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第15回文学講座(H23.5.28)
題目 小崎修道士が語る長崎・遠藤周作との思い出
講師 小崎登明氏(コルベ神父記念館館長)
『女の一生二部』連載開始2か月前の昭和56年5月半ば、遠藤先生は小崎氏が編纂したコルベ神父にまつわる非公開資料集に大変な興味を示され、その熱意に押され大浦時代と本河内時代の2冊を差し上げたそうです。
そして小崎氏がコルベ神父への興味の中心をお訊ねすると、「この人も失敗を犯して、いろいろ周りを傷つけたけれども、それによって愛が消化されて、友のために命を捧げるというその境地に達していく。(略)弱さを得て、人間的な過ちを沢山犯したが故に聖人になることもありえますから、コルベ神父様の失敗はすべて帳消しになる。(略)これでよろしゅうございますか。」とお答えになったとのこと。
また、小崎氏が「生き残って戦後も愛の行為に生きること」と「身代わりの死という愛の行為を行うこと」の違いを伺ったところ、「前者は他の人でもできる行為だが、あの「身代わりの死」ということによってコルベ神父はコルベ神父という人生になった」という見解を示された等々、興味深いお話を伺わせていただきました。