長崎市は、令和6年11月市議会定例会において、平和公園スポーツ施設の再配置について次のように行政報告を行っています。
要旨
- 長崎南北幹線道路(参考1)の事業を早期に完成させることは、市民の安心安全の確保や、市民の暮らしの向上のために必要不可欠と考えている。
- 平和公園スポーツ施設の再配置について、早急に方針を決める必要があるため、「陸上競技場にプールを配置し、中部下水処理場跡に陸上練習場として400mトラックを再配置することが適当である」との判断に至った。
- 判断の理由は、主に次の4つ
- 長崎市が設置した外部検討組織である「再検討部会」と「検討委員会」において、上記の配置案を支持肯定する意見が多く、陸上・水泳関係団体からも受け入れられている案である。
- 上記配置案の方が、プールを中部下水処理場跡へ移転する案よりも、経済性に優れている。
※中部下水処理場跡は埋立地のため軟弱地盤であり、その対策に費用が余分にかかるなど、地盤整備だけで20億円以上の差が見込まれる。また、プール本体工事も含めた全体事業費においても、国庫補助の条件などから、その差はさらに大幅に拡大することが想定される。
- 長崎都心まちづくり構想において(令和6年4月策定)、中部下水処理場跡地については「多目的な使い方ができる空間整備」とする方針が示されており、プールを中部下水処理場跡へ移転する案よりも、同方針に整合的である。
- 公共交通アクセス性において、中部下水処理場跡に陸上練習場の機能を確保した場合でも中高生を主体とする利用者にとって、これまでと同程度のアクセス性(公共交通の利用)が確保できる。
特に、コストの問題は、将来的な財政運営の観点から重要なものと考えています。
被爆者団体等から寄せられている懸念などへの対応
懸念等1:現在の陸上競技場の場所の「平和の聖地としての扱い」
対応
平和公園は平成5年の聖域化に関する報告書の中で、爆心地地区を「祈り」、祈念像地区を「願い」、原爆資料館地区を「学び」の地区として位置づけ、陸上競技場等がある平和公園西地区はスポーツゾーンとの位置づけでこれまでも整備を進めてきており、今後もそのコンセプトに変更はありません。(プールは、スポーツゾーンのエリア内で場所が移転します)
懸念等2:現在の陸上競技場の場所に残っていると想定される「遺骨などの地下埋蔵物の可能性の問題」
対応
平和公園は平成5年の聖域化に関する報告書の中で、爆心地地区を「祈り」、祈念像地区を「願い」、原爆資料館地区を「学び」の地区として位置づけ、陸上競技場等がある平和公園西地区はスポーツゾーンとの位置づけでこれまでも整備を進めてきており、今後もそのコンセプトに変更はありません。(プールは、スポーツゾーンのエリア内で場所が移転します)
懸念等3:現在の陸上競技場の「市民の憩いの場としての機能の確保」
対応
日頃から多くの市民がジョギングや散歩で利用している1周600メートルの外周道路は、現状規模程度を引き続き確保します。また、ラジオ体操など市民が多目的に憩える広場を8,000平方メートル程度確保します。(参考:一般的なサッカー場の芝面部分の広さは約7,700平方メートル)
今後は、景観や建物配置も含め、関係団体をはじめ市民の皆さまからご理解いただけるよう、引き続き努力してまいります。
(参考1) 長崎南北幹線道路
長崎市の幹線道路である国道202号・国道206号は交通量が多く、慢性的な交通渋滞が発生し、救急搬送等にも時間がかかっています。
この解消を目的に、高速道路の長崎インターチェンジから出島バイパス(有料区間)を経由し、国道206号に並行して滑石地区、時津町野田郷まで整備される高規格道路の計画です。(整備は長崎県が実施)
この道路が整備されることで、長崎市には次のような効果が期待できます。
- 救急搬送に要する時間の短縮
- 高規格道路が2本(現在は九州横断自動車道の1本のみ)に増えることにより、1本が寸断されても残る1本で広域的な救助・支援活動が可能(高規格道路が1本しかない都道府県庁所在都市は、全国でも長崎市だけ!)
- 市北部と市中心部の移動時間の短縮
すでに、出島バイパスの区間、夢彩都~新長崎県庁前~長崎スタジアムシティ前(浦上川側)~原爆病院付近の区間は整備済です。
(高規格道路とは、高速道路に近い基準で整備されるものです。信号箇所も少なく高速移動が可能です。(出島バイパス区間を除き、無料の道路です。)高規格道路の例:長崎外環状線の長崎IC~新戸町IC、島原道路の諫早IC~長野ICなど)
長崎市は平成12年から「西彼杵道路・長崎南北幹線道路建設促進期成会」を中心に道路整備の要望活動を行っており、市民の方が長年望んできた道路事業です。
区 間:長崎インターチェンジ~時津町野田郷
延 長:約15キロメートル
設計速度:60km/h以上

整備効果「救急」
- 救急搬送に要する時間短縮により、救命率が向上
(例:時津町井手園交差点~長崎大学病院までの所要時間 20.6分⇒9.6分へ短縮)
整備効果「災害・事故」
- 長崎南北幹線道路とつながる西彼杵道路(高規格道路。時津町野田郷~佐世保市)の整備により、国道206号(琴海地区)・国道202号(外海地区)での事故や災害時の代替機能を発揮
- 長崎市は全国の県庁所在都市の中で、唯一のシングルネットワーク(災害時の緊急輸送に力を発揮する高速道路は、九州横断自動車道のみ)のため、大規模災害時の対応が弱いことから、佐世保市まで高規格道路がつながることで西九州自動車道にも接続し、ダブルネットワークが形成され、広域的な災害時の対応力が向上
整備効果「暮らし」
- 所要時間の短縮により、長崎市北部方面(長与町・時津町含む)からの通勤通学者の推計約5.7万人/日の利便性が向上
(例:時津町役場~長崎市松山町までの所要時間 23分⇒11分へ短縮)
整備効果「観光」
- 長崎市~西海市~佐世保市がつながることで、1時間圏内で移動可能な観光圏域が形成される。(経済波及効果 年間約100億円)
※長崎市~佐世保市間の移動時間短縮
長崎自動車道・西九州自動車道経由で約1時間20分
⇒長崎南北幹線道路・西彼杵道路経由で約1時間
整備効果「産業」
- 交通アクセス向上による企業立地の促進、製造・建設・卸・小売・運輸業など幅広い業界に効果
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