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更新日:2020年11月16日 ページID:035649
福祉部 地域包括ケアシステム推進室
令和2年度第1回 長崎市地域包括ケア推進協議会 全体会
令和2年10月23日(金曜日)19時00分~20時30分
ホテルセントヒル長崎 2階 妙見の間
(1)委員交代に伴う会長の選任について
(2)地域包括ケアシステム構築に向けた取組について
1.長崎県地域包括ケアシステム評価シート
2.ロードマップの進捗状況
(3)第8期介護保険事業計画の策定について
(4)その他(今後のスケジュール等について)
―議事開始―
【事務局】
事務局による、開会のあいさつ。
委員紹介 … 委員28名中、3名欠席
⇒ 欠席委員のみ紹介し、他の委員の紹介は名簿及び座席表にて代える
令和2年度中に新たに就任した委員の紹介(A委員、U委員、S委員、N委員)
オブザーバー(1名)、傍聴者(2名)の紹介
事務局、関係課紹介 ⇒ 座席表にて紹介に代える
福祉部長あいさつ
資料確認
議題(1) 委員交代に伴う会長の選任について
委員の互選により、U委員が会長に選出される。会長席に移動後、会長からの挨拶。続けて副会長からの挨拶。
以降、会長による議事進行。
議題(2)-1. 長崎県地域包括ケアシステム評価シート
【事務局】
資料1を用いて、地域包括ケアシステム評価シートの概要を説明。(2ページ上段~5ページ上段)
資料3を用いて、県によるヒアリング後の長崎市の自己評価を紹介。全78項目のうち、12項目をピックアップして説明。同時に当日配付資料を用いて、説明した評価の視点に対応する具体的な取組み内容を紹介。
説明を行った項目は、以下の通り。
A 医療
1.No.16 「在宅医療、終末期医療、自宅・特別養護老人ホーム等での看取り等に関する住民への情報提供(ACP(アドバンス・ケア・プランニング)、エンディングノート等)や理解促進の取組があるとともに、住民が気軽に相談ができる窓口等がある。」
⇒当日配付資料の2ページ上段に対応
B 介護
1.No.22 「保険者や介護サービス事業者等が介護予防・重度化予防の視点、目標を共有し、排泄の自立、服薬の確認、適切な食事(栄養)摂取などについて、様々な関係者が連携して在宅生活の継続に向けた取組や働きかけを行っている。」
⇒当日配付資料の2ページ下段に対応。
C 保健・予防
1.No.27 「ケアプランを作成する際に、介護予防・日常生活支援総合事業における多様なサービスをプランに位置づけている。」
⇒当日配付資料の3ページ下段に対応
2.No.30 「生活習慣病予防、疾病予防、健診、介護予防、重度化予防などの一次予防、二次予防、三次予防を効果的に行うため、各種データ分析等により、関係部署が連携して地域の健康課題の把握・分析を行っている。」
D 住まい・住まい方
1.No.36 「サービス付き高齢者向け住宅において、医療機関や介護事業所等との連携により、適切な医療・介護のケアが受けられる体制が取られているか把握できている。」
⇒当日配付資料の4ページ上段に対応。
E 生活支援・見守り等
1.No.39 「見守り、外出支援、買い物・掃除等の家事支援、日常のちょっとした困りごと支援などを行う事業主体(地域資源)が把握され、そうした地域資源が住民、関係者に周知されている。」
2.No.40 「地域の様々な関係者(NPO法人、民間企業、ボランティア、社会福祉法人等)が参画する生活支援に関する体制整備が進むとともに、生活支援コーディネーター等が地域の様々な資源を把握したり、住民の声(ニーズ)を聞くような活動(出前講座、勉強会等)を行っている。」
⇒当日配付資料の4ページ下段~5ページ上段に対応。
F 専門職・関係機関のネットワーク
1.No.54 「多職種ネットワークの活動等を通して、情報連携のための共通シート(連携パス、共通様式等)が活用されている。」
G 住民参画(自助・互助)
1.No.58 「災害時を想定し、高齢者や障害者等の要支援者一人ひとりに対する避難支援者、避難方法等について、避難行動要支援者に係る個別計画が作成されている。」
H 行政の関与・連携
1.No.67 「市町は、自立支援に資するケアマネジメントの視点(自立支援型ケアプラン)について、地域包括支援センターや介護支援専門員等に普及する取組を行っている。」
⇒当日配付資料の2ページ下段に対応。
2.No.76 「福祉ニーズの多様化・複雑化などに対応するため、高齢者・障害者・児童等の支援を単独の機関のみで対応するのではなく、包括的な相談支援体制(ワンストップ型等)や他分野との連携強化による総合的な支援の提供体制について検討がなされている。」
⇒当日配付資料の5ページ下段~6ページ上段に対応。
3.No.77 「認知地域支援推進員や認知症初期集中支援チームが設置され、早期診断、早期対応に向けた体制づくりが整えられている。」
⇒当日配付資料の6ページ下段~7ページ上段に対応。
【会長】
事務局から説明があった長崎県地域包括ケア評価シートについて、長崎市のヒアリングに参加された副会長、及びF委員の方から、この評価シートの意味や、ヒアリングに参加しての感想や補足も含めてお伺いしたい。まず副会長から何かあるか。
【副会長】
県の各市町へのヒアリングに毎年参加しており、長崎市のヒアリングにも参加させていただいた。
長崎県内の市町を回って認識したこととして、長崎市以外のほとんどの市町の最大の課題は「資源がない」ことであった。長崎市は逆で、資源はあるが、それを組み合わせていくことが複雑で、そこに苦労しているのではないかということを感じ、実際そのように申し上げたところ。
長崎市は圏域が多数あり、例年はどの圏域もそれほど変わらない平均的な評価であったが、今年は圏域ごとの詳細なデータが出ており、それに対して長崎市がどう関わっていくかということが見え始めてきたような感想を持った。
地域包括支援センターが直営の市町は、一体的に課題を共有できている傾向にある。長崎市の場合は委託になるため、課題を市と地域包括支援センターを運営する委託先で共有できていないのではないかと感じていたところであったが、当日配付資料にて様々な活動内容が示されており、このような活動が浸透して、課題を市と地域包括支援センターで共有できてきたのではないかと感じたというのが感想。
今年から、F委員も一緒に参加いただいているが、感想等はあるか。
【F委員】
今年初めて、このヒアリングの場にオブザーバーという形で参加させていただいた。
感想としては三点。まず一点目が、評価の項目数が78個と膨大であること。これだけ多数の項目を個々に詳細に評価して答えることはできないと思う。おそらく今の時点では、この評価は各市町における「体制づくり」ができているのかということの評価に留まっているのではないかと感じる。例えば体制ができていても、実際の利用率はどの程度か、例えば本来それを供与すべき人が100人いるのにも関わらず3人ぐらいしか利用してないのであれば、体制ができていたとしても問題だと思われるが、そういった所まで、78項目を詳細に評価するのは難しいのではないかと感じた。
従って、全てを均等に評価するのではなく、地域ごとに強み、弱みがあるので、そこに優先順位をつけて取組みを実施し、その部分を評価する方がもう少し効率的で、住民に寄与できるのではないかと感じた。
二点目として、例えばサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどの施設は充足しているが、金銭面で問題があり入れない人たちがどうなっているのか、そういった部分の評価が必要ではないかということ。
三点目として、マンパワーの部分。介護職は、一般的に給与の問題などで離職者が多く、人材不足の状況にあるが、そういった問題は地域で解決することが難しいので、どのように評価し解決策に導いていくかというようなことも大切なのではないかと感じた。
【会長】
他の委員から、この議題について意見等はないか。
【T委員】
この評価が妥当なのかどうかということを毎年問題だと感じていたところ。その中でF委員が言われた、現状では「体制づくり」についての評価ではないかという印象だったというところは、なるほどと思った。
そうであれば、現状は表面や形を評価しているだけであるが、結果としてそれが住民にとって効果的であったかどうかという視点が大事なのであれば、次の段階では必ずその視点を含めた評価が必要だろうと思われるが、長崎市とのヒアリングの中で、県としては何を見ているのかという点を知りたい。
県はあくまで体制を見ていたのか。中身まで見るのであれば、どのようなヒアリングを行ったのか。そのヒアリングの結果として県と市に評価の考え方に相違があって、例えば市は「」と付けていたが、県が見ると実は「△」であったとか、ヒアリングで評価が変わったところがあったのかもお尋ねしたい。
【F委員】
確かにヒアリングの中で、「長崎市のここは『』になっているが、本当に『』なのか。」というやり取りがあったものと記憶している。
【事務局】
今年8月に、自己評価に対する県のヒアリングを受けさせていただいたところ。その中で項目ごとに確認し回答していく中で、長崎市は「」と判断しているが、県の方としては疑義があるとして、やり取りを行ったものもある。
例えばNo.40の生活支援コーディネーターの話については、本市は生活支援コーディネーターを専任では配置していない中で、県としては配置した方が良いというご指摘をいただいたというものがあったが、本市としては、専任でなくても地域を支えるためのコーディネートの役割を担う資源があれば良いのではないか。そういう意味で、今はその役割というのは地域包括支援センターや社会福祉協議会の職員、あるいは市のまちづくり支援員がその役割を担っているから、「」と判断したというやり取りを行った。
そのような形で、ヒアリングを通じて項目ごとの評価を一つ一つ、県とやり取りしながら確認している状況である。
【T委員】
話を聞く限りでは、あくまで形が整っているかどうかを見ているだけだと感じるので、その点を県の方に提案すべきだと考える。
8分野の点数もほとんどが4点になってきているということで、分野ごとの体制が整った上で、結果として住民に満足したのかどうか、住民に適切なサービスが提供できたのか等、そういったもう一歩踏み込んだ評価基準を作るべき、ということを県に提案すべきではないか。
【副会長】
T委員の発言にあったような意見は毎年出てきているところ。この評価はあくまで構築の基準ということで、現状では枠組みや仕組みを評価するための指標として作られているのは間違いない。次はこの評価をした体制で、どれだけ成果が上がったかということが求められるということは、私も県に申し上げており、それを作る構想に動いているのではないかと考えている。
この評価については、確かに「もう体制ができているからいいのではないか。」という異議があったため、今年度は、何件こういう活動したか、というような実数を考慮した形で見直した指標が示され、それに沿って評価しているという現状。
住民の満足度については、最大の課題と考えている。これをどうやっていくかというのは、長崎市でもこれを考えていくというのも一つの方向性だと考えており、これからも考えていただきたいと思っている。
【会長】
県の構築支援部会のある委員であるC委員から何か意見等はないか。
【C委員】
来週開催予定の県の構築支援部会において、県内の全市町の評価について、承認を得る手順となっている。
評価基準については、県の構築支援部会でも様々な御意見をいただきながら、少しずつ長崎版として作り変えている。その中で今年度は、各県下の市町を見ると、評価基準のレベルが上がっているところがある一方で、現状と同じところもあり、市町によって「」や「」の基準が厳しくなっているところも見受けられる。
また、昨年度の県の構築支援部会で、やはり住民の評価や、協力機関の評価はどうなっているのかというところが議論となったことを受け、今年度はなるべく協力する関係機関と一緒に協議して評価してほしい旨を伝えており、ヒアリングの中でもそういった協議を経た結果だという認識でヒアリングさせていただいている。
長崎市が「」の評価をしている項目は、それを踏まえた中で評価しているものと理解しているし、評価が低い項目については、そういった連携が不足しているものと考える。
この後の議題にもあるが、第8期の介護保険事業計画の策定のために実施するニーズ調査において、各市町でアンケート調査をする際に、アンケート項目に「地域包括ケアシステムをご存知ですか。」、あるいは「地域包括ケアシステムの内容を知っていますか。」という項目と、それから「実際に進んでいますか。」というようなアンケート項目を、構築部会の意向として県の方から入れさせていただいており、その結果を今後県の方で集約していって検討するという流れになっていると思うので、評価の結果をフィードバックしていくような体制ではあると考えている。
【会長】
各委員からの意見があったように、形だけの評価に囚われていないかという面もあろうかとは思うが、まずは形を作った上で肉付けをしていくことも方法として必要だと考える。そういったところも同時に考えてもらいながらやっていただきたいと考える。
議題(2)-2. ロードマップの進捗状況
【事務局】
資料5を用いて、現時点での長崎市の地域包括ケアシステム構築ロードマップについて説明。
【会長】
各委員から、説明のあったロードマップについて質問、意見等ないか。
⇒意見なしのため、次の議題に移る。
議題(3) 第8期介護保険事業計画の策定について
【事務局】
資料1を用いて、国の第8期介護保険事業計画の基本指針、及び長崎市の方針について説明。(5ページ下段~7ページ上段)
【会長】
只今の議題について、委員から意見等はないか。
【I委員】
地域包括ケアシステムの構築を進めるにあたっては、高齢者のみならず、高齢者以外の介護を必要とする人たちも視野に入れておかないといけないものと認識している。その結果、共生社会が生まれてくるということだと考えている。
この議題の第8期の介護保険事業計画の策定における長崎市の方針というのが、高齢者の施策に偏った文章になっている。また、資料にあるように、第7期の介護保険事業計画の中に「長崎版地域包括ケアシステムの深化・推進」が組み込まれている。
現実には、もともと障害を持たれている方が高齢化してきており、自分で生活できていたそのような人が生活できない、あるいはその直前の状態になっているというケースも多々見受けられる。このような人たちが、地域包括ケアシステムの中で支援されずこぼれ落ちていくのではないかということを危惧している。
そのような現場の状況もあるので、地域包括ケアシステムが「高齢者の」施策であるような印象を与える表現となっているのが気になったところ。
【事務局】
今回の議題は介護保険事業計画に関することであり、対象者の大半が65歳以上なので、対象を高齢者に絞るのは致し方ないものと考える。
一方で、地域包括ケアシステム自体は、高齢者だけでなく、障害を持っている方や、難病を持っている方、あるいは子育て世代の方など、地域で暮らす弱者の方を、医療・介護・介護予防・生活支援・住まいを一体的に提供して支えていこうという制度であり、I委員の発言のような全世代型の地域包括ケアシステムにしていくべきと考えており、福祉部の立場としてもそのように進めていきたいと考えている。
【I委員】
今後「長崎版地域包括ケアシステム」について記載する際は、そのように全世代型のものを目指す旨を明記した方が長崎らしさも出ると思う。現在、この地域包括ケアシステムの関係者は、どうしても対象が高齢者であるという意識になってしまっているので、ぜひそのように提案したい。
【会長】
他にご意見はないか。
【T委員】
第7期の介護保険事業計画の基本方針は、先ほど示された資料5のロードマップの推進方策の中に全て網羅されているのかという点と、仮に全て網羅されているとして、第8期の介護保険事業計画策定にあたってこの方針が変更、追加された場合には、ロードマップ中の推進方策がさらに変更、追加されるなどの方針があるのかという点をお尋ねしたい。
【事務局】
資料1の6ページ下段に記載した第7期の重点事項は、資料5のロードマップ中に一応網羅されているものと考えている。
また、第8期の介護保険事業計画を策定する中で、社会福祉審議会などでの意見を経て変更等が生じた場合は、このロードマップについても随時修正が必要になってくるものと考えている。
【会長】
以上、いただいたご意見等を踏まえ、長崎市の第8期介護保険事業計画を策定する中で、地域包括システムの構築につきましてもご議論いただきたい。
議題(4) その他(今後のスケジュール等について)
【事務局】
当日配付資料を用いて、令和2年度の今後スケジュール案について説明。(7ページ下段)
スケジュール説明後、事務局から医療・介護の情報共有システム化のワーキンググループの設置について提案。以下、ワーキンググループ設置についての議事。
【事務局】
医療・介護を含めた多職種の連携が求められる中で、新型コロナ禍という状況でもあることから、ICT(情報通信技術)を使って、医療機関、地域包括支援センター、ケアマネジャー間の連携を進めていく必要があると考えている。
方法としては、長崎県で進めているあじさいネットを用いることも考えられると思うが、様々な方法を検討するため、医師会や地域包括支援センター、介護支援専門員連絡協議会に加え、あじさいネット事務局役員のT委員にも入っていただき、医療・介護情報のシステム化について協議するワーキンググループを設置してはどうかと考えているが、T委員はどう考えられるか。
【T委員】
良いと考える。あじさいネットに加入する会員数も徐々に増えてきている。テレビ会議システムを持っており、情報が暗号化された中で情報共有できるだけのセキュリティの状況もあることから、実施は十分に可能。
ただし、あじさいネットは入会していない施設等は使用できず、入会には費用が掛かることから、入会していない施設等についてはその部分を支援していただければ、その問題は解決できるのではないかと思う。
【事務局】
あじさいネットだけでなく、簡単なSNSでやり取りできる別システムを用いる方法も考えられるので、様々な意見を踏まえて協議させていただきたい。
【T委員】
あじさいネットはZoomのライセンスを購入しているので、情報共有だけで良ければやり取りはZoom内でも可能だと考える。他にも方法はあると思われる。
【事務局】
そのような点も含めて、協議する場を設けさせていただきたい。
【会長】
事務局から提案がなされたので、T委員も協議の場に入り、ご検討をいただきたい。
他に意見等はないか。 ⇒ 意見なし。
【会長】
会長が議事内容の総括を行った後、進行を事務局へ返す。
3 閉会
【事務局】
事務局による、閉会のあいさつ。
―議事終了―
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