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市長記者会見(定例)(2024年7月17日)

ページID:0006264 更新日:2024年11月11日更新 印刷ページ表示

市長記者会見(定例)

1.日時

令和6年7月17日(水曜日)午後1時00分~午後1時30分

 会見の様子(YouTube動画)は、こちら<外部リンク>

2.市長発表・質疑応答

市長発表

市長の海外出張について
マイナンバーカードを活用した救急業務の実証事業について
福祉と企業の虹の架け橋フェスタについて
いわき市・長崎市生徒会リーダー交流会「いわき市派遣事業」について
子どもゆめ体験について

市長発表への質疑応答

その他の質疑応答

3.会見録

市長発表

市長の海外出張について

鈴木市長
 皆さん、こんにちは。本日は、お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。それでは、令和6年7月の定例記者会見を始めたいと思います。
 私から5点お知らせをさせていただきます。座ったままでご説明をさせていただきます。
 まず、核不拡散条約(NPT)再検討会議第2回準備委員会への出席、及び市民友好都ヴュルツブルク市への訪問を目的として、7月19日から27日までの9日間、スイスとドイツへ出張いたしますので、その概要についてご説明申し上げます。
 今回の準備委員会でございますけれども、次回、令和8年に開催予定となっておりますNPT再検討会議、これに向けて開催されます2回目の準備委員会となります。
 終わりのないウクライナ危機、あるいは緊迫した中東情勢、こういった厳しい国際情勢にあります。こういった中、国際社会の分断が深まり、不安定な状況が続いてる中、核軍縮を進展させることがますます厳しくなっております。
 次回の再検討会議で最終文書が合意形成できるか、非常に難しい局面に立っているということで危機感を強めているところでございます。
 そこで、被爆地の代表、そして世界約8,400の都市が加盟いたします平和首長会議の副会長といたしまして会議に出席し、核兵器のない世界の実現に向けアピール活動を行いたいと思います。
 準備委員会では、7月23日に開催されますNGOセッションにおきまして、松井広島市長とともにスピーチを行う予定でございます。
 また、核保有国をはじめとする各国政府代表者や国際機関、NGOの代表などと面会し、核兵器廃絶に向け関係強化を図りたいと考えております。
 このほか、平和首長会議では、核兵器廃絶に向けた機運を醸成するため、次世代を担う若者たちが自らの平和活動を通して感じた平和への思いを発表し、意見交換を行うサイドイベントを実施するということになっております。また被爆の実相などを紹介するバナー展示、それから子どもたちによる平和なまち絵画展を会議期間中に実施することとしております。
 また、NPT再検討会議第2回準備委員会の開催地、スイスでございますけども、その隣国に当たりますドイツには、市民友好都市ヴュルツブルク市がありますので、この機会に訪問してまいります。
 訪問の目的でございますが、まず昨年10月にシーボルト来日200周年記念式典などを実施した際に、多年にわたりシーボルト記念館の運営にご貢献いただいておりますドイツ・シーボルト協会に長崎にお越しいただきました。その返礼を行うことで、シーボルトを通じたさらなる関係強化を図ろうとするものでございます。
 それから、長崎の原爆に関するパネル展を開催するとともに、ヴュルツブルク大学の学生などと交流し、意見交換することで、平和を通じたさらなる関係強化を図ろうとするものでございます。以上が今回の海外出張の主な内容でございます。

マイナンバーカードを活用した救急業務の実証事業について

鈴木市長
 続きまして2点目、「マイナ救急実証事業」でございます。
 救急現場で活動いたします救急隊が傷病者のマイナンバーカードを活用して、医療機関の選定に必要な傷病者の診療情報などを入手することにより、救急業務の迅速化や円滑化を図ることを目的とした実証事業を実施いたします。
 本実証事業での救急隊の活動イメージとしては、まず救急隊が傷病者のマイナンバーカードの所持などを確認いたします。次に、マイナンバーカードが傷病者本人のものであるかどうかということを目視で確認いたします。次いで、マイナンバーカードを活用して傷病者の診療情報を閲覧することについて本人から同意を得ます。その上で、専用端末で情報を閲覧すると。それによりまして、早期の搬送先医療機関の選定、そして救急搬送を行うという流れでございます。
 実施時期は、今年の9月6日から約2か月の期間を予定しております。
 1秒でも早く適切な医療機関への搬送を行い、安全安心なまちづくりにつなげるために、マイナンバーカードの健康保険証の連携、そして本実証事業に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

福祉と企業の虹の架け橋フェスタについて

鈴木市長
 3点目でございますが、「福祉と企業の虹の架け橋フェスタ」についてでございます。
 障害のある方が自分の希望や能力に応じた就労や、就労に向けた訓練の場の選択ができるよう、現在、障害者雇用している一般企業、就労訓練を行っている障害福祉サービス事業所とのつなぐ架け橋となるようなフェスタを8月7日水曜日に出島メッセにて開催いたします。
 この取組は、市のアクションプランの経済再生プロジェクト「人手不足対策」の1つともなっております。
 市としても、障害のある方の雇用促進を進め、多様な人材の活躍促進、そして共生社会の推進を図ってまいります。
 今回、御覧の企業と障害福祉サービス事業所の方々がフェスタに参加してくださることになっております。
 今後、就労を考えていらっしゃる障害のある方やその御家族、現在学生の方、さらには障害者雇用を検討しておられる企業の方など、どなたでも気軽にご参加いただけますので、ぜひ出島メッセに足をお運びいただければと思います。

いわき市・長崎市生徒会リーダー交流会「いわき市派遣事業」について

鈴木市長
 4点目は、「いわき市・長崎市生徒会リーダー交流会「いわき市派遣事業」」についてでございます。
 東日本大震災が起こった平成23年から、いわき市の中学生を長崎市に招いて始まったこの交流会でございますけれども、今年度、節目の10回目となっております。
 今年は、初めて長崎市の中学生30名がいわき市を訪問し、いわき市の中学生と交流したり、東日本大震災の遺構を巡ったりいたします。
 昨年度は、8月7日に長崎市役所で交流を深めました。
 今年度は、いわき市を訪れ、震災遺構を巡ったり、いわき市の中学生と交流したりするなど、多くのことを学ぶ予定でございます。
 派遣する中学生にとりまして、ふるさと長崎を俯瞰して見詰め直し、改めて長崎のよさに気づいたり、平和の大切さや命の尊さについて考え直したりする機会となることを期待しておるところでございます。

子どもゆめ体験について

鈴木市長
 続きまして5点目、「子どもゆめ体験」についてでございます。
 この「子どもゆめ体験」事業は、8月21日から29日までの9日間の予定で、英国の市民友好都市でありますアバディーン市と、そしてロンドン市に対しまして、市内在住の中学生16名を派遣するものでございます。
 この事業は、次世代を担う長崎の子どもたちを姉妹都市・市民友好都市などに派遣し、現地の人々との交流を通じて、個性輝く世界都市としての人的ネットワークを拡大するとともに、文化・習慣などを肌で感じることにより、国際性を有するグローバル人材の育成を図ることを目的として実施いたします。
 現地での研修日程につきましては、御覧のとおりでございます。
 今回、教育委員会が実施いたします中学生平和Englishリーダー育成事業とも連携し、また派遣後には、10月に開催予定の「あじさいEnglishスピーチコンテスト」、そして年明けに予定しております「シンナガザキみーてぃんぐin English」などで成果発表を行う予定となっております。
 私からの説明は以上でございます。

市長発表への質疑応答

NPT再検討会議第2回準備委員会で訴えたいことについて

記者(長崎新聞)
 幹事社から2点お伺いします。いずれもNPT再検討会議の第2回準備委員会についてですけれども、まず1点、市長は今回渡航されて、現地でのスピーチですとか、各国・組織の代表者との面会をされるということですけれども、現在の国際情勢を鑑みて、市長として今回のNPT準備委員会のほうでは、どういった訴えを強調して伝えられたいかというお考えをお聞かせください。

鈴木市長
 現在の国際情勢、先ほども申し上げましたが、長期化しておりますウクライナ情勢でありますとか、あるいは緊迫化しております中東情勢、こういった非常に厳しい国際情勢にあります。そういう中で、このままでは核兵器が戦場で使われてしまうかもしれない、そういう強い危機感を抱いているところでございます。
 被爆地長崎の代表でもありますし、また世界約8,400の都市が加盟いたします平和首長会議の副会長といたしまして、核兵器は決して使ってはならないということ、そして長崎を最後の被爆地にするということ、それを国の違いを乗り越えていろいろな国、あるいはNGO、国際機関などと連携しながら、核軍縮に向けた具体的な道筋を示すためにしっかりと呼びかけていき、そして取り組んでいきたいというふうに考えております。

NPT再検討会議第2回準備委員会に県知事代理で副知事が出席することについて

記者(長崎新聞)
 ありがとうございます。もう一点もNPTに関連してなんですけれども、これまでの国際会議などでも、共に大石知事とは現地に向かわれて活動してこられましたけれども、先日、大石知事が渡航を見送り、副知事が代理で出席されるということを発表されました。その影響ですとか、市長自身の受け止めについてもお伺いできればと思います。

鈴木市長
 大石知事が出席を取りやめて、代わりに馬場副知事が出席するということは承知しております。長崎市として、特段の影響はございません。馬場副知事を団長とする県の代表団とも、ナガサキ・ユース代表団主催のサイドイベントなどで一緒になる場面もございますので、そういう場面でしっかりと連携して取り組んでいきたいというふうに思っております。

その他の質疑応答

平和祈念式典へのイスラエル招請を保留していることについて

記者(長崎新聞)
 長崎の平和記念式典の招請国に関する質問なんですけれども、イスラエルの招請については、不測の事態が発生する懸念があるということで、招請を見合わせていらっしゃった状況があると思うんですけれども、その後の招請についての検討状況を教えていただければと思います。

鈴木市長
 イスラエル大使の招請につきましては、現在の情勢などを総合的に判断いたしまして、式典におきまして不測の事態などが発生するリスクなどを懸念いたしまして、式典主催者として安全かつ円滑な式典運営を行うため、招請状の発送を現在保留しているという状況でございます
 まだ中東の情勢、ガザ地区の情勢、いろいろな停戦に向けた動きもあるやに報道で伺っておりますので、そういうところも見ながら、もうしばらく、ぎりぎりまで状況を見極めたいというふうに考えております
 状況が好転いたしまして、式典を安全かつ円滑に運営できると判断できる状況になりましたら、速やかにイスラエル大使に対して招請状を発出したいというふうに思っております。

記者(長崎新聞)
 ありがとうございます。今の件に関連しまして、停戦に向けた動きがあるという報道の一方で、今月に入ってからも、停戦どころか、ガザのほうでは学校施設などがイスラエル軍によって攻撃をされて、子どもを含む民間人の死者が出ているという状況もあります。
 こういった状況が続いている中で、イスラエル大使を招請する余地が残されているのか、市長としてのお考え、現状について、その余地があるとお考えなのか、それをお伺いできればと思います。

鈴木市長
 現在のいろいろな情勢、今後情勢はいろいろ流動的に変動していくと思います。そういう状況を見ながら総合的に判断して、最終的に招請できるかどうかということを判断させていただきたいというふうに思っております。
 そこの招請する、招請しない、できないということ、両方の可能性があるというふうに思っております。

記者(共同通信)
 ぎりぎりまで判断を、イスラエルの招請について可否を決めるということなんですけど、その期限というか、もう鈴木市長は7月27日まで出張に行かれていて、8月9日の平和記念式典まで結構期限は短いと思うんですけれども、いつまでに決めるのか、また可否が決まった場合に発表などをされるご予定があるのかという2点をお伺いしたいです。

鈴木市長
 期限というのも、本来であればもう決めなくちゃいけないぐらいのタイミングだと思いますけれども、それをもうぎりぎりまでということで、日々延ばしながらいっている状況でございます。どこまで延ばせるかというのも日々調整しながらやっておりますので、今の時点でいつまで期限かというのは、ちょっと申し上げられない状況でございます。
 それから、その結果について発表するのかどうかということなんですけれども、いずれにしても何らかの形で皆さんにお知らせすることになるのではないかというふうに思いますが、その時点でまた御相談したいと思います。よろしくお願いします。

株式会社タスクの長崎市への立地決定について

記者(日本経済新聞)
 本日午前中に市から発表があったんですけれども、栃木市のタスクという医療機器メーカーがスタジアムシティに立地をするということで、12名ほど雇用が生じるということなんですけども、これについて市長、受け止めというか、どういうことを期待するか、もしあればお話しください。

鈴木市長
 すみません、私実はその件承知しておりませんで、現在、誰か部局のほうで答えられる人がいれば。今担当者がおりませんので、また後ほど担当者のほうから。

スタジアムシティ開業に伴う渋滞対策について

記者(日本経済新聞)
 恐らく協定のときにまたお話になると思うので、そのときに。
 それに関連するというか、スタジアムシティに入るということなんですけれども、もう開業も間近で、市のほうとしてもパネルを置いたりとか、それから14日開業で、福山雅治さんのコンサートも満員が間違いなかったりとか、その前にもサッカーの試合、バスケの試合も始まるようになっていますので、かなり混雑すると思うんですけども、現時点でその渋滞対策とか、市長、どのようなことを進めていらっしゃるかということがあれば教えてください。

鈴木市長
 今、関係者間で連携しながら渋滞の対策にも取り組んでいるところでございます。車両の動線についても、それぞれの施設のほうで、スタジアムシティのほうを中心として、車両動線について調整しているところでございます。
 市のほうとしても、開発事業者との協議、あるいは交通管理者、道路管理者を交えて協議を進めることによって対策しているところでございますし、また渋滞対策の内容、それについては、市のほうでも広報紙、あるいはSNSなどを通じてしっかりと市民の皆さまへ周知を図ってまいります。

平和宣言文の骨子の発表時期について

記者(毎日新聞)
 8月9日の平和記念式典で市長が読み上げる平和宣言の骨子なんですけども、これの発表がいつになるか、多分ないと思うんですけど、明日はないですよねという確認と、出張から帰られてどれぐらいのタイミングで発表されるご予定かお伺いしたいです。

平和推進課
 平和宣言文の骨子に関しましては、今発表時期について調整しておりますので、しばらくお待ちください。

ガンディー像の設置について

記者(NCC)
 ガンディー像についてお尋ねしたいんですけども、ガンディー像を設置の件について、今どういうふうな状況になってるか教えてもらってもよろしいでしょうか。

鈴木市長
 ガンディー像につきましては、現在、再検討を行った結果、平和公園に近いところということで、原爆資料館の南側の市道のロータリーを候補地ということで現在想定して、今地域住民をはじめとする関係者の皆さまと調整をさせていただいているところでございます。
 あくまでも候補地でございますので、しっかりと地域の皆さま方をはじめ、関係者の皆さまと調整を十分にとらせていただきまして、市民の皆さまに歓迎される形で受贈できるように、今鋭意調整しているところでございます。

記者(NCC)
 地域の方から反対とか、そういうのは起きてないんでしょうか。反対の意見とかは起きてないんでしょうか。

鈴木市長
 現在、地域の方々にご説明して、さまざまなご意見があるということは承知しております。しっかりとガンディー像を受贈するということ、その設置の意義などについて改めてしっかりとご説明して、ご理解をいただきたいというふうに思っております。

被爆体験者と首相の面会について

記者(長崎新聞)
 8月9日に予定をされている被爆体験者の方と首相の面会について、長崎市も調整を続けられていると思いますけれども、高齢の被爆体験者の方からは、救済につながるような突破口にしてほしいというふうな期待もある一方で、会うだけで終わるんじゃないかという不安もあるようです。
 市長にも面会の前に改めて確認させていただきたいんですけれども、市長がお考えになる首相、または国に求める被爆体験者の救済というのは、どういったことをイメージされているのかというのをお伺いできればと思います。例えば被爆者認定なのか、それとも広島と同様の黒い雨の被害者の救済とか、被爆体験者の支援事業の拡充ですとか、市長がここをきちんと求めたいと思われる体験者の救済というところをお伺いできればと思います。

鈴木市長
 被爆体験者の救済ですけれども、これはもう一刻の猶予もないというふうに考えております。私も昨年4月に市長就任いたしまして、その直後、翌月5月でしたか、被爆体験者の皆さまと直接お会いさせていただきまして、そして直接御要望を伺ったところでございます。本当に皆さま方、切実な思いを抱いておられて、高齢化を考えますと本当に一刻の猶予もないと改めて感じたところでございます。
 特に黒い雨でございますけれども、広島のほうでは救済が図られたところでございますけれども、長崎と広島で差が生じないように、同じ被爆地で差があるということは、断じてそういうことはあってはならないというふうに考えておりますので、引き続き長崎と広島に差が生じないように、国に強く働きかけていきたいというふうに思っております。
 黒い雨以外にも被爆体験者の思いをしっかり受け止めさせていただきながら、一刻も早く被爆体験者の救済につながるように、県とも連携しながら国に強く働きかけていきたいというふうに考えております。
 8月9日の被爆体験者の皆さまの出席のもとでの政府への要望の場、これはそのための大変貴重な重要な機会になると思いますので、ぜひ要望内容がしっかりと国に届くように、また我々も努めていきたいというふうに思っております。ありがとうございます。

原子爆弾放射線影響研究会の最終報告書について

記者(NBC)
 被爆体験者の救済に関連してなんですけど、昨日、長崎市原子爆弾放射線影響研究会が国に報告書を提出しています。その中には、低線量被爆の人体的影響を示す論文が複数出ている中で、その可能性について確固たる知見は得られなかったと結論づけております。被爆体験者の方々からは、救済しない根拠にされるのではと不安の声も上がっているというふうに伺っています。その点について、市長としてはどのように受け止めて、どのように対応したいというふうに考えているか、今のお気持ちをお聞かせください。

鈴木市長
 原子爆弾放射線影響研究会の最終報告でございますけれども、これは平成25年以降、16年の長きにわたって皆さま真摯に議論して、検討して、そしてその結果をまとめております。
 その報告書の中でも最も重要な指摘でありますのは、科学的知見に関する論文が出始めているということですね。そういうご指摘をいただいているところでございます。これは、今後次のステップに移っていくための重要な指摘だと思いますので、そういうことも含めてしっかりと国に伝えていくこと、これが今後の被爆地域の拡大是正の突破口になるというふうに思っております。そういう意味で、昨日、厚労省へ報告書を提出したところでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、被爆体験者の皆さまにとって残された時間、これはもう決して多くはありません。そのため、被爆体験者の皆さまの救済のために黒い雨の調査を含め、あらゆる角度から国への要望をしっかりと行っていきたいというふうに思っております。

被爆体験記の調査結果について

記者(NHK)
 今の被爆体験者の救済に関するお話に関連する質問を1つお聞きします。県と市が国に要望していた被爆体験記の調査結果が少し前に出て、雨や灰など飛散物に関する記述、150件ほど見つかったという結果でしたけども、その一方、記憶の装飾がなされているのではとか、あと統計的にこれをもって客観的事実と認めることはできないというような結果だったかと思います。
 この結果に対する市長の受け止めをお聞きしたいと思います。被爆体験記が、記憶が正しくないんじゃないかといったら元も子もないのではというふうに思います。この結果への受け止めと、今後引き続きの調査もありますけれども、どのようなことを国に要望されていくのかということをお聞きします。お願いします。

鈴木市長
 被爆体験記調査、正直言って我々としてもその結果に期待していたところではあったんですけれども、特に被爆地域以外でも雨などが降ったということが明らかとなったり、あるいは、それによって今高齢化が進んでいる被爆体験者の皆さんの救済につながるんじゃないかと、そういう期待を持っていたところでございますけれども、ご指摘のとおりのような結果でございまして、国の見解、大変残念に思っているところでございます。
 長崎市としましては、引き続き県とも連携しながら、米国テキサス医療センター図書館、あるいは英国公文書館も調査対象に追加し、客観的資料として活用可能な資料の捜索範囲を拡大していくようにということで、国に要望させていただいているところでございますけれども、それについてまた国のほうでご対応いただくように、今後の国の動向を注視していきたいというふうに思っております。

平和記念式典の招請対象の判断について

記者(朝日新聞)
 一瞬だけ、すみません。8月9日の招待国の関係で1点なんですけども、広島と若干判断が、広島はイスラエルを例年どおり招くということで、この間、報道で広島市としてのスタンスとか、その招待の在り方というのを来年以降見直すみたいな、そういう報道があったんですけども、今回もちろん招待に当たっては、市長、毎回こうやって不測のリスクがとか、いろいろ理由は説明いただいているんですけど、どういう基準で市が招待をするのかとか、そこら辺をもっと一般の人に向けて今後説明を考えるとか、来年以降、将来にわたっての方針を抜本的に見直すとか、もしそういう意向があるのであれば確認しときたいなという、ちょっと確認です。

鈴木市長
 平和記念式典の招請対象の判断ですけれども、まずはかねてから申し上げてますとおり、被爆の実相を世界中のより多くの方に伝えたい、そういう思いから、原則として全ての駐日大使にご参加いただくということ、これが基本的な考えでございます。
 その一方で、我々としては、式典が安全かつ円滑に実施できるようにと、とりわけ被爆者も平均年齢85歳を超えております。そういう中、真夏の暑い時間帯のそういう中、本当に高齢の体にむちを打って出席されていらっしゃるわけでございます。そういう式典を平和かつ平穏に実施したい、そういう強い思いから不測の事態の発生は避けたい、安全かつ円滑な式典運営を行いたいということでございます。そういう観点からまた判断をさせていただいてということでございます。

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