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更新日:2021年5月11日 ページID:036565
市民生活部 人権男女共同参画室
令和2年度第1回 長崎市男女共同参画審議会
令和3年2月12日(金曜日) 14時00分~15時30分
長崎市消防局 5階 講堂
(1)第2次長崎市男女共同参画計画について
ア 令和元年度の進捗状況
イ 後期行動計画の振り返り
(2)長崎市男女共同参画計画における計画期間の変更について
(3)その他
【事務局】
ただいまより、令和2年度第1回長崎市男女共同参画審議会を開催する。
― 市民生活部長挨拶 ―
― 新任委員紹介(2名) ―
― 事務局及び関係課紹介 ―
【事務局】
本日の審議会委員の出席は15人のうち11人であり、「長崎市男女共同参画推進条例」第26条第2項の規定により、委員の出席が過半数を超えているため、本日の審議会が成立していることをご報告する。
― 会議資料の確認 ―
【事務局】
本日の議題は、3項目となっている。
なお、本審議会は、例年、2時間程度の時間で開催しているが、本日は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、1時間30分の会議時間としている。
そのため、それぞれの議題の主なもののみ説明させていただきたい。
それでは、長崎市男女共同参画推進条例第26条第1項の規定により会長が議長となることが定められているので、会議の進行を会長にお願いする。
【会長】
議題(1)第2次長崎市男女共同参画計画、「ア 令和元年度の進捗状況」について、事務局から説明をお願いしたい。
なお、本議題については、「推進目標1)」「2)」「3)」とそれぞれの目標ごとに区切って事務局から説明し、委員の皆様からご意見やご質問をいただきたい。
【事務局】
「第2次長崎市男女共同参画計画進捗状況」の1ページ目右上の「自己評価」の欄をご覧いただきたい。
欄の左に「評価」とあるが、評価方法は5段階評価になっており、「計画以上の成果が獲得でき、年度達成率の100%以上」のものを「5」とし、「75%以上100%未満」が「4」、「50%以上75%未満」が「3」、「25%以上50%未満」が「2」、「25%未満でほとんど成果が得られなかった」が「1」となっている。
欄の右は「課題」とあるが、「【具体的な取組内容】」について、ア、イ、ウ、エの4段階になっており、「このまま継続、推進する」が「ア」、「事業の内容や手法の調整や改善が必要」が「イ」、「実績、目標の指標などの見直しが必要」が「ウ」、その他を「エ」としている。
なお、評価、課題ともに、各事業を所管する課による自己評価となっており、進捗状況の具体的内容や事情等がある場合は、右の欄に「所管課コメント」を記載している。
それでは、進捗状況について説明させていただく。例年は、目標値に対して評価が低かった取組を説明していたが、今回は、今後、市が積極的に取り組んでいく必要があると考えている事業について、主なものを説明させていただき、皆様からご意見をいただきたい。
「推進目標1) 男女がお互いを理解し、尊重し合う意識づくり」の主な取組について説明する。
取組番号1「男女共同参画社会の形成を阻害するおそれがある要因となる慣行、市の制度の啓発と見直し」について、指標は、長崎市が実施している長崎市市民意識調査のうち「社会全体でみると男女平等であると感じている市民の割合」で、目標値32.6%に対して実績値が27.5%、達成率が84.4%で、評価は「4」となっている。
令和元年度の市民意識調査では、全体において「平等になっている」と感じている人の割合が昨年度より増加しているが、依然として、「男性が優遇されている」、または、「どちらかと言えば男性が優遇されている」と答えた人の割合が60.4%と高くなっている。そのうち、「男性の方が優遇されている」と感じている人の女性における割合が65.4%である。また、「社会の習慣・しきたり」に平等でないと感じている割合が52.5%と最も高く、次いで、「職場」に平等でないと感じている割合は37.1%と続いている。
この結果から、依然として男女の固定的性別役割分担意識が根強く残っていると思われることから、家庭・地域・職場などさまざまな分野に残る男女の固定的役割分担意識を見直すため、引き続き、講座の実施と啓発紙などによる周知を行っていく。
次に、取組番号8「性別にとらわれない正しい職業観の醸成のための職業講話の実施」について、指標は「実施校の割合」で、令和元年度の目標値40.0%に対して実績値が97.2%、達成率243.0%で、評価は「5」となっている。
職業講話については、社会人を招き、小学校では全69校中68校で実施率98.4%、中学校では全40校中38校で実施率95.0%となっている。
子どもの頃から、男女平等意識を持ち、性別にとらわれず将来を見通した自己形成ができるような教育は非常に重要なものとなるため、今後も引き続き実施していく。
5ページには、指標及び実績値は設定していないが、推進目標1)に関する施策として継続して取り組む内容の事業実施状況を掲載しているため、ご参照いただきたい。
【会長】
事務局からの「推進目標1)」の説明について、何か質問や意見はないか。
【委員】
主要課題2の「男女共同参画の意識を高める教育・学習の推進」について、前向きなコメントをさせていただきたい。
実績値達成率が全て100%前後、特に取組番号8については、達成率が200%を超えている。
男女共同参画推進の意識については、子どもの時につくられることが大きいと思う。そういった中で、成果も出ていることであるため、引き続き取り組んでもらいたい。
【事務局】
委員ご指摘のとおり、男女共同参画に関する意識は、大人になってから急に身に付くものではない。子どもの頃からしっかりと実施していくことが大きな要因となると考えている。したがって、主要課題2については、達成率が高くなっているということで評価をいただいたが、引き続き、男女共同参画の意識がしっかりとつくられるような取組を行っていきたい。
【委員】
子どもの頃からの思想というものが、中々消えないと感じているため、子どもの頃から、いかに男女共同参画について教えていくかが重要だと思う。そこでしっかりと身に付けないと、大人になってから変えることが難しい。そのため、長崎市が実施している取組は非常に重要なことだと考えるため、引き続き取り組んでいってもらいたい。
【委員】
子どもは、4歳くらいの小さな頃からでもジェンダーバイアスを持つ。そのため、それくらいの小さな時から、男女平等について伝えていくことをお願いしたい。
【委員】
学校では、男女平等というものを道徳の時間や、それぞれの教科の領域で教えている。子どもは素直なため、小さい頃から教えるとしっかり身に付く。中学生に今回のオリンピックの問題(東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長の発言)について話を聞くと、「男性女性ではなく、個人に関わることではないか」と言われた。その認識、見極めが中学生で既にできている。
【委員】
日常で使う言葉は、意外といろいろと影響があると思う。取組番号10「男女共同参画の視点を踏まえたPTA研修会の開催」の中で「母親部会」とある。「父兄」も「保護者」と言うようになっているが、この「母親部会」は、父親も当然参加できるものか。言葉は影響があるため、どうなのか。
【生涯学習課】
家庭教育の支援を行うにあたり、長崎市では、長崎市PTA連合会と連携し、いろいろな事業を行っている。長崎市PTA連合会においても、内部でも組織名の見直しを行っており、現在は「副会長会」と名称を変えて取組を行っているところである。
【委員】
子どもの頃からの教育が非常に大事という意見が多いなかで、取組番号8の職業講話について、小学校で1校、中学校で2校、実施していない学校がある。100%実施すべきだとは思うが、なぜ実施できていない学校があるのか。
【事務局
】全学校での実施が非常に重要だと考えているが、学校の中では、道徳や総合的な時間などを活用して取り組んでいる。1年間の学校内のカリキュラムの中でどれだけやれるかということを、いろいろと学校側で考えて行ってもらっている。しかし、男女共同参画については、子どもの頃からの意識の醸成が非常に大事になってくるため、学校内の授業の中で男女共同参画に関する学習を取り入れてもらえるよう働きかけを行っていきたい。
【委員】
取組番号2「男女共同参画に関する調査研究の実施」の職員意識調査について、回答率が53.7%となっているが、低いと感じた。いい調査だとは思うが、なぜ回答率が低かったか教えてほしい。
【事務局】
今回の調査については、庁内のイントラネットを用い、答えやすく手間をかけない方法で実施したものだが、業務上、現場での業務が主な職員など、回答ができなかった職員がいたこともあり、50%程度の回答率になったと考えている。意識調査については、男女共同参画を推進していくうえで必要になってくる。現段階では、全ての人に実施できていなかったので、反省点として今後工夫していきたい。
【会長】
次に、「推進目標2)」について、事務局より説明をお願いする。
【事務局】
取組番号23「市の審議会等への女性の積極的登用の働きかけ」について、指標は「女性の審議会委員への登用率」としており、令和元年度の目標値40.0%に対し、実績値が22.3%、達成率は55.8%で、評価は「3」となっている。
平成31年4月1日現在、市が設置している審議会等附属機関の数は121あり、任命している委員数は1,379人、このうち女性委員が308人で全体の22.3%と、目標値を下回っている。審議会等委員への就任を依頼する場合は、「専門分野から推薦をいただく場合」、「関係団体等から推薦をいただく場合」、「一般からの公募」
があるが、専門分野や関係団体等に依頼した場合、その分野や職位の男女比率に偏りがあり、結果的に女性が少なくなってしまうことが多く、女性の登用率は20%代で推移している状況である。
附属機関等委員への女性登用については、一人でも多くの女性委員が登用されるよう、改選時等における委員構成の見直しや関係団体に委員推薦を依頼する際の積極的な女性推薦のお願いなどをマニュアル化して、女性団体を通じた人材の紹介などにより登用率の向上を図ってきているが、目標までまだ届かない状況のため、引き続き関係所属に対して、委員の改選時に見直しや工夫を行うよう働きかけていく。
次に、取組番号33「ワーク・ライフ・バランスに関する講座の開催」について、指標は「開催回数」で、目標値6回に対し、実績値が11回、達成率は183.3%で、評価は「5」となっている。
講座内容については、「父子クッキング」や「父子レクリエーション」など、父子を対象とした講座を始め、「木工教室とワーク・ライフ・バランス」と題した講座を開催するなど、様々な内容の講座を11回開催した。
男女共同参画社会の実現のためには、男性も女性もあらゆる世代の誰もが仕事や子育て、介護、自己啓発、地域活動など様々な活動をバランスよく展開できる「ワーク・ライフ・バランス」が必要不可欠となるため、今後も引き続き講座などを実施し、啓発を図りたいと考えている。
次に、取組番号38「第2次特定事業主前期行動計画の推進」について、指標は「年次休暇平均取得率」など3つある。これは、長崎市役所という一事業所としての取組みで、市職員が対象となっている。
まず、「年次休暇平均取得率」についてだが、これは、労働基準法が改正され、平成31年4月1日より、年に10日以上の有給休暇が付与されている労働者に対して、年5日の有給休暇の取得が義務化されたことを受け、長崎市においても、働き方改革の取組の1つとして、年次休暇の年5日の確実な取得のための制度を整備し、職員に対しての周知等を行ったところ、年次休暇取得率が増加したが、依然として目標値を達成できていない。
また、「男性の育児休業取得率」、「出産補助休暇及び男性職員の育児参加休暇」についても目標値を下回っているため、今後、年次休暇等の取得促進や父親の育児休業や取得できる特別休暇について、職員への周知に努めていく。また、制度を利用しやすい環境の整備を進めて、活用の促進を図っていきたいと考えている。
次に、取組番号46「男性の家事・介護等への参画を推進するため、父子のイベント等、男性向け講座の開催」について、指標は「男性料理教室参加者数」を含む2つとなっている。そのうち、「男性料理教室参加者数」については、目標値875人に対し、実績値は563人で、達成率は64.3%、評価は「3」となっている。
目標値は達成できていないものの、実績値や開催箇所数など増加している。
今後は講座の内容について、より男女共同参画やワークライフバランスなどを考える内容となるように努めていく。
12ページ、13ページには、指標及び実績値は設定していないが、推進目標2)に関する施策として継続して取り組む内容の事業実施状況を掲載しているため、ご参照いただきたい。
【委員】
取組番号38の市職員の「年次休暇平均取得率」について、今回の実績値の55.5%については、時間休暇も含まれているのか。
【人事課】
時間休暇を含む年次休暇で算定している。
【委員】評価が「3」で課題が「ア」となっており、実績値として伸びてきているため、「このまま継続、推進する」と判断しているのはわかるが、全体の半分に留まっているという見方もできる。「令和元年度男女共同参画に関する職員意識調査」の問3「生活の中での『家庭生活』『仕事』『地域活動』の優先度」において、「希望・理想」としては、「家庭生活を優先」が多いが、「現状・現実」としては、それが追い付いていない状況のようである。私自身、家庭生活と仕事を両立させようとしているが、勤務時間との兼ね合いがなかなか難しい。1つの方法としては、時間の有効的な使い方ができれば改善すると思う。事務の効率化にも繋がってくると思う。他の「ワーク・ライフ・バランス」に関する取組においても、父親を対象とした講座などを展開してもらえると推進していけると思う。数年前のアマランスフェスタでの、日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏の講演会にては、市や県の職員の参加も多くあっており、意識の醸成に繋がったと思うので、そのような取り組みを進めていってほしい。
【事務局】
今回、市職員の意識調査を行ったが、一般的にも同じような結果が出ている傾向にある。女性も男性も、希望する仕事の量、家庭生活の量については、現実と理想の差が出ている。要因としては、業務量や内容もあると思うし、子育てのやり方がわからない等の問題もあるのではないかと思う。そのため、家事・育児をどのようにすれば良いかというのがわかる講座や啓発をやっていき、男性もそれを身に付け、女性と一緒になって取り組んでいくことで、希望と現実の差がなくなっていくのではないかと思う。今後も、そのような講座などを行いながら、意識を変える取組みを行っていきたいと考えている。
【委員】
取組番号38の「男性の育児休業取得率」の実績が良くない。ワーク・ライフ・バランスの推進のためには、非常に重要な部分だと思うため、積極的に取り組んでいただきたい。
【人事課】
職員に対する制度の周知だけでなく、周りの職場の環境、上司や同僚の理解も必要だと考えているため、そこも併せて推進をしていきたいと考えている。
【会長】
次に、「推進目標3)」について、事務局から説明をお願いしたい。
【事務局】
取組番号57「DV未然防止のための若年層への予防啓発講座(デートDV防止授業)の開催」について、指標は「開催回数」で、目標値20回に対し、実績値が25回、達成率は125.0%で、評価は「5」となっている。
この取組においては、目標値は達成しているが、実施校は市内中学校の約半数にとどまっている。これは、学校の授業時間に余裕がなく、様々な講座依頼があるなか、各学校内で優先順位を判断し実施を決定することとなるため、各学校の状況により実施できないことによるものである。
そのため、デートDV防止授業については、教育委員会、学校、NPO法人などの関係機関と協力して、市内の中学校に対して、講話やロールプレイの実施などデートDVを理解しやすい内容であることを事前に説明し、引き続き各学校での実施を呼びかけたいと考えている。
15ページ、16ページには、指標及び実績値は設定していないが、推進目標3)に関する施策として継続して取り組む内容の事業実施状況を掲載しているため、ご参照いただきたい。
「推進目標3)」についての説明は以上だが、最後に、推進目標1)から3)の全体を通しての進捗状況の評価として、17ページをご覧いただきたい。「第2次長崎市男女共同参画計画の評価内訳」となっている。
基本計画に定めている取組みの成果を図る指標は69項目ある。
このうち、評価が「5」となっているものは47項目と最も多く、平均は「4.5」となっている。
次に、18ページ「第2次長崎市男女共同参画計画進捗状況 評価・課題分布一覧」をご覧いただきたい。
こちらには、評価対象の取組みを課題と評価ごとに分布しているため、ご参照いただきたい。
【委員】
取組番号63「市職員へのセクシュアル・ハラスメント防止研修の開催」について、市職員向けの研修は良い取り組みだと思うが、教員に対してのハラスメント研修は実施しているのか。
【事務局】
市職員のように画一的な実施をしているかについては、把握できていないため、教育委員会に確認のうえ回答させていただきたい。アマランスの派遣講座としては、教職員も含めて、令和元年度は3校で講座を開催している。
【委員】
教育委員会において、市内の全教職員に対しての研修はある。各学校においても、セクシュアル・ハラスメント、パワーハラスメント及びモラルハラスメントに関する研修を各学期に1回程度行っている。教える立場ということで、そのような対応をさせていただいている。
【委員】
しっかりとされているということで、ハラスメントについては、被害者はもちろんだが、ハラスメントになると知らずにしてしまい、加害者になるのもつらいものだと思うので、今後とも取り組んでもらいたい。
【会長】
モラルハラスメントの研修について、教育委員会で行われているとのことだが、どのような取組を行っているか教えてほしい。
【委員】
それぞれの具体的事案についての説明、予防措置についての説明、具体的にどうしたらどうなるかということについて研修している。事例で言うと、「あだ名」について、言われている本人がどう思っているかということについて、それを考える研修を行っている。
【会長】次に、議題(1)「イ 後期行動計画の振り返り」について、事務局から説明をお願いしたい。
【事務局】
「第2次長崎市男女共同参画計画後期行動計画の振り返り」について、説明する。
この振り返りは、後期行動計画の4年間の取組による成果・効果や問題点とその要因を分析し、次期計画の策定に繋げるために行ったものである。
第2次男女共同参画計画において、将来の長崎市のめざす姿は、「一人ひとりの個性が尊重され、その能力が発揮できる男女共同参画社会の実現」となっている。
このめざす姿を達成するために、3つの推進目標のもと、様々な取り組みを行ってきている。
それでは、それぞれの推進目標ごとに、後期行動計画期間中の「取組内容」、「成果・効果」、「問題点とその要因」について説明させていただく。
まず、推進目標1)「男女がお互いを尊重し合う意識づくり」について、指標24項目のうち、達成率が100%以上は16項目と過半数を超えており、未達成8項目のうち、95%以上が2項目であることから、目標に向けて概ね順調に進んでいると考えている。
成果としては、男女共同参画推進センターの主催講座やアマランスフェスタなど、男女共同参画に関する様々な学習の場を提供することで、意識の醸成が図られている。
問題点としては、市民意識調査の「社会全体で見ると男女平等である」と感じている市民の割合は、平成28年度の30.7%から令和元年度は27.5%と3.2ポイント下がっているが、その要因としては、男女共同参画に関する報道などで多くの情報が広まり、市民の関心が高くなったことなどが考えられる。また、調査対象や調査時のトレンドにより数値に変動がある中で、平成28年度から令和元年度にかけて、25.8%から30.7%の間を推移している状況にある。他都市や国、県と比較すると、長崎市は比較的高くなっているが、まだまだ意識は高い数値を保っていく必要があると考えている。
そのため、慣行や社会制度などにおける固定的な性別役割分担意識の解消が重要となることから、今後も継続的な男女共同参画の意識向上のための取組を行う必要があると考える。
次に、推進目標2)「あらゆる分野において男女が共同参画できる社会づくり」について、指標36項目のうち、達成率が100%以上は23項目と過半数を超えているが、未達成13項目のうち95%以上は1項目にとどまり、75%未満が8項目あることから、目標達成に向けた課題の克服などがやや遅れていると考えている。
成果としては、女性のための起業講座の実施などにより、女性のエンパワーメントを引き出すことができた。また、子育て支援センターの増設や保育所の定員枠増に伴う待機児童の解消など、子育てしやすい環境づくりが進んだ。
問題点としては、特に主要課題7「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)と共同参画の促進」において、75%未満が6項目と他の主要課題と比べて多いことから、ワーク・ライフ・バランスの考え方の普及・浸透が課題であると考えられる。
最後に、推進目標3)「男女共同参画を阻害する暴力を許さない環境づくり」について、指標9項目のうち、達成率が100%以上が8項目あり、未達成の1項目も91.7%と高いことから、目標に向けて順調に進んでいると考えられる。
計画全体としては、概ね目標に向けて順調に進んでいると考えられるが、女性の活躍やワーク・ライフ・バランスの推進など、固定的な性別役割分担意識の解消が必要なものが多いことから、その解消に向けた啓発や取組が必要であると考えられる。
【委員】
新型コロナウイルス感染症の影響で、在宅勤務が広まってきていると思うが、市の取組として何か検討していることがあれば教えてほしい。
【人事課】
在宅勤務については、市でも取り組んでいかなければならないと考えており、個人情報を扱うこともあり、制度面及びハード面についても準備を進めている状況である。
【委員】
在宅勤務になったことで、家族と過ごす時間が増えたというポジティブな面もあれば、隠れていたDVが顕在化したなどのネガティブな面もあると思う。これから、講座などで、そのような面も発信していければよいと思う。
【事務局】
在宅勤務が増えたことが原因かは分からないが、全国的にDVの相談件数が増えてきている状況である。そのため、在宅のあり方、家族との関わり方などについて、講座のテーマに盛り込みながら啓発を進めていきたいと考えている。
【委員】
市の女性職員の管理職における登用率について記載されているが、これは元々の女性職員が少ないのか、これだけだと総数が分からないため、総数についても分かるように記載してほしい。
また、学校現場においても、校長や教頭の割合についても知りたい。校長には男性が多いように感じているため、変わっていけたら良いと思う。
【事務局】
女性職員の管理職における登用率については、全体がどのくらいかということについても、分かるように記載させていただきたい。
【人事課】
職員の年齢ごとの男女比率は手元にないが、「令和元年度男女共同参画に関する職員意識調査」の調査対象となっている職員数3,081人については、男性職員が約2,200人、女性職員が約870人となっている。男性が約72%、女性が約28%となっているが、これには、消防職や現業職なども含まれるため、管理職の割合については、そこも関わってくるため、そこがわかるような表記をしたいと思う。
【委員】
市職員については、女性職員の管理職における登用率が高いと感じている。学校においては、市内が約110校あり、管理職(校長のみの数値)は、小学校が7人、中学校が2人となっている。そのうち、中学校の2人については、小中学校併設校となっているため、実質、市内の管理職は7人となっている。県下でも同じ状況であり、長崎県の割合はとても悪い状況のようである。そのため、子育てや介護に関することなどのいろいろな取組を行っているところである。女性の教職員は多くいる状況であるが、管理職の業務内容に問題があるのか、女性は手を挙げない状況となっているため、効果的な施策があれば、教えていただければと思う。
【委員】
あらゆる分野において、男女の不平等は依然としてあると思う。長崎市役所の女性の構図についても少しは上がってきていると思うが、男性が主要な業務を行い、女性が補助的な業務を行うという考えがまだあると思う。市としてはどう考えているか。
【事務局】
以前はそのような状況もあったが、少しずつ変わってきており、市民生活部には8所属あるが、女性の所属長が3名おり、女性の係長が多くいる。多くの女性が活躍されていると感じている。その中で、男性、女性ともに所属長を希望しないというかたが増えてきており、苦慮している状況である。能力はあるが、希望されないかたもいる。その能力を生かして、今後もやっていく姿勢が必要だと考えている。今後も職員の育成をしていきたいと考えている。
【会長】
次に、議題(2)「長崎市男女共同参画計画における計画期間の変更について」、事務局から説明をお願いしたい。
【事務局】
長崎市においては、男女共同参画の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、長崎市男女共同参画推進条例に基づき、長崎市男女共同参画計画を策定し、事業を推進している。
また、現在の第2次長崎市男女共同参画計画は、上位計画である第四次長崎市総合計画のなかで、男女共同参画社会の形成を推進するための基本的な取組と施策の方向を具体的に示している。
しかしながら、長崎市総合計画については、新型コロナウイルス感染症による影響等を総合的に勘案し期間を変更したことから、整合性を図るために、長崎市男女共同参画計画も期間を変更することとした。
まず、(1)計画期間の変更について説明する。
第2次長崎市男女共同参画においては、平成23年度から令和2年度までの計画期間としており、次期計画である第3次長崎市男女共同参画の計画期間は、令和3年度から令和12年度を予定していた。
今回、長崎市総合計画の期間変更に合わせ、現計画の第2次長崎市男女共同参画の計画期間の終期を令和2年度から令和3年度に変更した。そのことで、次期計画の第3次長崎市男女共同参画の計画期間の始期を令和4年度からに変更した。なお、第3次長崎市男女共同参画計画の終期については、令和12年度までとしている。
次に、(2)今後の策定スケジュールの予定について説明する。
現計画の終期を令和3年度までと変更することに伴い、現在、現計画における令和3年度の成果指標について検討しており、また、次期計画のつくりや施策体系図を作成する予定としている。
令和3年4月には、長崎市男女共同参画審議会委員の改選がある。その間、事務局では、次期計画の取組内容案、指標案を作成する予定としている。
令和3年6月には、次期計画の素案を作成し、令和3年7月には、第1回長崎市男女共同参画審議会で、令和2年度の進捗状況の説明、次期計画素案、今後のスケジュール案等について説明する予定としている。
令和3年8月は、パブリックコメントを実施し、令和3年11月は、第2回長崎市男女共同参画審議会が長崎市より、次期計画への諮問を受けるとともに、パブリックコメント反映後の次期計画案を説明する予定としている。
その後、令和4年1月に、第3回長崎市男女共同参画審議会を開催し答申を行い、長崎市で最終的に次期計画を作成する予定としている。
次期計画書の公表、配布については、令和4年3月を予定している。
説明は以上となる。
【会長】
事務局からの説明について、何か質問や意見はあるか。
(質問・意見なし)
【会長】
それでは、議題(3)「その他」について、何かあるか。
【委員】
女性の管理職についての意見があったが、企業表彰を長崎市では実施していると思う。女性の活躍を推進するという意味では、すごく意味があると思う。表彰されることでメリットがあると思うし、進んでいる企業の工夫について、自治体においても参考になる部分があると思う。そのため、身近な企業との人事交流や意見交換を行うことで、進んでいくのではないかと思う。
【事務局】
ご意見のとおり、市が実施しているアマランスフェスタ内で、「男女イキイキ企業表彰」として、男女がともに働きやすい職場づくりに取り組んでいる企業を表彰している。そのような情報を市が把握し、市の内部においても情報共有しながら、女性の管理職についても努力していきたいと考えている。
【会長】
それでは、議事を終了し、進行を事務局へお返しする。
【事務局】
本日は会議の時間の都合上、説明を省略したが、皆様に「令和元年度男女共同参画に関する職員意識調査」をお配りしている。これは、令和元年度に長崎市職員を対象として実施した意識調査の結果報告となっており、この結果をもとに、今後の市の男女共同参画の施策の参考にさせていただきたいと考えているので、ご参照いただきたい。
お気づきの点等あれば、会議冒頭に説明させていただいた「質問・意見 提出票」にて、事務局までご連絡いただきたい。
また、本日すぐにご回答できなかったご質問については、関係課に確認のうえ、別途回答させていただく。
それでは、閉会にあたり、長崎市市民生活部長から一言挨拶を申し上げる。
≪市民生活部長挨拶≫
【事務局】それでは、令和2年度第1回長崎市男女共同参画審議会を閉会する。
資料2「第2次長崎市男女共同参画計画後期行動計画進捗状況」(PDF形式 679キロバイト)
資料3「第2次長崎市男女共同参画計画の評価内訳」(PDF形式 152キロバイト)
資料4「第2次長崎市男女共同参画計画進捗状況 評価・課題分布一覧」(PDF形式 91キロバイト)
資料5「第2次長崎市男女共同参画計画後期行動計画の振返り」(PDF形式 201キロバイト)
資料6「第2次長崎市男女共同参画計画振り返り(全体)(PDF形式 455キロバイト)
資料7「長崎市男女共同参画計画における計画期間の変更について」(PDF形式 341キロバイト)
資料8「令和元年度男女共同参画に関する職員意識調査」(PDF形式 3,094キロバイト)
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