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令和4年度 第1回長崎市図書館協議会

更新日:2023年12月8日 ページID:041349

長崎市の附属機関(会議録のページ)

担当所属名

市立図書館

会議名

令和4年度 第1回長崎市図書館協議会

日時

令和4年8月25日(木曜日) 13時30分~

場所

長崎市立図書館1階 新興善メモリアルホール

議題

(1) 長崎市子ども読書活動推進計画について
ア 計画概要
イ 第二次計画の取組状況
ウ 第三次計画の取組み
(2) 長崎市立図書館の運営状況について
ア 統計
イ 市民の声
ウ 事業実績
(3) その他

審議結果

(会長)
本日の協議会の出席者は、9名である。「長崎市図書館条例 第23条第2項の規定により、委員の過半数をもって会議を開くことができる」とあり、過半数の出席があるので会議の成立を確認した。これより、議題に入る。
まず4の協議事項について説明をお願いする。協議事項は(1)長崎市子ども読書活動推進計画(2) 長崎市立図書館の運営状況 (3)その他の項目に分かれている。まず(1)長崎市子ども読書活動推進計画について議題とする。事務局から説明をいただきたい。 

資料を基に事務局から説明 

(会長)
これより質疑応答に入る。ご意見等ありましたらどうぞ。

(委員)
今年度の重点課題に加わった読書に障害等のある人への支援と図書ボランティアの養成についてお尋ねしたい。ボランティアの養成で今どのようなことに苦労されているか。どのようなプランがあるかお聞かせいただきたい。

(事務局)
ご質問の、ボランティア養成の上で苦労していることについて、市立図書館では図書の配架や読みきかせなど何種類かのボランティア活動を実施している。委員のお尋ねは読みきかせに係るボランティアのことかと思う。読みきかせボランティアについては、この何年か我々も数字を追っているが、まず年々高齢化が進んでいること、そして後継者の育成が進まない現状がある。読みきかせボランティアをされている方は皆さんとても熱心に勉強されている。図書館で開催する読み聞かせの研修に毎年参加し、常に新しい情報を取り入れて技術や知識を進歩させている方もいる。ただ、そのような方が一人で後継者育成のための講座などを開催できるような状況にないことが一つある。また別の視点では、読み聞かせは聞き手の反応をみながら読むことが大切だが、新たに読みきかせボランティアを始めようという方にとっては、小さな子どもたちからの反応を読み切れず、読み聞かせ自体がうまくできていないのではと心配になることもあるので、後継となる若いボランティアが生まれにくいということも問題点の一つだと我々は認識している。そのため図書館でも、そういったところをうまく調整しながら新しい読み聞かせボランティアが育っていくような環境を提供している。実際、そのボランティアの方たちが、地域の近隣施設に出向いて読み聞かせをしていただくことも難しいことがある。そこで図書館からは、近隣でボランティア活動をしている人の情報を地域の施設に伝えることで、その施設で活動してもらうことを考えている。

(委員)
今の件の続きとしてお尋ねしたい。各学校にも図書ボランティアはいると思うが、今のお話にあったボランティアと学校のボランティアは同じものなのか。

(事務局)
例としてお話ししたのは市立図書館に限定したボランティアである。本質的には学校で活動しているボランティアたちも同じ趣旨で活動されていると思う。ただ活動の場所が図書館だったり公民館だったり、または学校など違ってはいるが、読みきかせの話でいくと、年齢がある程度区分けされている小学生に対する読みきかせは、図書館や公民館などでやっている小さい子向けのお話し会よりも取り組みやすいと聞いている。

(委員)
学校で図書ボランティアをやっている方は、卒業と同時にやめてしまうことがある。そのような方が図書館でボランティア活動を続けるといったつながりがあればよいが。

(事務局)
一度学校でボランティア活動を経験した方には、できるだけ長く継続していただきたいのが私たちの考えである。新しい活動の場として市立図書館や地域の図書室などで活動できるようにと考えている。余談になるが、長崎市北部の三重地域の学校でボランティア活動をされている方が、公民館等でも活動していると聞いている。今、委員が言われたことも決して難しいことではないので、進めていけるのではないかと思う。

(会長)
今の意見に関連するが、長崎市で学校ボランティアを地域のボランティアへつないでいくことはできるのか。

(事務局)
何年か前に私たちも同じような提案の情報を得て、積極的な活動をしていただきたいと考えて、そのような取り組みをしたことがある。実際、ボランティアの方たちは、自分たちの状況の中で活動していくことは問題ないが、新しい活動の場を広げていくことに対してはなかなか難しいと考えられていることもあり、私たちが思っているようには進んでいかない。数年前、桜馬場で読み聞かせをしている団体に、南部の三和公民館で活動できないかと、また北部でもお願いできないかと薦めてみた。三和では自分たちで読み聞かせができるまでになったのだが、直後にコロナ蔓延あり、活動ができなくなったことがあった。なかなかうまくいかないこともあるが、それぞれの団体や新しい方たちを活動に繋いでいくようしている。

(会長)
成功例をお伝えすると他の地域でも繋げられそうだ。子供の本への取り組みをされているところでの現状はどうか。

(委員)
25年ほど前から市の北部の公民館やふれあいセンターで子供協議会の活動をしているメンバーがいる。中には学校からの依頼を受け、学校での活動を継続している人もいる。今、問題になっているのは、コロナの感染が10代の子供たちに蔓延していることで、仕方なく活動を停められている。読み聞かせは小学生が対象だが、市立図書館でも乳幼児を対象に参加させていただいている。しかしコロナ禍は予想しておらず、活動の未来がみえない。ただ、20年から30年にわたって活動している人もいて、最小限度の活動は続けるようにしているがメンバーの高齢化が進んでいるので、なんとか40代50代の後継者を育てるのが課題である。コロナ禍の中、学校や公民館などでの活動は縮小を余儀なくされている。

(会長)
第三次の計画の際にも意見をだしたが、学校図書館司書の1校1人配置実現のため今後も継続して意見を出したい。学校現場からもそのような声が上がっている。予算の問題もあろうが、図書館が開いているときにいつも人がいる1校1人の実現を求めたい。

(委員)
高齢者 障害者など 特殊な貸出方法 貸出率についても教えていただきたい。

(事務局)
アクセシブルな書籍の貸し出しについては、現状5000冊程度で年に1000冊ほど増やすよう目標値を定め、大活字本や録音図書などの書籍を増やしている。一般の利用者でも文庫本サイズでは読みづらい高齢者などが積極的に借りられている。委員のいわれるように障害者限定ではないが、貸出し数は年々増えている。そのほか、図書館に直接来館できない方に郵送貸出などを積極的に利用していただける状況を整備している。令和3年度図書館年報19ページに、障害者サービスの種類や利用件数を載せており、対面朗読室の利用は0、宅配サービスが90件である。対面朗読サービスについては、対面朗読室が密閉された部屋で本を読むため、新型コロナのもとでは利用しづらいものと推測している。他に、視覚障害者など図書館に来るのが難しい方について、県の障害者サービスセンターなどとも交流を続けているが、やはり対面朗読室の利用は難しいようだ。

(会長)
引き続き、長崎市立図書館の運営状況について、事務局から説明を求める。 

資料を基に事務局から説明 

(会長)
質疑応答に入る。何か意見はないか。

(委員)
利用停止数が令和2年の1221件から令和3年には2406件にほぼ倍増しているのは、何が原因か。延滞の数に比べて停止数はかなり多いが。

(事務局)
コロナ禍で臨時休館があり、本来なら延滞利用者には督促の連絡をするが、来館を促すのは厳しいのでそれを控えていた。また、コロナ禍のため来館を控える方もいる。本人または家族が感染した場合に、返却のために来館できないとの電話が相次いでいる。そのような状況が影響しているかもしれない。

(委員)
貸出停止者が再び借りたい場合は、すぐ解除されるのか。

(事務局)
返却された翌日から貸出は可能である。

(委員)
簡単に貸出停止は解除できることはわかった。

(会長)
電子書籍は図書のなかに入っているのか。

(事務局)
資料の数値は全て一般の書籍類で、電子書籍は入っていない。
一般の図書と電子書籍は全く別のシステムになる。このため、紙の書籍を借りられなくなっても電子書籍の貸出しはできるのが現状である。電子書籍が紙の書籍よりより多く借りられるわけではないが、貸出しを停めないまま利用できる。

(委員)
香焼図書館で貸出し点数が減っているのはコロナの影響だと思うが、蔵書数まで減っている。除籍が増えているのだろうが予算の面とか何か理由があるのか。

(事務局)
表が判りにくいようだ。香焼図書館だけではなく他の図書室も含めた55施設の合計となっている。市立図書館ほか各施設において、新たな本の購入と古い本の除籍を随時行っている。その中で、増加数より減少数が多いことが見受けられる。一概にどこの施設というわけではないが、公民館等からふれあいセンターなどに移行する施設がある。一例としてヴィラ・オリンピカ伊王島の図書室が別の施設に移転することとなった。図書室移転の際に全ての資料を持っていくわけではなく、除籍したものがあるので、大きく減ったように形に表れている。

(会長)
では引き続き(3) その他の項目について事務局の説明を求める。 

資料を基に事務局から説明 

(委員)
些細なことだが、県内の横断検索カーリル長崎についての利用者の意見で、これは県立図書館のトップページから入れるので、市の図書館でもリンクを貼ればよさそうだが。知ってる人は使えるのだが、他の利用者のためにもあってよいのではとの意見のようだ。
それから館内でWi-Fiが使えるとなると、図書館で提供しているインターネットは何のためなのか、そのすみ分けはどのように考えられるのか。ゲームとかスマホでは見づらいものを見る人がいるかもしれないので。

(事務局)
公共図書館の情報アクセスの考え方では、パソコンの普及が進んでいなかった頃は、図書館のパソコンを利用してインターネットに接続していた。今、スマホが普及しているが、パソコンでないとみられないサービスなどがあり、Wi-Fiが普及してスマホでネットが見られる状況でも、パソコンを使い調べものをする人がいるので、パソコンを減らすのは難しい。横断検索については、カーリルを図書館のホームページに出せるかどうかが問題です。本来、横断検索の仕組みは、県立図書館が準備し、県立図書館移転の際も変わらず提供された。公共施設としては、民間サービスを積極的に活用しにくい状況にある。

(会長)
カーリルを公共図書館が使うことは少ない。県立図書館の横断検索がカーリルになったのは個人的にはがっかりしている。本来なら県が持つべきである。ICチップについて質問だが、10年から15年が耐用年数と言われていたが、市立図書館開館から15年目になるので劣化が懸念される。公共図書館でICチップを文庫本などに貼っているが、同じような事例が発生しているのか。

(運営事業者)
ICチップには長崎市立図書館で使われているものとその他のものと二種類ある。今ICチップを導入している図書館にはどちらを選ぶかによって劣化の状況も変わるが、どうしても経年や利用回数による劣化の問題があり、ICチップの劣化が書籍の劣化にもつながるので、回答にあるとおり本の劣化やICチップの劣化が本の買替え時になると思う。そのあたりを把握したうえでICチップの読取りが悪いなど利用者に迷惑をかけないような対応をしたいと考えている。

(会長)
では引き続き事業実績について説明を求める。 

資料を基に事務局から説明 

(委員)
事業実績の最後のあたり、6月26日にリサイクル市が開催された。私達のボランティアグループ長崎・図書館ともの会で初年度から準備・当日のお手伝いをさせていただいている。コロナ禍の前は毎回1000人を超える方が来場し、以前は2日間だったが、今は一日だけである。コロナの元、図書館側での事前申込みで整理券配布という方法に変った。往復はがきでの事前申込みで1時間毎に区切って希望を取り、人数を調整することで今回も実施した。6月の開催では来場328名、持帰り298名。譲渡が4303冊。約1割の方が来場しながら持ち帰らなかった。今回、自分は午前中のお手伝いを担当したが、毎回、利用者から持ち帰りの冊数が少ないと言われることがある。特に今回は20冊までだった。コロナ禍でバスに乗るのも不安があり、なかなか図書館に来られないがリサイクル市を毎年楽しみにしている。ただ持ち運ぶには20冊でも重い。それで旅行用のキャリーバッグを用意する方もいる。以前はシリーズ物については1冊とみなしていたが、今は1冊ずつになっているから連続ものは持ち帰りづらいとの意見もあった。持ち帰りの冊数をもっと増やしてほしい。事前申し込みになる前は午前7時半から並ぶ人もいて、開始直前には400人を超える方が待っている状態があった。今、コロナ禍で人数制限もあるが、以前は午後からフリータイムで持帰り自由だったので持帰りももっと多かった。リサイクル市が終わると図書館スタッフと一緒に後片付けをするが、毎回終了時に大量の本が残る。市民が読みたい本を選んでくださったのに、あれが全て処分されるのは実にもったいない。持帰りを50冊くらいにするのは難しいと思うが、秋に予定される次のリサイクル市では冊数制限を緩和するなど臨機応変に対応いただければ残る本が減るかもしれない。また、1冊でも多く、何か他に活用できないものだろうか。

(事務局)
リサイクル市について、残った本は地域の図書室などに再分配し、続けてリサイクル市を実施する流れとなっており、リサイクル市終了後の月曜日に一定の数をお渡ししている。残った本が全て処分されるわけではないことをご理解いただきたい。最近はふれあいセンターなど、公民館のときにはなかった本を利用して地域の方との積極的な交流を考える施設長もたくさんいる。そのような施設に再譲渡している。
会場への入場制限について、コロナ禍のもと会場の広さに対し何人までと制限しているように見えるかもしれない。実はコロナ禍の前から来場者については、我々で問題視している事案があった。長崎市立図書館で開催するリサイクル市で長崎市民が納めた税金で購入した本に対し、他の市町から大勢の人が来て大量に持ち帰っていた。それから、市立図書館の除籍印の押された本が古書店にあったとも聞いている。古書店のスタッフがそのまま入って来て本を持ち帰り販売していたようだ。この対応策として、少なくとも貸出券を持つ図書館の利用者に参加を限定できないか検討していた。ただ、これは参加者が大幅に減る懸念があった。たまたまコロナ禍で入場者数を制限する必要が出てきたため、今の形態になった。そんな中でも、委員が利用者から言われたことは考えてみる必要があると思う。今のやり方が全て正しいわけではなく、今後も見直していかなければならないだろう。さらに利用しやすいリサイクル市をめざしていきたい。

(運営事業者)
ご意見、ありがとうございます。今の方法がベストであるかどうか考えながらリサイクル市ほかの運営を進めていくことが必要である。コロナ禍を含め状況はつねに変化しつつあるので、いろいろ相談しながら進めていきたい。秋の実施に間に合うかどうかわからないが、寄せられたご意見を参考にさせていただきたい。

(会長)
では、事務局からの報告などはないか。

(事務局)
資料を用意していなかったが、一点だけ報告がある。3月の協議会で、令和4年12月末でPFIとしての事業が終了し、引き続き民間の方々に図書館の運営をお願いすると説明した。本日、市立図書館の運営に関し、次の指定管理者の候補者が決まった。これについて9月議会で取り上げられることが、今夜のニュースまたは明日の新聞で報道されるだろう。これまで15年間、図書館流通センターが図書館の運営に携わってきたが、引き続き5年3カ月図書館流通センターが、まだ候補者であるが、図書館の運営に携わっていただけることが報告できる状況となった。

(会長)
これは大きな運営上の転換であり、初めて聞く方もいるかもしれないが、何かご意見は無いか。

(委員)
この機会に館内のリニューアルとかないのか。

(事務局)
委員は施設の模様替えのことを言われているかもしれないが、建物の構造自体は現状のまま変わらない。一方、運営について、開館時間を30分早めるとか、館内での飲食についてレストラン以外に特定の場所を提供するとか、これから調整を図って決定することになるが、幾つか新たな提案が出されている。これらを踏まえて今後の運営が少しずつ変わっていくと考えている。

(会長)
確認だが、今のPFIと新たな指定管理者制度の期間はいつからいつまでか。

(事務局)
現在のPFI事業は令和4年12月31日まで、次の指定管理者制度として指定管理者が運営するのは令和5年1月から5年3カ月間で、令和9年度末までとなる。

(会長)
協議事項についてはこれで終了とする。

(事務局)
長時間の審議、ありがとうございました。令和4年度最初の図書館協議会はこれで終了する。次は3月頃の開催を予定しているが、指定管理者制度への移行に伴い、館長が民間に移り、条例に基づいて設置される図書館協議会は今回で最後となり、次は図書館運営協議会として新しい形態に変る見込みである。委員の皆様には、次も引き続きご意見などよろしくお願いいたします。
以上をもって令和4年度第1回長崎市図書館協議会を終了する。
委員の皆様、ありがとうございました。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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