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更新日:2023年5月26日 ページID:030535
同和問題とは、日本社会の歴史的発展の過程において形成された身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部の集団が経済的・社会的・文化的に低位の状態におかれ、現代社会においても、なおいちじるしく基本的人権を侵害され、とくに、近代社会の原理として何人にも保障されている市民的権利と自由を完全に保障されていないという、もっとも深刻にして重大な社会問題である。(昭和40年「同和対策審議会答申」から)
同和問題の解決を図るため、国と地方公共団体は、昭和44年以来33年間、特別措置法に基づき、地域改善対策を行ってきました。その結果、同和地区における劣悪な住宅、道路等の物的な生活環境についての基盤整備が進み、周辺地域との格差は大きく改善されました。
しかしながら、未だに同和地区出身者等に対する差別意識が根強く存在する現状があります。
○ 同和地区(部落)出身であることを理由に結婚に反対されたり、就職等で不利な取り扱いを受けるなど、偏見に基づく差別が存在しています。
○ 近年はインターネット上で、不当な差別的扱いを助長・誘発する目的で特定の地域を同和地区であると指摘するなど、差別投稿や動画配信が行われています。
○ 本人が知らないところで、身元調査が行われている実態があり、組織的な個人情報の不正取得事件が起きています。
身元調査とは、結婚や就職などの際に、本人の知らないところで第三者が本籍や家庭環境等の情報を調べることです。
身元調査を目的とした戸籍謄本等の不正取得事件はたびたび発覚しており、プライバシーの侵害や結婚差別、就職差別などの重大な人権侵害につながりかねません。
住民票や戸籍などの証明書の不正請求を抑止し、不正取得による人権侵害を未然に防止することを目的として、長崎市では、平成28年10月から、本人通知制度を導入しています。
本人通知制度は、住民票や戸籍などの証明書を代理人や第三者に交付した場合に事前登録者にお知らせする制度です。
登録受付場所や登録に必要なものなど、本人通知制度に関して詳しく知りたい方は、下記を御参照ください。
詳しくはコチラ⇒本人通知制度について(中央地域センター)
○ 長崎市民の意識(令和2年度人権に関する市民意識調査報告書)
1 あなたは、同和地区への差別意識はまだあると思いますか。
ある 37.6% ない 36.9% わからない他 25.5%
2 差別意識は近い将来なくすことができると思いますか。
できる 18.3% 難しい 53.0% わからない他 28.7%
3 自分の子どもの結婚相手が同和地区出身だと知ったらあなたはどうしますか。
意思を尊重し応援する 34.0% 家族等の反対があれば認めない 2.0%
意思に任せる 45.4% 絶対に認めない 1.0%
意思が強ければ仕方ない 15.4% 無回答他 2.3%
注)報告書の数値(%)は、全て小数点以下第2位を四捨五入しているため、内訳の合計が100.0%にならないことがあります。
長崎市においては、依然として差別意識が解消されているとはいえない状況です。
部落差別の解消の推進に関する法律が施行されたことにより、国、地方公共団体が相談、教育、啓発等の施策に一層取り組むことになりました。
チラシ、法律全文はコチラ⇒ 部落差別の解消の推進に関する法律(PDF形式:262KB)
詳しくはコチラ⇒ 法務省ホームページ(新しいウィンドウで開きます)
長崎市では、第3次長崎市人権教育・啓発に関する基本計画に基づきながら、リーフレットやホームページ、人権講座等の様々な媒体を通じて部落差別解消に向けた取組を進めています。
「啓発資料」のページはコチラ⇒啓発資料
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