘致しても最低賃金の関係で、ほかの都市部では賃金面が高くなるが、九州では福岡以外は全国最下位の最低賃金でずっと進む中で、同じような職種であればいろんな情報があっても結局県外に就職してしまう。だから、少し違う視点になるが、最低賃金も上げなければならないと思うし、単純に増えているのはわかるが、何かそういった産業支援の総合的な取組みとして、よく検討していただきたい。

【部会長】

 これはCのけん引強化、オーバーするようなところもあると思うが、そこも踏まえてお願いしたい。

【担当課】

 新分野・新事業への展開の部分について、ここに一番書いている海洋再生可能エネルギーの部分、洋上風力発電とか潮流発電とか、このあたりについての研究をされる地場の企業がある。また、民間主導で立ち上がった組織であるが長崎海洋産業クラスター形成推進協議会があるが、どんどん組織に参加する企業の数も増えている状況である。この点については、国でも法整備が昨年末に整い、風力発電等については、より参入しやすくなるという状況にあり、追い風があると考えている。これからの成長分野としては、まず一つ風力発電の部分が挙げられるのではないかと。そこには、長崎の地場企業の方がもともと蓄積してこられた造船・造機の技術というのが、大幅に転用できると思っているので、その展開での地場企業の人材育成や可能性調査の支援というのは、市がけん引していきたいと考える。

【担当課】

 新たな産学官の連携、産学の連携については、海洋再生可能エネルギーというのが、皆さんご存じの分野だと思う。それ以外の部分については、新たな産業といいますか、そういったものを長崎で新たにつくっていくという部分も必要かと考えており、今年度、新たな取り組みとして、県内の大学で研究されているテーマや、研究内容などを市の委託事業として調査を行う。それとあわせて、市内の企業の中で新たなことに取り組みたいとか、こういったことをやってみたいという企業の情報を仕入れ、それをつなげて新たな産業、新たな取組みにチャレンジしていただくという取組みを、今始めたところである。
 このような中、新しく海洋再生可能エネルギー以外の分野でも、大学の研究と市内企業のマッチングや、市内企業同士のマッチングが図られ、つくっていければと考えているところである。
 そして、誘致企業については、災害が少ない、優秀な人材が長崎には多いという話をよく聞く。今後も誘致していくため、いろんな活動を行っていくが、最低賃金の関係については、今後、参考にさせていただき取り組んでいきたい。

【部会長】

 4ページ、D-FLAGへの入居率が低迷していることについて、以前から言われ続けているが、根本的な原因は何なのか、また、何か手を打っているのかについて伺いたい。

【担当課】

 実際、確かに入居が減ってきている状況である。なぜ減ってきているのかについては、詳しく調査していない。ただ、このD-FLAGという施設自体、中小企業機構が運営する施設であるため、機構と市、県と協力して、大学と連携しながら研究開発を行うということについての掘り起こし、施設の紹介も含めて取り組んでいるところであるので、今後、入居を増やし、研究開発に取り組む企業を増やしたいと考える。

【部会長】

 右側に記載されているように、認知度などの問題があれば、市でももっといろいろやり方はあると思うので、それをぜひお願いしたい。

【委員】

 最近小浜は元気だなと思い調査に入ったら、若い人が帰ってきて、名称を思い出せないが、2週間に1回ぐらい若い人たちが集まって飲み会をしているそうである。波佐見もそんな感じやっている。宮崎県のある市では商店街の再生とあわせて、ある商店街に割と安くで起業したい人たちが結構集まってくるような場所をつくりあげている。さきほどの上山町でもそうだが、話し合う、夜飲んで話し合ったりするという、企業と大学では「しゃべらんBarNight」などがある。長崎で新しいことをする人たちを吸い寄せるような場所、何か優遇制度があって、インターネットが使えて、新しい人たちが集まる。シーズ型というのは昔からあるが、なかなか成功率が低い。こういう新しい起業はデザイン思考と言われて、今はいろんなことを考えながら、多面的に物事を見て、新しいものを生み出すというようなものが、小さくそれをプログラミングしながら、大きく成長させるようなものが起きて、そうなってくるとそれがD-FLAGに入ってくようなこともあるが、やはりそういうときには、多面的にものを見られる人たちがわいわい話し合えるような場が必要なのだろうと思う。いろんな相談を受けるが、なかなかそこの人たち同士がつながり合わないところが欠点だと思うので、行政が主導するというものではないと思うが、何かそういうことも今後考えられたらいいのではないか。そういう人が多分活力を生み出すもとになり、その人がいるところで働きたいと思う。今、小浜などでは始まっているし、南島原でもそんなことが起こっているので、長崎は規模が大きいので、少し漠然としているがそういうしくみみがあるといいのではないかと思う。
 先ほど創業した人同士をつなげ合うのは難しいと言われていたが、そういう戻ってきた若い人がそういうことがきちんとできる空気、しくみをつくるといいのではないかと思う。

【部会長】

 C4の全体的なコンセプトとして、新規事業というと新しい技術、IoTなどにとらわれがちだが、高齢化を踏まえた介護や医療関係など、そういうイメージは考えているか。おそらく、これから先はそのようなニーズが非常に増えてくると思う。

【担当課】

 新産業の種については、今年度は調査が主である。介護や医療分野は確かに人手・人材不足という話をよく聞くので、調査の中で介護や医療の分野で何か効率化が図られたり、新しく何かできることも今後調査しながら、あわせて考えたい。

【部会長】

 そのニーズは非常に強いと思うので、ぜひともお願いしたい。

【部会長】

 基本施策C4「新しい企業・新しい産業を創造し育成します」の評価は、「Ba 目標をほぼ達成しており、目的達成に向けて順調に進んでいる」としている。少し違和感がある感じもするが、いかがか。所管課評価のとおりでよろしいか。

(異議なし)

第四次総合計画後期基本計画の振返りについて

〔基本施策主管課説明〕

【部会長】

 長崎市の産業面でのニーズとシーズの連携、非常に重要な点だと思う。

【委員】

 企業が求めているものは、世界中の最もいいものを持ってきたほうが戦略的には勝てると思う。ですから、あまり長崎の大学の先生だけに縛られないほうが、ビジネスとしてはいいのではないか。
 今、時代はシーズから何かをマッチングさせるのは、やはりデザイン思考である。先ほどの海洋エネルギーでも、ハードの風車を建てる人はそれほどもうからない。それをいかに運用するか。例えばアメリカのベンチャーは一つの発電所として1,000台の風車と、例えば太陽電池を買い取りながら運用を最適化するなど、そちらだと思う。あまりにも限定してしまうと、新しいものは出てこないのではないかと思うので、ぜひ長崎の大学に限らず、広く調べていただいたらと思う。

【委員】

 地域の活性化や新しい産業ができてくるなど、企業誘致も非常に大事なことだと思う。しかし、元来、企業誘致というのは雇用の創出だったと思うが、今、長崎の地場企業は非常に深刻な人手不足に悩まされており、人が足りなくて会社が運営できないという、小さな会社もたくさん出てきている。そのような状況でも企業誘致は必要なのかと考える。
 以前、確か前部長に伺うと、事務職の企業誘致をしているという返答だったが、生産人口の人数は限られているので、市としてどのように考えるのか伺いたい。

【担当課】

 以前回答したとおり事務系の人材が不足しており、求人に対して求職者が少ない状況である。そのような中、オフィス系の企業の誘致にも力を入れてきた。ただ、それと同時に、製造業の誘致も行っており、企業誘致をして長崎にとどまってもらう、そこで働いてもらうという部分も、今取り組んでいるところである。併せて、地元企業に元気になってもらうため、地元企業に対する支援も行っており、企業誘致だけでなく一緒に取り組みたいと考える。

【委員】

 確かに難しい問題である。いわゆる事務系でもその事業内容によって需要と供給のバランスが崩れている。土日仕事をするサービス業が極端な人手不足になり、そういう業種のウエートが高い。そういう影響も出つつあるので、少しその辺を頭の隅に置いていただければと思う。
 委員のご意見のように、それこそネットワークをつくるとか、核になる人を呼び込んで組織を育てていく方が、急がば回れでかえって早い気がする。そういう事例が目に見える形で出てくると効くのではないか。次回はぜひそういうことも考えていただきたい。
 企業誘致でいろんな企業が入ってきているが、既存の長崎のビジネスや企業と情報共有したり、関連ができると、いろんな意味で新しい知恵がわくかもしれないので、交流等ができるようなことも考えいただければいいのではないか。

【委員】

 海洋再生可能エネルギーについて、資料では「海洋再生エネルギー」となっているが、正しくは「海洋再生可能エネルギー」なので訂正していただきたい。

【部会長】

 15ページ対応状況表の3番目、大学の先生を評価する指標として、外部資金獲得額が高いと評価されるとあるように、大学の先生はそういうネタはないかと考えており、いわゆる原始的なアイデアを持っている人は結構たくさんいると思うので、ぜひいろいろ回るといいのではないか。
 既に、長崎斜面研究会というのもあり、それが事業化したのかどうかわからないが、あるいは総科大と下水処理を発電プラントにかえるという取組みを行っているところもある。アイデアはたくさんあり、それを実際につないでいくと長崎以外の大学などにつながるケースもあると思うので、ぜひ、そういう調査はたくさんするべきである。新しいネタやニーズは結構たくさん出てくると思う。

【委員】

 次期総合計画に向けてだと思うが、もう日本人だけでは食べていけなくなってきている。長崎は中国の方には信用性のある場所でもあるので、そういう外力を引き寄せることも五次総以降は考えていかなければならない思う。
 5Gという時代がもうすぐ来ると場所による差が詰まってくる。中華街もあり、国際都市長崎を売りにしているところでもあるので、五次総では東京というより、アジアを広く見られるようなイノベーションに向けた企業など、そういうところに目を向けた特色の出し方を考えてもいいのではないか。
 今までのリソースも多分あると思う。福建省や、上海などにも事務所を持っておられるので、そういうところを利用して、そういうところの起業家の熱量、やはり中国は熱量が違うので、そういう熱量を取り入れて、もう東京を捨てて中国へ行くという目線も必要ではないかと思う。これからの10年を考える時、今から人口がどんどん増えていく東南アジアやミャンマーなどの人たちが来ると、そういうところの人材も引き寄せられるような、早いところ手打っておいたほうがいいのではないかと思う。

以上

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