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本日、ローマ教皇フランシスコ台下の訃報に接し、深い悲しみに堪えません。
フランシスコ教皇は、核兵器廃絶に向けて尽力され、特に、「焼き場に立つ少年」の写真に「戦争がもたらすもの」とのメッセージを添えて配布し、世界中に警鐘を鳴らされたことは、核兵器のない世界を望む人々にとって大きな励みとなりました。
また、令和元年11月、ローマ教皇として38年ぶりに長崎を訪問され、長崎の平和活動の原点である原爆落下中心地碑の前で「核兵器は国家の安全保障への脅威から私たちを守ってくれるものではない」と力強く訴えられました。
フランシスコ教皇のメッセージは、私たちの活動の方向性が間違っていないことを確信させるとともに、被爆者、被爆地の市民及び志を同じくする世界中の人々に、核兵器のない世界の実現に向けて一歩を踏み出す勇気を与えていただきました。
さらに、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」につきましても、長崎の潜伏キリシタンが、宣教師不在という状況にありながらも、約250年間の長きにわたり信仰を守り続けたことについて言及され、世界文化遺産登録への後押しをしてくださいました。
フランシスコ教皇の御功績に深甚なる敬意を表し、謹んで哀悼の誠を捧げます。
令和7年4月21日
長崎市長
鈴木 史朗