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令和2年第1回 長崎市国民健康保険運営協議会

更新日:2020年3月11日 ページID:034281

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

市民健康部 国民健康保険課

会議名

令和2年第1回 長崎市国民健康保険運営協議会

日時

令和2年2月12日(水曜日)14時00分~

場所

長崎市議会第4会議室

議題

(1)報告事項

1.令和元年度長崎市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)について

2.令和元年度長崎市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)について

(2)審議事項

1.令和元年度長崎市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)(案)について

2.令和2年度長崎市国民健康保険事業特別会計予算(案)について

審議結果

(1)報告事項

 1. 令和元年度長崎市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)について

 (事務局説明要旨)
 これは、昨年11月市議会定例会に上程し、議決をいただいたものである。
事業勘定において、歳入歳出それぞれに442万3千円を追加し、歳入歳出予算の総額を、それぞれ552億5,434万3千円とした。
 補正予算の内容だが、歳出の総務費において、国民健康保険システム改修委託に係る費用として、442万3千円を増額した。
 概要及び事業内容であるが、改修内容は、オンライン資格確認等の実施への対応と、外国人被保険者の在留資格等の管理に係るシステム改修である。
 オンライン資格確認等の実施への対応に係るシステム改修だが、昨年5月22日に「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律」が公布され、保険者間で被保険者資格の情報を一元的に管理する仕組みが創設されることに伴い、令和3年3月からオンライン資格確認が導入されることとなった。オンライン資格確認においては、保険者(長崎市)が、予め被保険者の資格情報を国保中央会や社会保険診療報酬支払基金が管理するオンライン資格確認等システムに登録する。被保険者が、保険医療機関及び薬局で、マイナンバーカード又は被保険者証を提示することで、保険医療機関及び薬局は、オンラインで被保険者資格の有無を確認できるようになる。この資格情報の登録にあたって、現在、世帯単位となっている被保険者証記号・番号を、個人単位とする必要があり、被保険者証記号・番号に個人識別のための2桁の枝番を付番し、資格確認等システムに登録できるよう改修を行うものである。
 外国人被保険者の在留資格等の管理に係るシステム改修だが、今年度から、特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格が設けられたことに伴い、外国人被保険者の資格情報に在留資格及び在留期限日を追加して管理する必要があるため、改修を行うものである。
 改修費用は、オンライン資格確認等の実施への対応分が997万5千円、外国人被保険者の在留資格等の管理に係る分が38万円で、総額1,035万5千円となっており、そのうち令和元年度改修額は442万3千円、令和2年度改修額は593万2千円である。
 改修スケジュールだが、外国人被保険者の在留資格等の管理分については、令和2年4月に運用が開始されるため、今年度中に改修を完了する予定で、また、オンライン資格確認等の実施分は、今年度中に改修に着手し、令和2年11月までに改修を完了する予定である。
 財源内訳だが、システム改修費用の財源として国庫支出金を充当するものである。
 最後に、債務負担行為についてだが、オンライン資格確認等の実施への対応分においては、今年度改修を要する項目と令和2年11月までに改修を要する項目が定められていることから、令和2年度の支出限度額を593万2千円として設定するものである。

 【質疑】 なし

 2. 令和元年度長崎市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)について

 (事務局説明要旨)
 補正予算第2号は、直営診療施設勘定に係る補正予算であり、昨年11月市議会定例会に上程し、議決をいただいたものである。
 伊王島国民健康保険診療所及び高島国民健康保険診療所に係る歳入歳出を、それぞれ14万2千円増額補正し、歳入歳出予算総額を1億5,404万円としたものである。
 今回の補正予算の内容については、職員の給与改定に伴い、歳出において総務費を14万2千円増額し、歳入の一般会計繰入金において同額を増額したもので、内訳としては、伊王島国民健康保険診療所で3万9千円、高島国民健康保険診療所で10万3千円を増額したものである。

 【質疑】 なし

(2) 審議事項

 1. 令和元年度長崎市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)について

 (事務局説明要旨)
 事業勘定の歳入歳出に154万5千円を追加し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ552億5,588万8千円とするものである。
 補正予算の内容であるが、まず、歳出の2款 保険給付費において、一般被保険者療養給付費を1億1,195万1千円減額し、一般被保険者高額療養費を1億1,195万1千円増額するものである。これは、一般被保険者の1人当たりの療養給付費が当初の見込みを下回る見込みであること、また一方で、1人当たりの高額療養費は当初の見込みを上回る見込みであることに伴うものである。
 療養給付費とは、医療機関への入院や外来などに係る医療費総額のうち、自己負担額を除く部分、つまり、保険者が負担する額であり、高額療養費とは、被保険者が負担する自己負担額が限度額を超えた場合にその超えた部分を保険者が給付するものである。
 なお、療養給付費、高額療養費ともに、財源は県支出金の普通交付金であるため、これに伴う歳入の補正はない。
 次に(2)歳出の6款 諸支出金であるが、国庫支出金等過年度分返還金として154万5千円を増額するものである。返還額は、保険給付費等交付金 特定健康診査等負担金分が153万6千円、災害臨時特例補助金が9千円、併せて154万5千円である。
 交付金の内容について、県保険給付費等交付金の特定健康診査等負担金分であるが、これは国保の保健事業として実施している特定健診及び特定保健指導に係る経費に対して国・県がそれぞれ3分の1ずつを負担するもので、国・県分を併せて県交付金として交付されるものである。次に、国災害臨時特例補助金であるが、東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故に関して、避難指示の対象となった者に係る保険税の減免及び療養の給付に係る一部負担金等の減免の特例措置の実施に伴う保険者の負担増となった額を国が交付するものである。
 返還となった理由は、保険給付費等交付金 特定健康診査等負担金分については、特定健康診査等の受診者数が交付金申請時の見込みを下回ったことにより返還が生じたもの、また、災害臨時特例補助金については、対象者に係る一部負担金の免除額が見込みを下回ったことにより、返還が生じたものである。
 償還金の財源としては、前年度繰越金を充当するものである。
 歳入7款 繰越金であるが、平成30年度の決算剰余金が2億4,412万398円と確定したことに伴い、当初1千円としていた予算額を、2億4,411万9千円増額するもので、この補正額のうち154万5千円を先ほどの償還金の補正予算の財源として充当することとしている。
 続いて、歳入6款 繰入金のうち、国民健康保険財政調整基金繰入金である。これは、令和元年度当初予算において、歳入歳出予算の収支の均衡を図るため、同基金7億3,375万1千円を取り崩し、歳入に繰り入れることとしていたが、先ほど説明した繰越金、及び後程説明させていただく一般会計繰入金といった歳入予算の増額補正に伴い、繰入額を2億6,002万8千円減額し、4億7,372万3千円とするものである。
 補正額の算出方法だが、その他繰越金の補正額2億4,411万9千円から、償還金の補正額として154万5千円を差し引いた残りの額に、一般会計繰入金の補正額1,745万4千円を加えた額が、算出額2億6,002万8千円であり、今回の補正額となる。
 なお、参考として、基金の推移を表で示している。令和元年度においては、基金を4億7,372万3千円取り崩し、年度末の基金保有額が5億8,239万1千円となる見込みである。
 次に、一般会計繰入金は、1,745万4千円を増額するものである。補正額の内訳だが、保険基盤安定費繰入金(保険税軽減分)を2,998万8千円、保険基盤安定費繰入金(保険者支援分)を1,389万2千円増額し、財政安定化支援事業分を1,151万5千円、福祉医療現物給付波及分を1,491万1千円減額し、一般会計繰入金全体として1,745万4千円を増額するものである。
 概要について説明する。
 保険基盤安定費繰入金の保険基盤安定費(保険税軽減分)は、国保被保険者の保険税負担の緩和及び市町村国保の財政基盤の安定化を図るため、保険税の軽減相当額を市町村が一般会計から国保特別会計に繰り入れるもので、その負担割合は、県が3/4、市が1/4となっている。保険基盤安定費(保険者支援分)は、主に中間所得層の保険税負担の軽減を図るとともに、低所得者を多く抱える市町村を支援するため、保険税軽減の対象となった一般被保険者数に応じて、平均保険税の一定割合を市町村が一般会計から国保特別会計に繰り入れるもので、その負担割合は、国が1/2、県が1/4、市が1/4となっている。
 今回、保険基盤安定費繰入金の補正を要することとなった理由であるが、保険基盤安定費繰入金は、軽減対象世帯数及び軽減被保険者数が算定の基礎となっており、軽減割合は、政令に基づき、その所得額に応じて7割、5割、2割軽減となっている。軽減対象世帯数及び軽減被保険者数ともに、確定数が当初見込を上回っており、これに伴い、令和元年度保険基盤安定費の額が増となったものである。
 続いて、財政安定化支援分は、被保険者の所得が少ないために保険税収入が少ない、病床数が特に多いなど、保険者の責めに帰することができない特別の事情に基づくと考えられる要因に着目して、一般会計から繰り入れるものであり、繰入額を算定するための基礎額が見込みを下回ったことなどにより、繰入額が減となったものである。
 次に、福祉医療現物給付波及分は、子ども、ひとり親等、重度心身障害者が福祉医療費の現物給付により医療費が波及して増額した分について一般会計から繰り入れるものであり、国保被保険者である福祉医療受給者の医療費が当初の見込みを下回る見込みであることなどにより、繰入額を減するものである。

 【質疑】なし

 2. 令和2年度長崎市国民健康保険事業特別会計予算について

 (事務局説明要旨)
 事業勘定について説明する。
 平成30年度都道府県単位化における財政運営について、改めて、説明させていただく。
国保特別会計における財政運営の仕組みについて、改革前は、保険者である市町村が国保特別会計を設置し、支出すべき保険給付費に対し、歳入として受け入れる国や県の負担金などの公費を充当し、残りを保険料で賄うという仕組みであった。改革後は、都道府県にも国保特別会計が設置され、市町村の国保特別会計と連動した形で財政運営が行われている。市町村が支出する保険給付費に対し、その必要となる額すべてを都道府県が保険給付費等交付金として市町村に交付することとなり、都道府県はその交付金の財源に充てるため、市町村から納付金(国保事業費納付金)を徴収し、市町村は都道府県に収める納付金の財源として、被保険者から保険料を徴収するという仕組みに変わった。
 改革後における長崎市の納付金及び保険税の算定方法だが、従来の長崎市の保険税算定については、歳出の保険給付費等から、国・県等支出金などの収入を控除した残りの部分を当該年度の保険税で確保するというものであった。改革後は、県全体の保険給付費等から県全体の国・県等支出金を差し引いた残りが当該年度の県全体の保険税必要総額となり、県内全市町が県に納めるべき納付金総額となる。長崎市の本来の納付金は約144億円であるが、制度改革における新たな納付金制度による保険税算定方法の見直しにより、長崎市は国の激変緩和措置を受けることとなり、約9億円の激変緩和措置である公費補填がなされ、長崎市が長崎県に支出すべき令和2年度の納付金は約135億円となる。そして、原爆等の特別事情に係る交付金や一般会計からの繰入金等の長崎市独自の財源を控除した残りの部分が、制度改革後の長崎市が確保すべき保険税となる。
 次に、令和2年度長崎市国民健康保険税の税率等についてであるが、新制度において、県は市町が納付すべき納付金と併せて、その納付金を被保険者から集めるために必要と考えられる標準保険税率を試算し市町に提示する。市町は標準保険税率を参考にして、独自の保険税率を決定することとなる。県が示す標準保険税率は、長崎市の現行税率よりも所得割率で1.88%、均等割額(一人当たり)で7,677円、平等割(一世帯あたり)で3,570円、いずれも高い結果となっている。
 令和2年度における一人当たり税負担額等について、現行税率と県が提示した標準保険税率で賦課した場合の試算をしたところ、標準保険税率で賦課した場合の一人当たり税負担額が現行税率で賦課した場合よりも約1万2,000円の負担増となる見込みとなった。
 このような状況を踏まえ、県から示された納付金額の約135億円を含めた令和2年度の歳入・歳出予算の収支を見込んだところ、5億6,427万6千円の収支不足が見込まれた。この収支不足分については、本来、税率等の増額改定を行い保険税収入の増により賄う必要があるが、令和元年度末で5億8,239万1千円の基金が残る見込みであるため、令和2年度においてこの基金保有額から収支不足額5億6,427万6千円を取り崩すこととした場合においても、収支の均衡が図られ、予算編成が可能であることなどから、令和2年度の税率等は据え置きたいと考えている。しかしながら、被保険者数の減少による保険税収入の減や、70歳以上の被保険者数の増加に伴う医療費の増など、次年度も引き続き厳しい財政状況が続くと見込まれるため、国保事業費納付金の算定にかかる国や県の動きを注視しながら、令和3年度以降の税率等のあり方を検討してきたいと考えている。
 令和2年度歳入歳出予算は547億710万円で、元年度当初予算と比較すると、5億4,282万円、率にして1%の減となっている。
歳入の主なものは、国民健康保険税、これは被保険者の皆さまに納付していただくもので84億8,407万2千円、県支出金は、保険者が支出する保険給付費に対する普通交付金や国から県を通じて交付される特別交付金などで、413億8,967万5千円である。歳入総額のうち国民健康保険税の占める割合は15.5%、県支出金が75.7%と大きな割合を占めている。
 前年度予算との差が大きい主なものであるが、まず1款 国民健康保険税で、被保険者数の減に伴い、2億248万8千円の減となっている。次に4款 県支出金は、国保被保険者における原爆被爆者数の減などに伴う特別交付金の減により、1億1,078万1千円の減となっている。次に6款 繰入金は、一般会計からの繰入金において、財政安定化支援事業分が算定方法の変更に伴い減となることなどにより、2億5,414万円の減となっている。
 歳出の主なものは、保険給付費が405億2,439万円で、歳出総額の74.1%、国民健康保険事業費納付金が134億5,495万2千円で、歳出総額の24.6%を占めている。
 前年度予算との差が大きい主なものは、3款 国民健康保険事業費納付金で、7億1,058万6千円の減となっている。これは、県が受け入れる国等支出金において前年度より増となった交付金があることに伴い、納付金額が減となったものである。
 次に、国民健康保険の諸状況について説明する。
 まず、国保の加入状況についてだが、被保険者数は年々減少している。
 次に、医療費の動向についてだが、1人当たり医療費が令和2年度は50万4,147円で、元年度見込みと比較して3.59%の増、医療費総額は472億1,533万7千円を見込んでいる。近年は、被保険者数の減少に伴い、医療費総額は減少してきているが、1人当たり医療費は高齢化や医療の高度化などの要因から増加傾向にあり、令和2年度においては、70歳以上の被保険者数の増などにより、医療費総額は増加するものと見込んでいる。
 国民健康保険税の課税状況についてだが、国民健康保険税は医療分、後期高齢者支援金等分及び介護納付金分に分けて課税している。1人当たり調定額は、平成28年度の税率等改定以降ほぼ横ばいで推移しており、令和2年度は9万590円と見込んでいる。
 収納率の動向についてだが、現年課税分とはその年度に賦課する保険税で、滞納繰越分とはその年度以前に賦課した保険税のうち収納していないものになる。現年課税分は微増傾向、滞納繰越分はほぼ横ばいで推移しており、令和2年度当初予算においては現年課税分が92.81%、滞納繰越分が29.57%と見込んでいる。
 税率等の状況だが、税率等についてはさきほど説明したとおり、令和2年度は据え置くこととした。課税限度額については、3月に地方税法施行令の改正が予定されており、改正に合わせ、医療分の課税限度額を現在の61万円から63万円に2万円の増額、介護納付金分の課税限度額を現在の16万円から17万円に1万円の増額、併せて3万円を増額する予定としている。この課税限度額については、長崎市においては政令基準と同じ限度額をこれまでも設定してきたが、都道府県単位化後も、県内全市町が政令基準と同額の課税限度額を設定することを確認している。
 令和2年度長崎市国民健康保険事業については、主な取組みを資料に記載しているのでご参照いただきたい。
 
 直営診療施設勘定については、伊王島国民健康保険診療所と高島国民健康保険診療所の予算で、両診療所を合わせた歳入歳出総額は、それぞれ1億7,832万8千円である。
 歳入歳出の主なものである。
 歳入について、1款診療収入、1項外来収入は、4,764万3千円を計上しているが、これは診察代や薬代などの収入である。4款繰入金のうち他会計繰入金は、赤字補填のための一般会計繰入金5,607万1千円、事業勘定繰入金は、国民健康保険調整交付金3,736万7千円である。
 歳出だが、1款総務費、1項施設管理費、1目一般管理費は、1億4,364万円9千円を計上しており、これは職員給与費や施設の維持管理費である。2款医業費は、主に薬の購入費で、3,266万9千円である。
 説明は、以上である。

 【質疑】
(委 員) 県単位化されて丸2年が経過するが、県から示される標準保険税率は増加傾向にあるのか。令和元年度の標準保険税率は新年度と比べて、どれくらいだったのか。市が国保加入者に賦課している税率は、県単位化前と同じ税率だが、標準保険税率が増加傾向にあれば、来年度中にも税率の見直しも検討しなければならない状況になるという説明だった。県へ納める納付金があり、激変緩和措置もなくなってくる、それを令和3年度中に税率をどうするか考えるという形でいいのか。国保を運営する保険者の立場として、保険税を引き上げるという考えだけで、国保運営を回していって良いのかが問われていると思う。激変緩和の9億円を保険税だけで賄おうとすると、税を1割引き上げないといけない状況になるし、県に納付金を納めるための標準保険税率も現行税率とかけ離れてくるのであれば、やはり税の引き上げになると思うので、今でも約1割近くの方が保険税を納めきれないという状況の中で、保険税の改定だけで国保を回していくのはどうなのか真剣に考えなければならないと思う。

(事務局)  県が示した標準保険税率により見込んだ来年度の1人当たり税負担額は10万2,541円で、昨年度同時期に見込んだ平成31年度における1人当たり税負担額は10万3,251円となっており、去年のこの時期と比べると、若干減っている状況である。
 また、後段でお尋ねがあった部分についてだが、確かに令和2年度の税率については据え置きと考えているが、これはできるだけ保険税の引き上げは慎重に考えなければならないと。現行でも税の負担感があることは私どもも聞いているので、そこも含めた中で、しかしながら、国保財政も回していかないといけないという中では、まず歳入を充てられる部分は充てて、残りを保険税で納めていただく。来年度はこれまで積み上げてきた基金を使うことで、財政運営ができるということから、税率を据え置きたいと考えている。そして、令和3年以降についてであるが、激変緩和措置の期限はいつまでと示されていないので、当分の間、国の財源による措置はあるものと考えているが、保険税全体の収入が落ちてきており、基金も数字上では令和2年度末で約1,800万円しか残らない見込みであるため、ここも見据えながら、令和3年度以降の税率等のそもそものあり方も含めて検討する必要があると考えており、早い段階で運営協議会の委員の皆さまにもご相談させていただきながら、進めていきたいと考えている。

(委 員) その相談の中身が問われていると思うので、そこは真剣に考えていただきたい。滞納状況は改善傾向にあるが、18歳未満の子供がいる子育て世帯は3割近い滞納があっているのではないかと思う。これは、所得が一定あることと、保険税が大きいというのが一番の問題となっていると思うので、これを被保険者、市民に解決を求めるのではなくて、県単位化されても市や町も共同運営にあたるという立場は変わっていないので、市の責任において、滞納が大きい状況には目を向けていただき、子どもに係る均等割の減免など考えていただきたい。そういうところから、市が示した来年度の予算はまだ改善の余地があるのではないかと思う。

(委 員) 何点か質問したい。まず、令和3年度以降の税率等のあり方を検討していくということだが、この基金の動きを見ると、一定積み立てたものがなくなったら税率を上げるというふうに受け取れないこともない。人口減少等の問題もあると思うが、今後の議論においては、中長期的な見通しを加えた上で検討していただきたいと思う。来年度の予算においても約40億円程度の繰入金があるようなので、このあたりをどうやって下げていくのかという部分もあるので、考え方を一つお尋ねしたい。
 もう一点は、歳入の退職被保険者等国民健康保険税が増減率がマイナス85パーセントとなっているが、そこの理由が見えないので、説明をお願いしたい。

(事務局) まず一点目の税率等の考え方において中長期的な見通しが必要というところであるが、平成28年度に税率を改定して、それまで基金がゼロであったのを、税率改定した中で基金も積み上げてきて、被保険者が減っている中で、基金も減ってきたという状況になる。これまでは中長期的な見通しを立てることもできたが、県単位化後は、市が県に納める納付金の試算額、これは130億~140億円という金額になるのだが、県が算定の見通しをなかなか出すことができない。これは、長崎市だけで算定できるものではなく、県内の市町の状況や他の医療保険との兼ね合いがあり、納付金が確定するのが1月になってからである。この部分の見通しがきかないというところで、これまでと比べると中長期的な見通しを立てることができなくなった。今後どうするのかについては、先ほど「税率等のあり方自体も検討していく」と説明したが、これまでは、将来の5年、10年先を見据えてどうするのかとしてきたが、これからは、他都市の例にもあるが、毎年度、納付金の状況をみて、税率を上げるのかどうするのかとするようにならざるを得ないのではないかと思っている。しかし、ぎりぎりにならないと税率をどうするのか説明もしにくくなるので、皆さまには、ところどころ、途中経過の話もしながら、この税率等のあり方もどのようなものが良いのか、ご意見をいただきながら進めていこうと思っている。二点目の退職被保険者等国民健康保険税だが、退職被保険者に係る制度はすでに廃止されており、現在経過措置中である。そのため、対象者がほとんどいなくなっており、これだけの減になっている。

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電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1118

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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