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更新日:2024年6月3日 ページID:034307
令和5年度 長崎市 進行管理・評価シート(PDF形式 12,835キロバイト)
長崎市における歴史的風致の維持及び向上の取組みは、これまでもまちづくり行政、文化財保護行政、観光行政のそれぞれで取組みを進めてきました。景観行政においては、平成23年(2011)に市全域を計画区域とする「長崎市景観計画」を施行し、特に歴史的な特徴を有し、重点的に景観の保全や誘導を行う「景観形成重点地区」を指定して、個性ある景観の形成を図ってきました。
文化財保護行政においては、平成27年(2015)に文化財及びその周辺の市街地環境を一体的に保存・整備し、個性と魅力あるまちづくりを推進するためのマスタープランである「長崎市歴史文化基本構想」を策定しました。このように、まちづくり行政、文化財保護行政の両面から、特異かつ重層的な歴史を示す市街地環境の保全と歴史的建造物の保存・活用に取り組んできました。
また、観光行政においても、平成18年(2006)の「長崎さるく博’06」の開催を契機として、市民ガイドとの協働によるまち歩き観光「長崎さるく」を推進し、来街者への歴史文化の魅力発信と理解促進に努めてきました。
一方で、長崎市では、急速な人口減少や少子高齢化が進むことが予測されており、今後、歴史的建造物の維持管理が困難となることや、地域コミュニティの機能低下による祭礼行事や活動の担い手不足など、歴史文化の継承に影響を及ぼすことが危惧されています。
このような状況を踏まえ、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(以下、「歴史まちづくり法」という。)に基づき、まちづくり行政、文化財保護行政、観光行政及び市民が連携、協働して、長崎市固有の「地域におけるその固有の歴史及び伝統を反映した人々の活動と、その活動が行われる歴史上価値の高い建造物及びその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地環境」(以下、「歴史的風致」という。)を守り育て、次世代へと継承していくことを目的として、「長崎市歴史的風致維持向上計画」を策定し、令和2年3月24日、長崎市歴史的風致維持向上計画が主務大臣から認定されました。
長崎市歴史的風致維持向上計画認定_プレスリリース(PDF形式 3,183キロバイト)
本計画の策定にあたっては、平成27年度(2015)に「長崎市歴史的風致保存・整備委員会」を設置、平成30年度(2018)からは、歴史まちづくり法の規定に基づく法定協議会である「長崎市歴史的風致維持向上協議会」に移行し、計画内容について協議・検討を行いました。
庁内での推進体制としては、景観推進室、文化財課を事務局として「長崎市歴史的風致維持向上計画策定に係る庁内調整会議」を設置し、関係する各部局で連携を図りながら検討を重ねるとともに、法を所管する文部科学省、農林水産省、国土交通省からの助言や支援を受けながら策定に取り組みました。
長崎市は、海外交流の中で、独自の歴史文化を育んできた。幕末以降は日本の近代化を支える役割を担い、また被爆都市としての歴史を持ち、数多くの歴史的風致が存在している。本計画における歴史的風致は、長崎市歴史文化基本構想における歴史文化保存活用区域のうち、歴史まちづくり法の歴史的風致の要件と重点区域の要件の両方の要件を満たす以下の5つとします。
項目 | 方針 |
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まちづくりの方針 | 歴史・伝統を守り、磨き、生かすことで、営みと賑わいが共生できるまち |
1.歴史的建造物の保存・活用 |
【10年後に目指す姿】 歴史的建造物が適切に評価・保存継承され、まちづくりと一体となった魅力的な活用が図られている。 【取組み方針】
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2.歴史的建造物の周辺環境の保全・形成 |
【10年後に目指す姿】 地域の歴史や自然、まちなみ等の個性を生かした魅力的なまちになっている。 【取組み方針】
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3.歴史的な営みや活動の継承 |
【10年後に目指す姿】 住みたくなる、住み続けられるまち、営みや活動を次世代に継承できる協働のまちになっている。 【取組み方針】
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4.賑わいの創出 |
【10年後に目指す姿】 長崎独自の歴史的風致が磨かれ、生かされることで、国内外の来訪者で賑わうまちになっている。 【取組み方針】
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本計画の推進にあたっては、本計画の策定と同様に、長崎市の関係部局が連携しながら、まちづくり部と文化観光部が中心的な役割を担い、市民や事業者との協働により取り組みます。歴史まちづくり法第11条に基づく長崎市歴史的風致維持向上協議会において事業計画の進行管理や計画の変更等の協議を行います。
事業の実施にあたっては、国や長崎県の助言・指導のもと、地域住民や事業者、市民団体等で構成する「重点区域歴史まちづくり協議会」と長崎市の連携・協働により、地域のグランドデザインと具体的な取組みに関する計画を策定し、関係者間で十分に調整を図りながら取組みを進めます。
本市の5つの歴史的風致のうち、2つの世界文化遺産の構成資産や重要文化財、重要伝統的建造物群保存地区等の価値の高い歴史的建造物が集積し、かつ、歴史的資産を生かしたまちづくりの取組みを速やかに図るべき区域として、「長崎居留地の海外交流にみる歴史的風致」の範囲において、重点区域を設定します。
東山手・南山手区域
約80ha
重点区域における取組みについてはこちらを御覧ください。
令和2年11月27日(金曜日)、国土交通省にて小林国土交通大臣政務官から田上市長へ認定証が交付されました。全国で81番目、長崎県内では初の認定となりました。
※認定式は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初予定の3月から延期されて開催されました。
地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律運用指針(平成20年12月25日策定、平成31年4月1日一部改正)に基づき、計画の進行管理・評価等を実施します。
令和5年度 長崎市 進行管理・評価シート(PDF形式 12,835キロバイト)
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